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今年の「恵方巻き」は?

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By: whity

ここの所、「恵方巻き」に向けられる世間の目は冷たい。

理由は簡単で、毎年、販売店側が実売数を遥かに超える商品を用意し、
その結果として大量の廃棄を生み出していたからである。
さらに突っ込んだことを言うのであれば、
この大量の「恵方巻き」をなんとか販売したという実績を作るため、
従業員やアルバイトたちに、自腹で購入させるというようなことも
大きな問題として取り上げられてきた。

この「恵方巻き」過剰販売、大量廃棄は年々その量を増していき、
大きな社会問題として注目を集めていたのだが、
去年、この流れに一石を投じる出来事が起こった。
兵庫県内のあるスーパーマーケットが、「もう、やめにしよう」と
チラシで訴え、今年の「恵方巻き」は前年の販売実績に則した数だけを用意し、
大量売れ残り、大量廃棄を無くそうという方針を打ち立てたのである。
この一件については、全国ニュースなどでも大きく取り上げられ、
概ね、好意的に受け入れられた。
やはり購入者の側から見ていても、値段のバカ高い「恵方巻き」が
2月3日にスーパーの店先に大量に積み上げられ、
これらが大量に売れ残り、廃棄される様子は印象が悪かったらしい。
件のスーパーマーケットチェーンでは、昨年、
「恵方巻き」の売れ残りはほとんど発生せず、
多少売れ残っていた店舗でも、割引販売などを行なうことにより、
キッチリ全て売り切ったようであった。
この件もまた、大きくニュースで取り上げられ、
このスーパーマーケットには、多くの賞賛の声が届けられた。

さて、あれから1年。
再び、「恵方巻き」の時期がやって来た。
昨年、「恵方巻き」の大量生産・大量廃棄に一石を投じた
兵庫県のスーパーマーケットの一件もあり、
その影響で、今年の「恵方巻き」販売にどのような変化が生じるのかと、
興味を持って観察していたのだが、自分の周りのスーパーやコンビニでは
年末・お正月商戦が終わると同時に、大々的に「恵方巻き」の予約を取り始めた。
はっきりいって、この辺りは去年の動きとほとんど変わっていない。
まあ、予約販売だけであるのなら、それが即大量廃棄に繋がるわけでもないので
大きな問題ではないのだが、ちょっと気になったのは
昨年「やめにしよう」を謳ったスーパーをマネして
生産量を抑えると宣言したスーパー・コンビニを全く見なかったことである。
果たして今年も、「恵方巻き」の大量生産・大量廃棄は繰り返されるのか?

そんな中、今年はついに「国」が動いた。
1月の上旬、農林水産省が「恵方巻き」が毎年、大量に廃棄される問題の
解決に向けて、コンビニエンスストアやスーパーなどの業界団体に対し、
需要に見合う販売をするよう、文書で通知を行なったのだ。
文書の中では、「恵方巻き」の大量生産を止める方針を
消費者にチラシで理解を呼びかけて、廃棄量を削減した兵庫県内の
スーパーの事例も紹介されていた。
もちろんこれは、先に述べた「もう、やめにしよう」のスーパーのことである。
あのスーパーをお手本にせよ、といっているわけだ。
毎年加速していく大量生産・大量廃棄の流れに、消費者の目は冷たく、
さらに今年は国からも、事態の改善を求められたわけである。
大量生産・大量廃棄を行なっている小売店にとっては、
大きな逆風が吹いているともいえる。

そんな国の通達を受けて、一部の小売店では
「今年は予約販売に力を入れる」という方針を打ち出す所もあった。
予約販売であれば、確実に売れるわけであるから、
そちらの方に販売をシフトして、店頭に積み上げる商品を
減らそうというのだろう。

そういう世の中の流れを受けて、やって来た節分、2月3日。
この日の夜、自分は世の「恵方巻き」がどうなっているのかを
自分の目で確かめてみたくなり、スーパーへと出かけていった。
行ったのは、自分もよく利用する全国チェーンの大手スーパーである。
店につき、「恵方巻き」を販売しているコーナーに行ってみて驚いた。
「恵方巻き」を置いているスペースが、昨年よりも縮小していたのである。
去年などは通路の真ん中に台を臨時に設置して、
その上などにも「恵方巻き」が山と積み上げられていたのだが、
今年はそういうものも用意されておらず、
せいぜい寿司のコーナーから隣の弁当コーナーまで売り場が広がっている程度だ。
当然、そこに残っている商品の数も少なく、
昨年に比べると売れ残っている量は遥かに少ない。
何より驚いたのは、総菜コーナーなどの商品には
ベタベタと割り引きシールが貼られているのに対し、
「恵方巻き」には割引シールが全く貼られておらず、
すべて定価で販売されている。
昨年などは、大量に売れ残った商品にベタベタと何枚も割引シールが貼られ、
値段は半額以下まで下がっていたのだが、それに比べると大きな違いである。
このスーパーチェーン全ての店舗で
同じように販売しているのかは分からないが、
少なくとも自分がよく利用している店舗に限っていえば、
今年は「恵方巻き」の大量生産にブレーキをかけ、
廃棄量を減らす方向に舵を切り、それが一定の成果を上げているようである。

ただ、ニュースなどを見ている限りでは、
全国で同じような傾向にあるのかどうかは疑わしい。
今年も、大量廃棄される「恵方巻き」の写真がネット上に出回ったし、
産廃業者の中には、持ち込まれる「恵方巻き」の廃棄品が
昨年とそれほど変わらないと証言している業者もあった。
ただ、そのような中にも「今年は全部売り切れた」とか、
「今年持ち込まれた廃棄品の数は、昨年よりも減っている」といった
小売店や産廃業者の意見も見られた。
一気に廃棄を無くす方向に、とまではいかないものの、
やはり大量廃棄を問題視し、これを減らしていくための努力をしている所は
確実に増えて来ているようである。

去年、「もうやめにしよう」をきっかけにして生まれた
大量廃棄改善の波は、確実に全国へと広まっている。
来年、再来年と、その動きがますます大きくなってくれることを祈る。

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