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メダカ

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「メダカの学校は川の中」という有名なフレーズは、
童謡「メダカの学校」の出だしのフレーズである。

そのまま歌詞は「そっと覗いてみてご覧」を繰り返した後、
「みんなでお遊戯しているよ」と続くことになる。
「お遊戯」をするのは「学校」ではなく、「幼稚園」や「保育園」では?
という気はしないでもないが、そこら辺は突っ込んではいけないのだろう。
普通に考えればメダカの場合、学校はおろか自宅や会社、
その他諸々の生活に必要なものは、全て川の中にあるわけだから、
学校だけを取り立てていうこともないのだが、
少なくとも、水の中にいるメダカたちを
「学校」に見立てることが出来るくらいには、
この歌が作られた当時、メダカの数が多かったのだろう。

そのメダカについて、こんなニュースがあった。

「日本のメダカの故郷はどこだ
 ゲノム解析で2カ所を解明」

岡山大の研究者が、最新の遺伝子解析技術を駆使して調べた所、
日本のメダカの故郷ともいえる2カ所を突き止めた。
その2カ所とは、北部九州と山陰・但馬丹後地方。
日本に生息しているメダカは、大きく2種類に分けることが出来る。
「キタノメダカ」と「ミナミメダカ」である。
もうちょっとわかりやすくいえば、
「北」の一族と「南」の一族に別れているわけだ。
この「北」の一族は、山陰・但馬丹後地方をその故郷としており、
ここから日本海側をドンドンと北上していき、ついには青森にまで至った。
もう1つの「南」の一族は、北部九州をその故郷として、
そこから南は沖縄、海を渡って四国、さらに本州に渡り
日本海側を但馬丹後地方まで、瀬戸内海側からは瀬戸内、紀伊半島、東海、
関東を経て岩手県にまで到達している。
このそれぞれの広まり方を見る限りでは、日本のメダカは
「南」の一族の方が、より広範囲にシェアを広げていることになる。
ニュース記事によれば、北部九州を故郷とする「南」の一族は
約51万年前に東と南の二手に分かれて広がっていった、とあるので
少なくともこの「南」の一族は、人の手によって
我が国に持ち込まれたのではなく、もともとの在来種であるようだ。

「メダカ」はメダカ科メダカ属に分類される淡水魚だ。
体長は3.5㎝ほどと小型の魚で、目が大きく頭部の上側についている。
「メダカ」の語源は、その目玉が頭部から飛び出しているから、
というのだが、改めて写真を見てみても、
特に目玉が飛び出している様には見えない。
(確かに体の大きさに比べると、目玉は大きいようだが……)
別の説では、目が高い位置にあるから「目高」となり、
これが「メダカ」の語源になったというものがある。
たしかに目玉は顔の高い位置にあるものの、
いかんせん、目玉の大きさが大きすぎるため、
特に高い位置に目玉があるように感じるか?と言われれば正直、微妙である。
ただ、口などは上向きについており、水面などに落ちてきた
エサを食べるのに適した構造になっている。
「メダカ」の目玉も、そこを見ることが出来るような構造になっているため、
そういう意味では、目玉が高い位置にあると言っても良いかも知れない。
背ビレは体のかなり後ろ側、尾ビレに近い位置についており、
「メダカ」の形態の大きな特徴となっている。

「メダカ」は、流れの緩い小川や水路などに生息していて、
主に動物プランクトンなどを食べる。
蚊の幼虫であるボウフラを食べるため、益魚とされることもある。
1回の産卵で、約10個の卵を産む。
どうも魚類としてみれば、ずいぶんと少ない産卵数である。
卵の直径は1〜1.5mmほどで、親のサイズから考えてみれば、
これは結構大きなサイズだろう。
「メダカ」は、食物連鎖の下の方にいるように思ってしまうが、
この少ない産卵数で、繁殖していけるということは、
何らかの生き伸びる技術をもっているということだろうか?
一般的に「メダカ」(野生)の寿命は1年と数ヶ月ほどとされているが、
人工的な飼育下では、3〜5年ほども生きる個体が出てくる。
しかし、こと野生のものに限っていえば、
おおよそ、「メダカ」の産卵は一生に1回と考えても良さそうだ。

さて、先に書いた通り、日本のメダカには
「北」の一族と「南」の一族の2種類がおり、
それぞれ、北部九州と山陰の但馬丹後地方が、その故郷とされている。
そこから、51万年ほど前、沿岸沿いに日本国中へと
広がって行ったと考えられるのだが、
そのころ、人間がわざわざ「メダカ」を捕獲して、
それを他の川に放流していくなんてことが、行なわれているはずもない。
と、なると、その当時の「メダカ」は
どうやって他の川(水系)へと広がっていったのか?
これが海水魚であれば「海を泳いで」広がったと考えることが出来るが、
閉じた水域に生息している「メダカ」が、
一体、どうやって他の川(水系)に移動したというのであろうか?
実は「メダカ」は、耐塩性が非常に高く、
慣れさせれば、海水で生活することも可能である。
だとすれば、川を下って海に出た「メダカ」が、
そこから別の川の河口に入り込み、繁殖していったとも考えられる。
先に、日本の「メダカ」は、それぞれ海岸沿いに広がっていったと書いたが、
この事実がこの説を裏付けているように思えてならない。

かつては日本中でその姿が見られていたが、
1980年辺りから野生のメダカが各地で減少し始め、
現在では、その姿(天然ものの)を見ることは難しくなっている。
減少の主な原因としては、農薬の使用や生活排水などによる環境の悪化、
護岸工事などの影響や、外来種による食害など様々だ。
「メダカ」自体は飼育が簡単で、大量に飼育されているが、
一方、野生の「メダカ」に関しては1999年、
環境省のレッドリストに絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)として
記載され、2004年には絶滅危惧種に指定された。

以前、野生の「ウーパールーパー」が後2年ほどで絶滅するかも知れない、
という話について書いたことがあったが、
ヘタをすると「メダカ」も、同じような状態に陥るかも知れない。
(ちなみに「ウーパールーパー」も多数飼育されているため、
 野生種にこだわらないのであれば、絶滅はあり得ないといえる)

そんなことにならないよう、なんとか「メダカ」の棲む環境を
守っていきたいものだ。

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