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ビッグスライダー

更新日:

お盆に佐用町へ行ってきた。
まあ、お盆の墓参りのようなものである。

お参りなどはあっという間に終わるもので、
その後は近くの道の駅「ひらふく」で昼食をとったのだが、
そこに佐用町の観光案内が貼ってあった。
うちの甥っ子がそれを見て、
途端にある施設に夢中になった。
それが「ビッグスライダー」である。

これは佐用町円光寺にある「笹ヶ丘公園」内に設置されている
巨大滑り台である。
普通、公園などに設置されている遊具の滑り台は、
よく磨かれた鉄板の上を滑り降りるだけだが、
ここに設置されている滑り台は、
鉄板の代わりに無数のローラーが取り付けられている。
この滑り台の上に座ると、尻の下のローラーが回転し、
下方向へと滑っていくのである。
恐らく、滑り台もある程度の長さを超えると、
尻と滑り台の摩擦によって熱が生じ、
大変なことになるのだろう。
ともかく、甥っ子の見つけた観光案内によれば、
「笹ヶ丘公園 日本一の滑り台」と書かれている。
もちろん、日本一「長い」滑り台ということだろう。
甥っ子は、この手の長距離を滑り降りる滑り台が、大好きだ。
遊びにいった先で、この手の遊具を見つけると、
それこそ時がたつのも忘れて、夢中で滑り続ける。
その甥っ子の目が、観光案内に掲載されていた
「ビッグスライダー」の写真を見つけたのである。
甥っ子の強い要望により、
この「ビッグスライダー」へと向かうことになった。

「笹ヶ丘公園」は佐用町の南、
千種川沿いの山の斜面に作られている公園だ。
町営の宿泊施設「笹ヶ丘荘」も併設されており、
レストラン、ログハウス、屋内競技施設などが併設されている。
公園内には「ビッグスライダー」の他にも
いくつものアスレチック遊具が設置されていて、
子供たちはこれを利用して、存分に遊ぶことが出来る。
「ビッグスライダー」は、この公園の目玉として作られた、
全長351mの、「日本一の滑り台」である。
……。
読んでいる人の中には、「嘘だ!」と叫んでいる人が
いるかもしれない。
そう、この「笹ヶ丘公園」のビッグスライダーは、
設置当初こそ、日本一の規模を誇る巨大滑り台であったが、
その後、日本各地でこれを上回るサイズの滑り台が作られ、
「日本一」というのは、
すでに過去のものになってしまったのだ。

ちなみに現在、日本一長い滑り台は
茨城県日立市奥日立きららの里にある、877mのものだ。
日本2位は、同じく茨城県石岡市フラワーパークにある
800mの滑り台ということになっている。
そのまま10位、茨城県鹿嶋市大野潮騒公園の
154mのものまで、ランキングは続いている。

あ、じゃあ、「笹ヶ丘公園」の「ビッグスライダー」も、
日本の巨大滑り台ランキングには入っているんだなと
考えるだろう。
実は入っていないのである。
と、いうのも「笹ヶ丘公園」の「ビッグスライダー」は、
2011年にリニューアルされ、
その全長が大幅に縮小され、
約100mほどのサイズになってしまったのである。
パンフレットなどには、以前の351mサイズの写真が
使われていることもあるが、そちらの写真を見る限りでは、
351mの1本の滑り台ではなく、複数の滑り台が
組み合わされて巨大な滑り台を構成している。
滑り台の途中に休憩所が併設されており、
そこで、休憩したり滑る順番の調整が出来るようになっている。
リニューアルによって、この複数の滑り台を組み直し、
長さこそ短くなったが、途中の休憩所などを排し、
一気に滑り降りれるようになった。
恐らく、複数の滑り台を組み合わせた複雑なものでは
点検に手間がかかり、維持が大変だったのだろう。

縮小されたとはいえ、100mもの巨大滑り台は、
甥っ子を喜ばせるのには充分なサイズであった。
暑い盛りの昼下がりだったせいか、
遊んでいる子供たちの数は少なく、
待ち時間などは全くなく、ガンガン滑ることが出来たようである。
結局、10回近く、この「ビッグスライダー」を滑り、
1㎞近く滑り降りたことになる。
人が少なかったため、自分も甥っ子と一緒に
一度滑ってみたのだが、尻の下に敷いていた段ボールが
滑り台との摩擦ですぐに熱くなった。
そのため、途中でブレーキをかけて
スピードを調整しながらの滑降となった。

問題はこの滑り台、山肌の木を伐採した場所に
設置してあることだ。
つまり100mほど滑り降りたのならば、
それと同じくらいは、山を登らなければならない。
(実際には、滑り台がグネグネと曲がりくねっているため、
 滑り降りるほどには、登らなくてもいいのだが……)
自分は1回滑っただけなので、
炎天下での山登りをそれほどせずにすんだが、
甥っ子などは1km以上、炎天下の山道を登ったことになる。
普通に考えれば、熱中症などでぶっ倒れそうなものだが、
子供は元気なものである。
やきもきする大人たちを尻目に、
山肌の坂道を全速力で走って上っていた。
自分も山登りには慣れてはいるものの、
さすがに「それ」はマネすることが出来なかった。

10回ほど「ビッグスライダー」を楽しんだ後、
甥っ子と一緒に山肌に設置された
アスレチック遊具を回ってみた。
さすがに自分は、遊ぶ甥っ子を見ているだけだったのだが、
「笹ヶ丘公園」に遊びにくる子供たちの人気は
「ビッグスライダー」のみに集中しているのか、
各種アスレチック遊具で遊んでいる子供はいなかった。

規模の縮小や、人気の有無などとは関係なく、
甥っ子は充分に「ビッグスライダー」を楽しんだようである。
また次回、こちらに帰ってきたときには、
「ビッグスライダー」の公園へ遊びに行きたいと、
だだをこねられるかも知れない。
まあ、入場料等のかからない
(少なくとも自分たちが行ったときは)
「笹ヶ丘公園」で満足してくれるのであれば、
大人としては、安く済んで、ありがたい限りなのだが。

規模の縮小のためか、暑い時期だったためかはわからないが、
「ビッグスライダー」は意外と人が少なく、
子供を満足いくまで滑らせることが出来る。
近場で、安く子供を遊ばせたい親にとっては、
意外な穴場かも知れない。

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