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マヨネーズ

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By: yoppy

「マヨラー」という言葉がある。
何にでもマヨネーズをかけて食べる人のことだ。
この「マヨラー」という言葉は、
「現代用語の基礎知識1998年版」に
掲載されていることから、
大体その辺りに誕生した言葉のようだ。

冷やし中華やお好み焼き、たこ焼きなどは、
最近ではマヨネーズをかけることも
珍しいことではなくなったが、
かつてはこれらにマヨネーズをかけることも
「異端視」される行為であった。

もちろん「マヨラー」と呼ばれる人々は、
それらはもちろんのこと、一般人にしてみれば
え?そんなものにもマヨネーズをかけるの?
と、思ってしまうようなものにさえ、マヨネーズをかける。
(それも大量に)
「マヨラー」が、マヨネーズをふりかけるものを
ちょっと挙げてみよう。

ピラフ、チャーハン、カレーライスといったご飯もの類。
もちろん、全く普通の白飯にもマヨネーズをかける。
さらに、うどん、そうめん、そばなどの麺類。
これらは麺の上に直接マヨネーズをかけることもあるし、
ツユの中にマヨネーズを投入することもある。
この他にも、刺身、寿司、パン、納豆、
はてには洋菓子にまでマヨネーズをふりかけるという。
一般人が見れば、ゾッとするかもしれないが、
ゾッとする前に、ちょっと冷静に考えてみよう。

麺類にマヨネーズをかけるというのは、
すでに冷やし中華で取り入れられている。
冷たくて酸味のあるツユで食べる冷やし中華では、
マヨネーズはそれほど違和感を感じることはない。
さらにパンなどでは、
サンドイッチの具材にマヨネーズが多用されている。
タマゴサンドに挟まっている卵は、
マヨネーズで和えてあるし、
野菜を挟んだサンドイッチでも、
野菜と一緒にマヨネーズが入っていることもある。
寿司に関していえば、
ツナをマヨネーズで和えて巻いたシーチキン巻きは、
子供たちの大好物であるし、
回転寿しの店に入ってみれば、
マヨネーズを使ってある寿司はかなりの種類、
ベルトコンベアの上を流れている。

このような「例」を考えてみれば、
色々な料理にマヨネーズを使ってみることは、
それほど否定されるべきことではない。
マヨネーズも結局の所は、ひとつの調味料であり、
塩や砂糖、醤油などと同じものなのである。
何にでも塩をかけて「通」ぶって食べる人間もいるし、
何にでも醤油をかけて食べる人間もいる。
「マヨラー」というのも、実際の所は、
彼らとそれほど変わるものではない。
……。
一応、「それほど」と断っておく。
と、いうのも「マヨラー」の中には、
先の塩や醤油を好む人間にはない、
「マヨラー」だけの変わった行為を行なう人がいるからだ。
それがマヨネーズの直食い(飲み?)である。
もちろん「マヨラー」の全てが、
そんなことをしているわけではない。
あくまでも一部の「マヨラー」が
やっているだけのことである。
しかし、塩だけを食べる人はいないし、
醤油だけを飲む人というのもいないだろう。
塩にしても、醤油にしても、調味料である限り、
何かの食材・料理と一緒に食べるのが普通である。
しかしマヨネーズに関していえば、
この普通の枠を飛び越えて
「直食い」が行なわれているのである。
一体、マヨネーズの何が、
「マヨラー」をそこまで狂わせるのか?

マヨネーズは油、酢、卵を主原料として作られる
半個体状のドレッシングである。
現在でこそ、ドレッシングの一種として認識されているが、
もともとはフランス料理で使われる
肉料理用のソースであった。
マヨネーズが、いつごろから作られていたか
ということについては、諸説がある。
その中で、もっとも古いものは16世紀後半、
フランスでアルクの戦いに赴いたシャルル・マイエンヌが、
戦いの前の食事で、コールドチキンにソースをかけさせた。
コールドチキンとは、
鶏肉の冷製料理を意味する言葉であり、
一般的には、冷たくした
ローストチキンをさすことが多い。
このとき、コールドチキンにかけられたソースこそが、
「マヨネーズソース」であり、
「マヨネーズ」という言葉自体、
マイエンヌの名前にちなんでつけられたという。
マヨネーズの誕生にまつわる話ではないが、
恐らくマヨネーズの誕生にしても
この辺りの時代のことではないだろうか?

16世紀後半に作り出されたマヨネーズが、
商品化され、安価に買えるようになったのは、
20世紀初頭のことである。
ニューヨークのコロンバス・アベニューで、
デリカデッセンを経営していたリチャード・ヘルマンが、
マヨネーズを瓶詰めにして販売し始めた。
このマヨネーズは機械によって生産されたものではなく、
リチャードの妻が手作りしたものであった。
これが大成功をおさめ、
彼は1912年にマヨネーズ工場を開いた。

日本で最初にマヨネーズが販売されたのは、
大正14年(1925年)のことで、
キユーピーが発売した。
発売当初は日本人には馴染みのない味の上、
高額でもあったので、なかなか売り上げが伸びず、
男性整髪料であるポマードと
間違われることもあったという。
その後、積極的な宣伝活動を行うことにより、
徐々に売り上げを伸ばしていった。
第2次世界大戦時には原材料不足の影響により、
生産の中止に追い込まれることもあった。
日本のマヨネーズ市場は、
長らくキユーピーの独占市場であったが、
昭和30年代には新規参入するメーカーも現れ始めた。

マヨネーズは70%以上が油で出来ているため、
なかなかの高カロリーであり、
100gあたり、670キロカロリーにもなる。
登山中、遭難した登山者が、
持っていたマヨネーズで命をつないだという話もある。
塩分自体はかなり低いので、
摂りすぎた所で塩分過多になる恐れはないが、
何分、大量の油を含んでいるので、
摂取カロリーは大変なことになる。
最近はカロリーを抑えた商品も販売されているが、
やはり使い過ぎには注意するようにしたい。

かつて、知り合いが
唐揚げにマヨネーズをかける人間を見て、
「気持ち悪い、味覚がおかしいんじゃないのか?」と、
嫌悪感をあらわにしたことがあったのだが、
実はその知り合いは、チキン南蛮が好物であった。
唐揚げにマヨネーズも、チキン南蛮も、
衣をつけて揚げた鶏肉に、マヨネーズ(を使ったソース)を
かけてあるわけで、基本的な味わいは同じ筈なのだが、
唐揚げにマヨネーズかけると、嫌悪感を感じるらしい。

どんな料理、食材にもマヨネーズをかける「マヨラー」は、
一般的には、一種の味覚障害者のような
扱いを受けているが、
実際の所、最初に書いたとおり、
マヨネーズと料理は、
どんどん新しい組み合わせが生み出され、
マヨネーズはそのシェアを広げ続けている。
そういう「流れ」を見ていると、
実は「マヨラー」というのは、時代を先取りしている
人間たちなのかもしれない。

ただ、健康のため、
マヨネーズの「直食い」だけは止めた方が良いように思う。

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