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串カツ

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自分は普段、全くアルコールの類を飲まない。

たまに飲むのは、地区の草刈りなどに参加して貰う
ビールくらいのものである。
普段、飲み慣れていないだけに、
貰い物などで、たまにアルコールが手に入ると、
これをどうやって飲もうかと、頭をひねることになる。
さすがに何のツマミも無しに、アルコールだけをひたすら飲むのは辛い。
辛い、というよりは、味気ないと言った方がいいだろうか?
一部の「通」にいわせれば、酒を飲み慣れている人は
塩をなめながら酒を飲むそうだが、永遠のアルコール初心者である自分に
そんな飲み方が出来るわけも無い。
(と、いうよりは、自分などから見れば、
 塩をなめながら酒を飲む人間というのは、
 まずアル中(アルコール中毒者)であり、
 化け猫が行灯の油を嘗めるのと、同じ様なものである)

そうなると、貰ったアルコール(大方の場合はビールだが)を飲むのに
適したツマミを求めて、スーパーやコンビニエンスストアに
出かけていくことになる。

世間一般的に言えば、ビールといえば枝豆という空気がある。
ほとんどのスーパーでは、総菜コーナーに茹でた枝豆をおいているし、
コンビニエンスストアでも、袋入りの枝豆がおいてある。
のみならず、それぞれの冷凍食品売り場にも冷凍枝豆があり、
これらは電子レンジで解凍すれば、
そのままツマミとして食べることが出来る。

ただ自分は、ビールと枝豆がそれほど合うと思わない。
自分の感覚でいえば、枝豆はサッパリしすぎている。
やはり炭酸の効いたビールには、脂っ気の強いものの方がマッチする。
茹でた枝豆よりは、バターピーナッツやフライビンズ、
そしてそれらよりも、尚良いのは天ぷらやフライの類だろう。
そうなると、足はより揚げ物の種類の豊富な、
スーパーの総菜コーナーへ向かうことになる。

さて、総菜コーナーに居並ぶ各種の揚げ物たち。
その中で、自分がもっともビールに合うと思っているのが「串カツ」だ。
串の先に様々な具材を刺し、衣をつけて揚げてある。
もちろん、他の各種フライもいいのだが、
やはりビールのアテということになると、
どうしても「串カツ」ということになる。

「串カツ」は、肉や野菜などを串に刺し、衣をつけて揚げた料理である。
非常にシンプルな料理なのだが、地域によって食材や調理法、
飲食形態や名称などが違っている。
東日本では、豚肉の小片とタマネギなどを交互に串に刺し、
これに衣をつけて揚げたものになるのだが、
西日本では、牛肉や魚介類、野菜などを、それぞれ個別に串に刺し、
これに衣をつけて揚げたものとなる。
つまり西日本の「串カツ」は、東日本の「串カツ」に比べると、
種類が豊富ということである。
味付けに関しては、東西ともにソースを用いるのが基本だが、
西日本の串カツ専門店では、共用のステンレス製の器の中に
ウスターソースをベースにした専用ソースを入れ、
その中に「串カツ」を浸して食べるスタイルの店がある。
ソースは共用であることから、衛生的な理由により
「二度漬け禁止」のルールが設けられており、
これを破ると罰金、みたいな決まりの店もあるようだ。
店の中には、口直し用(?)のキャベツも置かれているので、
どうしてもソースを追加したい場合は、そのキャベツを使って
ソースをすくってかけるらしい。
この辺りは、寿司屋でガリを使い、醤油を塗るようなものだろうか。
ちなみにこの大阪風の「串カツ」については、
東日本地域では「串揚げ」と呼んで、区別している。

東京と大阪の間、ちょうど東日本と西日本の間に位置する名古屋では、
牛スジ肉を八丁味噌ベースの汁で煮込んだ「どて煮」を出す店で、
この「どて煮」のスープに「串カツ」を浸して提供している店がある。
カツに八丁味噌といえば、名古屋名物のミソカツを思い浮かべてしまうが、
この「串カツ」を「どて煮」の汁に浸す食べ方から、
ミソカツが誕生したのではないか?という説もある。

食の情報の広まった現在では、東京、大阪、名古屋でも、
他の地方の「串カツ」を提供している店も登場し、
その地方性というのは、だんだんと薄くなって来ているようである。

この「串カツ」が、誕生したのは昭和初期のことだ。
大阪市浪速区新世界に開店した「だるま」という店の女将が、
肉体労働者たちのために、串に刺したひとくちサイズの肉を油で揚げて
客に饗したのが、その始まりとされる。
キメの細かいパン粉と、牛の脂であるヘットを使って揚げているのが特徴で、
これにオリジナルのソースをタップリとつけて食べる。
先に書いた「ソースの2度漬け禁止」というのは、
この「だるま」からすでに始まっていたようなので、
本来的にいえば、この食べ方こそが正統な食べ方ということになる。

一般的に「串カツ」といえば、家庭で作るというよりも、
専門店などに行って食べるというのが普通だと思うが、
どういうワケか我が家では、母親が何度か「串カツ」を作ったことがある。
母親の作る「串カツ」は、豚肉をタマネギを交互に刺したもので、
明らかに東日本風のそれであった。
恐らく、肉はとんかつ用のロース肉を細かく切って使っていたのだろうが、
はっきり言って、そんなことをしても手間がかかるばかりで、
そのまま1枚のトンカツとして調理した方が、遥かに楽なはずである。
面倒なことを嫌う母親が、よくこんな手間のかかることをしたなと、
不思議に思っていたのだが、ひょっとするとなんかの手違いで肉が足りず、
それをごまかすための「串カツ」だったのかも知れない。
思い返せば、ミョーにタマネギのサイズが大きく、
肉の小さい「串カツ」であった。

最初に述べたように、地区の草刈りなどでビールを貰うと、
自分はツマミを買いに、スーパーの総菜コーナーへ向かうことがある。
もちろん、理想的なのは「串カツ」が置いてあることなのだが、
うちの近辺のスーパーには、「串カツ」を置いている所は少ない。
昔は、スーパーにも結構「串カツ」が置いてあって、
それは東日本風の、豚肉とタマネギを交互に刺してあるものが多かったのだが、
最近では、そんな「串カツ」はすっかりと姿を消し、
あっても西日本風のものがいくつかセットになった、
盛り合わせばかりである。

個人的には、様々な具材を1つずつ揚げた西日本風よりも、
豚肉とタマネギを交互に挟んだ東日本風のものの方が好きなのだが、
もう、これが店に並ぶことは無いのだろうか?

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