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ゴジラ座

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先日、ネットのニュースサイトを見ていると、
こんな見出しが目に入った。

『「ゴジラ座」NASAが認定 一般的な星座とは別』

記事を読み始めると、冒頭、こう書き出している。

「日本を代表する怪獣「ゴジラ」が、星座になった」

正直、ワケがわからない。
新しい星や、彗星などを発見すれば、その発見者が
星や彗星に命名することが出来る、という話は聞いたことがあるが、
星を適当にまとめた「星座」についても、
好きなように命名することが出来るのだろうか?
いや、そもそも星座なんて、勝手に作っていいものなのだろうか?

そう思いながら記事を読み進めていった。

「ゴジラ映画を配給している東宝によると、
 NASA(アメリカ航空宇宙局)などが参加する
 天体観測衛星「フェルミ」の研究チームは、
 衛星打ち上げ10周年などを記念して、新たに22の星座を発表し、
 そのうちの1つを「ゴジラ座」と認定したという」

天体観測衛星というのは、人工衛星に観測機器を積み込んで、
打ち上げたものだ。
地上から天体観測するのと違って、空気の層がないため、
より正確な観測が可能になる。
調べてみた所、この「フェルミ」というのはガンマ線観測用の衛星らしく、
2008年にNASAによって打ち上げられている。
このプロジェクトにはアメリカを始め、フランス、ドイツ、イタリア、日本、
スウェーデンなどが参加しており、共同研究を行っている。
人間が肉眼で見ることの出来る星(恐らくは地上から?)は
約3000といわれているが、これに匹敵するだけの数の天体を
発見したことを記念して、今回、新たに
「ガンマ線天体を線で結んだ22星座」を作成した、ということらしい。

ちょっと気になるのは「新たに」という部分だ。
これをそのまま受け取るのであれば、フェルミによって発見された
天体を使っての「星座」が、すでに発表されているということになる。
今回発表された「星座」では、「ゴジラ座」の他にも
「超人ハルク座」や「星の王子様座」、さらにはスタートレックの
「エンタープライズ座」や「富士山座」などというのもあるようだ。
(ちなみにNASAのホームページにアクセスして、関連箇所をコピーし、
 それを翻訳サイトで翻訳したものがネタ元であるので、
 ひょっとしたら間違っているかも知れません)
一般的な「オリオン座」や「カシオペア座」などは、
神話などがそのモチーフとなっており、
国際天文学連合がこれらを認定しているわけだが、
今回の「星座」を発表したのは、これとは別組織ということになる。
従来の「星座」は、その歴史をたどっていけば
紀元前にまで遡るため、すべてが肉眼で確認できる天体のみで
構成されているのだが、恐らく今回発表された「星座」を構成する天体は
フェルミのような天体観測衛星を用いなければ確認できない
天体ばかりなのだと思われる。
「ゴジラ」や「超人ハルク」などを星座のモチーフにしている辺り、
フェルミ研究チームの自由さが見て取れる。
恐らくは、以前に発表されているであろう星座も、
そんな新しい感覚で作られているのだろう。
そちらの方についても調べてみたのだが、情報は得られなかった。
はたしてどんなハチャメチャな「星座」が作られているのだろうか?

さて、ここで面白いのは、何故「ゴジラ」がモチーフに選ばれたのか?
ということである。
研究チームによれば、
「ガンマ線粒子がジェット状に光を放つ
 『ガンマ線バースト』と呼ばれる現象が
 ゴジラが放つ放射熱線と酷似しているから」
ということらしいのだが、だとすれば「ゴジラ」以外の
「超人ハルク」や「星の王子様」、「富士山」や「エンタープライズ」が
選ばれた理由というのも気になってしまう。
(このうち「超人ハルク」は、ガンマ線を浴びることによって
 「超人」への変身能力を得たという設定を持っている)
ただ、先に述べたような理由で「ゴジラ」がモチーフに選ばれたのだとすれば、
今回の「星座」認定は、星の配列から連想されたものではなく、
最初から「ゴジラ」ありきで、星を選んだということだろう。

このゴジラの放射熱線に酷似しているとされる「ガンマ線バースト」。
大質量を持つ恒星が、その一生を終える際、
超新星爆発が起こり、これによってブラックホールが生み出されるのだが、
このとき、ガンマ線が数秒から数時間に渡って閃光のように放出される。
実際に見たことはないのだが、ゴジラの放射熱線に酷似しているとされる以上、
恐らくは光線のような形で放出されるのだろう。
この現象で放出される「ガンマ線バースト」はエネルギーが高く、
一説によると、太陽が100億年間で放出するエネルギーを上回るという。
もはや数値的には、想像だに出来ないレベルである。
非常に珍しい現象で、1つの銀河で数百万年に一度しか発生しないらしいが、
天球上のランダムな位置では、1日に数回起きているらしい。
本当に珍しい現象なのか首をひねりたくなるが、
それだけ宇宙は広いということだろうか。
ただ一説によれば、過去には地球でも、この「ガンマ線バースト」によって、
生物の大量絶滅が起きていたのではないか?とするものがある。
「ガンマ線バースト」による被害は、バーストの継続時間が短いため、
かなり限定されたものに留まるらしいが、
もし、充分に近い距離でバーストが起きた場合には、
地球大気に深刻な影響をもたらし、オゾン層の破壊によって
生物の大量絶滅を引き起こす可能性もあるという。
地球では過去に、少なくとも5回の
大規模な大量絶滅が起こったと見られているが、
その大量絶滅の原因の1つに、
この「ガンマ線バースト」が挙げられているのだ。
1つの銀河で、数百年に1度しか発生しない「ガンマ線バースト」が、
たまたま地球の近くで発生して、それが地球に影響を与えるというのは、
それこそ天文学的な数字の確率のような気もするが、
実際の所、太陽が放出している100億年分のエネルギーを受けて、
地球そのものが無事なのかどうか自体、かなり怪しい気もする。

ともかく、全く突然のことではあるが、
日本の誇る怪獣王「ゴジラ」は、その放射熱線の繋がりで
見事「星座」へとなりおおせた。
古代の神話などを読んでいると、
「神が○○を哀れんで、天の星にした」などという一節を見ることがあるが、
ゴジラも後の時代には、1つの神話として語られるのかもしれない。

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