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リアルタイム辞任劇

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つい先日、「ヒョウタン」についての記事を書こうと、
手元に集めた資料を読み直していると、
ラジオからこんなニュースが飛び込んできた。

「今村雅弘復興相が25日、都内のパーティーで挨拶した際、
 東日本大震災の被害を巡り、
 『まだ東北で、あっちの方だったから良かった。
  首都圏に近かったりすると、莫大な額になった』
 と発言した」

今村雅弘復興相といえば、つい先日、
記者会見中に震災被災者の件で記者を相手に激高し、
後にこの件に関して、謝罪をしたばかりである。
その記憶も新しいうちに、またアホな発言をしてしまったらしい。

「首都圏に近ければ、さらに被害が大きかっただろう」

という点に関しては、確かにその通りであろう。
しかしそんなことは、子供でもわかる当たり前のことであり、
さも重大なことの様に、大臣が口にするほどのことではない。
それでも、発言の内容がこれだけならば、
それほど事態は大きくならなかったかも知れないが、
この大臣は、この発言に余計な一言を付け加えている。

「まだ東北で、あっちの方だったから良かった」

この一言だ。
これは穿った見方をすれば、
「東北の人たちが多く死んだが、
 首都圏でさらに多くの人が死ぬのに比べたらカネもかからんし、
 まあ、不幸中の幸いだった」
という意味に受け取れる。
これを言われて、怒らない東北人はいないだろう。
全く軽率な発言をしたものである。

前回の謝罪の件もあわせて考えると、
いよいよヤバいことになるのではないか?という考えが頭に浮かんだ。
そんなことを考えながら、ブログ用の記事を書き始めると、
しばらくしてラジオから、先ほどと同じニュースが流れた。
ただ、先ほどのものと違っていたのは、
問題のパーティーには、安倍首相も参加しており、
今村復興相の問題発言の後に、彼の発言について

「東北の方々を傷つける、極めて不適切な発言で、
 総理大臣として、おわびをさせていただきたい」

と陳謝したと、付け加えられていたことである。
この情報が確かなら、今村復興相は総理大臣の聞いている前で、
問題発言をしたということになる。
前回の件については、「謝罪」ということで決着となったが、
その記憶も新しいうちに、目の前でこの発言をされれば、
さすがにこれをかばうことは出来ないし、
また、かばうつもりもないだろう。
いよいよ辞任以外なくなったかなー、と思いながら、
さらに記事を書き続けているうちに、
またまた新しいニュースがラジオから流れてきた。
それが

「今村雅弘復興相、辞任」

のニュースであった。
自分が「ヒョウタン」の資料を見ながら記事を書いているうちに、
問題発言 → 謝罪 → 首相謝罪 → 辞任
という辞任劇が、リアルタイムで展開していったわけである。
ちょうど、今村復興相の辞任の一報が流れたのが、午後8時半前後。
当然、その後の9時のニュースでも、10時のニュースでも、
一連の辞任劇はトップニュースとして扱われた。
前回の謝罪の件もあわせ、各局ともかなり厳しい論調で
彼の問題発言を糾弾している。
局によっては、被災者たちの怒りの声というのも取り上げており、
これまた前回の件もあわせて、辞任は当然という厳しい声である。
それどころか、議員としても不適切ということで、
議員も辞めるべきだという声も大きかった。
もちろん、ニュース番組では被災者の声だけではなく、
野党の議員たちの声も取り上げていたが、
こちらの方では、判を押したように
「辞めれば、それで済むというものではない」
「首相の任命責任についても追求していく」
という、いつもの主張を繰り返している。
いつも通りなら、この後、毎度お馴染みになった
審議拒否を実行するというのが定番だろう。
何か問題があるごとに、いちいち国会運営に影響が出るというのは
正直、望ましいこととは思えない。
いっそのこと、この手の問題が発生したときは、
全くの別枠(通常国会の時間外)で問題追求の時間を作り、
そこの所で心置きなく、責任追及でも何でもやってもらい、
通常の国会運営は粛々と進めてほしい所なのだが、
残念ながら、そのようなシステムを作ろうという話は、
一向に聞こえて来ない。
政治家の先生たちは、徹底的に時間外労働は拒否する姿勢の様だ。
そういう姿勢はむしろ、サービス残業や
ブラック企業などという言葉が蔓延している民間に対して
鮮明にしてほしい所だが、こちらの方には
それほど強い姿勢は示してはくれない。

ニュース番組などを見ていると、
圧倒的多数を誇る政府与党の
「弛み」「驕り」などという言葉が飛び出している。
なるほど、確かに現状を省みると、与党の議員がちょっとやそっとの
「失言」をしてみた所で、与党有利の状況が
ひっくり返りそうな気配は感じられない。
そういう緊張感のない状況であれば、与党議員に「弛み」が生じ、
ついつい言わでものことを口にする議員が出てくるのも当然だろう。
ただ、それでも、過半数以上を占める与党議員のうち、
そこまで「脇」の甘い議員ばっかりというのも、ちょっと考えにくい。
与党の議員は、それこそ掃いて捨てるほどいるわけだから、
せめてもう少し、「隙」の無い人間を大臣に起用してほしい所だが、
この現状を見る限り、それは簡単なことではないようだ。
聞いた話では、与党で国会議員を一定期間以上務めていると、
やがて大臣候補の1人に挙げられるようになるらしい。
首相は、そういった候補議員の中から人を選んで大臣に任命し、
自らの内閣を構成していくわけだが、
現在、与党はかなり巨大であるため、
この大臣候補たる議員も、余るほどにいるらしい。
一般庶民の感覚からすれば、余るほどに候補者がいるのなら、
その中から優秀な者を、いくらでも選べそうに思うのだが、
どうやら実際には、派閥の力関係や年功序列などの旧習から、
優秀な者ばかりを選び出すということが出来ないらしい。
今回、色々やらかしてしまった今村復興相も、
70歳という高齢である。
恐らくは、数多いると思われる大臣候補たちにしても、
かなり年齢のいっている者もいると思われ、
そういう議員たちが、せめて1回くらいは大臣の椅子を……と、
熱望しているのだろうが、さすがにそういう「候補」の中から
大臣を選出するにしても、やはり適性だけは
しっかりと吟味してもらいたいものだ。

*本文中では今村雅弘「復興相」と、表記を統一したが、
 正確に言えば、彼はすでに辞任しているため「元復興相」となる。
 ひょっとしたら、この記事が出るころには「議員」ですらなくなり、
 「元議員」ということになっているかも知れないが、
 先の「復興相」と同様に、そこら辺は適当に読み飛ばしてほしい。

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