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雑感、考察 食べ物

食と健康〜その2

更新日:

食べ物について書かれている本を読んでいると、
たまにこんな一節を見かけることがある。

「人間の身体は、食べ物で出来ている」

つまり、人間の身体は、
人間が食べたものが色々と姿を変えたものによって
構成されている、という意味である。
人間の身体は、約60%ほどが水で出来ている
といわれているので、
実際には食べ物だけではなく、飲み物の割合というのも
バカに出来ないレベルで高いのだが、
人間が活動するためのエネルギー、という観点から見れば、
これはもう、そのほとんどを食べ物から得ていると言っても
過言ではないだろう。

人間がものを食べ、ものを飲む、ということには、
見方を変えれば、世界と人間を繋げているともいえる。
詩的な言い方をすれば、
人間はものを食べるという形で、
世界の一部を自らに取り込み、
排泄するという形を持って、世界に還元している。
もちろんこれ以外にも、呼吸という形で酸素を取り込み、
二酸化炭素を還元しているが、
こちらは人の目には見えないため、
実感としては捉えにくいものだろう。
人間は飲食をすることによって
世界に参加しているのである。

そういう見方をすれば、スーパーマーケットなど
食料品を販売している場所は、
人間の身体を売っているという風に見ることも出来る。
……。
非常に人聞きの悪い響きになったが、
店の棚に並んでいる様々な食料品は、
そのまま近隣の人間の身体へと作り変えられていく、
いわば「原材料」である。
ある家庭では「肉」の割合が多く、
ある家庭では「魚」の割合が多い。
ある家庭では「肉」も「魚」をほとんどとらなかったり、
ある家庭では「コメ」よりも
「パン」を多くとっていたりする。
ある家庭では「肉」「魚」「野菜」を自ら加工しているが、
ある家庭では「弁当」や「総菜」など、
出来合いのものばかりをとっていたりする。
またある家庭では「スナック菓子」や「インスタント」など、
いわゆるジャンクフードばかりをとっている。
これは同じ地区の家庭であっても、
ひとつとして同じ内容は存在せず、
ときにその「差」は、信じられないほど大きなものになる。
だが、そこまで極端な違いのある食生活をしていても、
作り出されるのは、一見した所ではほとんど違いのない、
人間である。

たとえば、小学校を舞台にして考えてみよう。
運動場に同じ年頃の子供たちが整然と並んでいるが、
ある子供は、無農薬の有機野菜に、天然の活魚、
広い飼育スペースで時間をかけて育てられた
地鶏の肉を食べて育ってきた。
ある子供は、農薬を使った野菜と、養殖の魚、
大量に促成飼育されるブロイラーの肉を食べて育ってきた。
ある子供は、コンビニやスーパーで販売されている弁当やパン、
スナック菓子やインスタント食品を食べて育ってきた。
この3人、ここまでに食べてきたものは全く違うのだが、
3人並んでいるのを見た限りでは、
どの子供が、どの食生活で育ってきたかは、全くわからない。
一概に「いいもの」を食べて育ったから、良く成長し、
「わるいもの」を食べて育ったから、
成長不良ということもなく、
逆に、いいものを食べて育ってきている子供の方が、
身体が小さかったりすることもある。
運動能力や知能にしても、「いいもの」を食べているから
能力が高いということにはならず、
実際には、ひどい食生活をしていても
運動能力や知能が高いという例も、ままあるのである。
(よく、食習慣などにより、寿命や癌の罹患率に変化がある
 などという話が新聞などに載るが、
 そのほとんど全てが、聞き取り調査を元にした
 うすぼんやりとした程度の数字の偏りか、
 結果ありきの調査からもたらされた、
 出来レース的な結果にすぎない)

そうなってくると、食と健康の間には、
人間が思い込んでいるほどの、密接な関係は存在せず、
かなりファジーな関係しか存在していないということになる。
かつて「栄養バランス」について書いた際、
ビタミンやら、ミネラルなど、
情報番組などでよく取り上げられている栄養素は、
重量比でいえば、全て合わせても1%にも満たない程度の
割合でしかないことを書いた。
最低限必要な分量から導き出した
人間がメインで摂取しなければならない
栄養素(40歳男性)は、
重量比では炭水化物80%、タンパク質10%、
脂質10%、塩分1%ほどで、
(全部合わせれば101%になってしまうが、
 そこはあまり突っ込まないでほしい)
むしろ普段の食生活では、これらのバランスを守った上で、
それに付属する栄養として、ビタミンやミネラルを
不足しすぎないように摂った方が良い。
全体のうち1%にも満たない栄養を重視するあまり、
この重量比においてほぼ全てを占めている
炭水化物、タンパク質、脂質、
塩分のバランスを崩していては、
それこそ、身体に大きな影響が出るだろう。

ものを「食べる」ということは、それが善かれ悪しかれ、
異物を体内に取り入れる行為である。
それは、人間の根源に関わる行為でありながら、
あまりにもファジーで、あやふやな行為でもある。
その「いい加減」な基準の中で、
もっとも重要視するべきは、毎日の「体調」だけだ。
人間は「体調」が悪ければ、
すぐさまその「原因」を探すことに没頭する。
だが「体調」が良い場合、
その原因を探すことには意外と不真面目だ。
普段よりも「体調」が良い日があった場合、
その原因は「食べ物」にあることが多いのである。
そういう場合に、一体「何」が良かったのか考え、
身体の調子を上げてくれるものを見つけておくことは、
健康を考える上では、かなり重要なことだろう。

食と健康。
この密接に、かつファジーに関わりあっているふたつは、
人間という生物を考える上での、
最大のテーマである。

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