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消える玩具屋

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先日、インターネットのニュースサイトを見ていると、
こんな見出しが載っていた。

「米トイザらス、破産の可能性も」

米CNBC(ニュース専門放送局)が、
アメリカの玩具販売店大手・トイザらスが
破産を申し立てる可能性について、報じたという。
2018年には、負債約440億円の返済期限が迫っており、
これを整理するために、大手法律事務所と契約。
企業再建に携わる弁護士と協力し、経営再建に取り組む方針だが、
再建の進み具合によっては、破産を申請する可能性もあるという。

米・トイザらスは、不振の影響などにより、
観光スポットとして人気を集めていた、ニューヨークの旗艦店を
2015年12月に閉店しており、
2017年度の第1四半期には、
約178億円の最終赤字を計上している。
莫大な赤字を計上している辺り、相当に経営が厳しいのだろう。

トイザらスといえば、日本にも多数店舗を構えている
世界的大手の玩具チェーン店である。
ちょうど自分が大学生のころに、下宿の近くに出店して来て
大きな話題になった。
調べてみると、大体そのくらいの時期に
日本中に店舗展開したらしい。
日本における歴史は、およそ20年ちょっとという所か。

大学生だった自分は、早速、トイザらスに行ってみたのだが、
店舗の前には、延々と数百mもの人の列が出来ており、
そのときには、入店を諦めて引き返した記憶がある。
しばらくおいて、再びそのトイザらスに行ってみると、
それは自分の知っている玩具店のイメージをぶち壊すほどの、
巨大な玩具店であった。
入り口付近には巨大なカートが準備してあって、
お客はそれを押しながら店内を見て回る。
まるでスーパーマーケットのようだが、
用意されているショッピングカートは、
日本のスーパーのそれとは違って恐ろしく巨大であり、
この店が、アメリカからやって来ていることを、
否応もなく、思い知らせてくれた。
この巨大なショッピングカートを押した家族連れたちは、
その中に様々な玩具を放り込み、レジに並ぶ。
レジも数多く用意してあって、
店のスタイル自体はスーパーマーケットそのものだ。
ここで会計を済ませた玩具は、巨大な袋で包装されて客に手渡される。
それまで自分が知っていた日本の玩具店が、
まるでママゴトのように感じられるほどの規模の店舗であり、
その巨大な店舗の品揃えは、異次元といっていい品数であった。

こんな巨大玩具店が、日本中に林立していったのだから、
それまでの日本の玩具店は堪らなかっただろう。
日本にも、玩具屋チェーンは複数あったのだが、
それらは、この黒船であるトイザらスによって大打撃を受けた。
なんせ、売り場の広さ、品揃えが、桁違いなのである。
そのころから始まった、玩具店の減少に影響があったであろうことは、
想像に難くない。
このころ、第2次ベビーブームが成人を迎えるような歳になっており、
そこをピークとした子供の数は減少し続けていた。
タダでさえ、減りゆくパイを奪い合わねばならない市場に、
問答無用の巨大な外敵が表れたのである。
特にそのころはTVゲームブームの真っ最中であり、
電気店などが新たにゲームソフトの販売に参入し始め、
客を奪われていた所に、この超巨大玩具屋チェーンである。
多くの個人経営の玩具屋は姿を消し、
それなりの店舗数を誇っていた、国内玩具屋チェーンも
これに押されて、その数を減らしていくことになる。
2000年の時点で、国内に396店舗を構えていた
玩具チェーン・ハローマックも、8年後には36店舗まで
減少していたことをみると、国内チェーンが
いかに苦戦を強いられていたかがわかる。
(結局、ハローマックも2008年中には、
 全ての店を畳んでしまった)

現在、国内には約160店舗を展開しているトイザらスだが、
その本家といっていい、アメリカ・トイザらスが現在、
大きな負債を抱えて、破産の可能性も出てきているというわけだ。
仮に、アメリカのトイザらスが破産、ということになると、
これが日本のトイザらスにどういう影響を与えるのか?ということは、
今の所、ハッキリとしたことは分かっていない。
ただ、日本トイザらスへの影響を心配する声が上がっているのも事実で、
関係各所への問い合わせが相次いでいるという。
これを受けて、日本トイザらスでは、
「この動きが日本のビジネスに直接影響を与えることはない」
と答えている。
まあ、直接的には影響がなくとも、
間接的な影響については、可能性があるということだろうか?
このニュースを受けて、ネット上では、
「トイザらスもハローマックと同じ道を辿ってしまうのか」
「冥府からハローマックとバンバンが呼んでいる」
などと言った声も上がっており、その先行きを心配する声も大きい。

アメリカのトイザらスが不振に陥った原因として
小売りチェーン世界最大手・ウォルマートとの競争や、
インターネット通販の台頭などが、挙げられている。
考えてみれば、インターネット通販の台頭については、
日本トイザらスにおいても、同様の影響が出ているはずである。
さらに日本にはウォルマートは存在していないものの、
同じような、強力な競争相手が出現しないとも限らない。
(事実、電器店などの中には、家電の販売の不振から、
 玩具を扱うようになった店舗も存在しており、
 そこそこの売り上げを上げているようである)
もし、現在、スーパーマーケット事業の不振に喘いでいる
国内物流最大手のイオン辺りが、この玩具販売に本格的に乗り出せば、
アメリカ・トイザらスの二の舞になることも、
考えられないことではない。
現在、日本のトイザらスには、
そのような大きな強敵は存在していないが、
これから先も、ライバルが現れないとは言い切れない。

自分がまだ子供だった30年ほど前。
龍野や相生などの田舎であっても、
小さいながらも、玩具店はいくつも存在しており、
そこには、多くの子供が集まっていた。
あれから30年が経ち、個人経営の玩具屋は姿を消し、
ハローマックや、バンバンなどの国内玩具チェーンも姿を消した。
この先もし、トイザらスが無くなるということになれば、
いよいよ国内の玩具屋は、激減する時代になる。
まさに玩具の暗黒時代だ。
もちろん、ネット通販という受け皿はあるものの、
やはり実際に玩具を手に取って、選ぶというのは重要なことだし、
なにより、店内全てが玩具である玩具屋は、
子供にとっては、どんな遊園地よりも楽しい場所である。

これを失うのは、きっと、子供にとって大きな損失になる。

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