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メタリックナノパズル

更新日:

つい先日のことなのだが、
友人がパズルとも模型とも言い難いモノをくれた。

何をくれたかと言えば、折り紙よりも小さなサイズの
メタルシートである。
早い話、メタリックな金属の薄い板である。
これが2枚入ったものがパッケージされている。
この薄い金属の板には、細かな切り込みと、
模様が刻み込まれていて、それら2枚の金属板の他に
紙製の設計図が1枚封入してある。
その設計図に従って、金属板からパーツを切り離し、
部分、部分を折り曲げて立体的な形にして、
それを組み合わせることによって、
建物なり、乗り物なりが完成する。
組み立てには、パーツの凸部分を、
他のパーツの切れ込みに差し込んで、
それを折り曲げたり、ひねったりすることによって固定する。
従って、普通のプラモデルのように
組み立てのための接着剤などは、一切不要である。
パッケージを良く見直してみると、
「メタリックナノパズル」という文字が、印刷されている。

「ナノパズル」というだけあって、どのパーツもかなり小さく、
それを組み合わせた完成品にしても、
掌に乗るくらいの大きさにしかならない。
非常に小さいので、デスクの片隅などに飾っても
邪魔になることはないだろう。
シャープかつ、メタリックな仕上がりになるので、
随分と落ち着いた雰囲気のモデルが出来上がる。
パッケージの隅っこには、完成品の写真が印刷されており、
その精密な仕上がりを見れば、
本当にこの2枚のメタルシートから、
この写真のものが出来上がるのか、不安になってしまう。

友人は、この「メタリックナノパズル」を4つほど、
くれたのであった。

この「メタリックナノパズル」を販売しているのが、
株式会社テンヨーという会社だ。
調べてみると、どうやらジグソーパズルやマジック、
脳トレグッズなどを販売している会社のようである。
ジグソーパズルや脳トレグッズはともかくとして、
マジックというのは、かなり珍しい。
会社のホームページから、その歴史を探ってみると、
一番最初にこの会社を立ち上げたのが、
松旭斎天洋というマジシャンであったらしい。
彼の作った奇術研究所が、後に株式会社天洋と変わり、
さらに現在の株式会社テンヨーとなったらしい。
なるほど、元々が奇術研究所であったのなら、
マジック用品などを扱っているというのも納得である。
後にシーモンキーの販売などを経て、
ジグソーパズルの輸入・販売を始めると、
やがてこれがメインの業務となっていったようである。
会社の来歴故か、パズルにしても、
どこかひとひねりしてあるモノが多いようだ。
件の「メタリックナノパズル」が発売されたのが2011年。
パズルというよりは、模型に近いのだが、
こういう会社の来歴から、
「パズル」の名を冠しているのかも知れない。

つまり、この「メタリックナノパズル」、
発売からすでに5年経っていることになる。
それだけに、商品のラインナップがかなり充実しており、
数えてみた所、実に50種類以上あった。
姫路城やビッグベンなどの建造物、
零戦やタイガー戦車、タイタニック号などの乗り物、
さらにはスターウォーズに出てきたメカや、
機動戦士ガンダムのモビルスーツまで、販売されている。
本当にガンダムが、メタルシートを折り曲げて、
組み立てるだけで出来上がるのか、疑問に思ってしまうが、
ホームページで確認すると、しっかりとしたいい出来である。
なるほど、これならばファンでなくても、
欲しくなるかも知れない。

そういうわけで、友人から貰った「メタリックナノパズル」を、
早速1つ開封し、組み立て始めてみた。
……。
これが結構、難しい。
何せ「メタリック「ナノ」パズル」である。
1つ1つのパーツが、恐ろしく小さいのだ。
仮にこれがプラモデルならば、
切り取ったパーツを接着剤で組み立てていくだけなのだが、
この「メタリックナノパズル」だと、そういうわけにいかない。
切り取ったメタルシートを、設計図に沿って折り曲げ、
それらを組み合わせて、凸部を折り曲げ、
パーツ同士をくっつけなければならない。
折り曲げる角度というのは、どれも微妙で、
その微妙な角度にしておかないと、他のパーツとずれてしまう。
また、メタルシートは結構固いので、
凸部を折り曲げる際には、かなり力を入れないといけない。
そうなってくると、同時に他の場所にも力がかかってしまい、
曲げたくない部分が、微妙に曲がってしまったりする。
さらに凸部がしっかり折れ曲がらなければ、
パーツ同士の組み合わせが甘くなり、
すぐにバラバラになってしまう。
かなり、組み立てには神経を使うが、
なんといってもパーツが小さすぎて、上手く加工が出来ない。
それによって、さらに神経を使うことになり、
作業は遅々として進まない、ということになる。
元々、手先が器用な方ではないので、
組み立ては想像以上の難作業である。

友人がくれたのは、
「イージス艦こんごう」と、「タイガーⅠ型戦車」、
「スターウォーズXウイングファイター」、
「ポー専用 Xウイングファイター」の4つである。
「Xウイングファイター」が2つある辺り、
少し違和感のようなものがあったのだが、
組み立てながら、それが確信に変わってきた。
どうやら友人は、メタリックナノパズルの
完成品の写真かなにかを見て、これを気に入り、
色々と購入したようだが、
恐らく、1つ組み立ててみて、その恐ろしい難易度に気付き、
自分にくれるという形を持って、
厄介払いをしたのかも知れない。
以前、途中まで組み立てていた戦艦大和のプラモデルを
自分に回してきたことがあったが、
どうもそれに近いことだったようだ。
戦艦大和の場合は、友人が放り出したものを
受け継いで完成にこぎ着けることが出来たが、
今回のこれは、ちょっと自分の手にも負えないかも知れない。
友人がくれた4つは、どれも見た目はかっこいいが、
難易度は高そうなものばかりである。

戦艦大和の場合は、ゆっくりと時間をかけ、
こつこつと組み立てていくことで、
不器用さをカバーすることが出来たが、
はたして「この方法」が、
メタリックナノパズルに通用するのだろうか?

先行きには、暗雲が立ちこめている。

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