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破壊衝動

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久しぶりに、甥っ子が遊びにきた。

6歳になるこの甥っ子は、誰に似たのか、なかなかの暴れん坊である。

子供はエネルギーの塊というが、まさにそれを体現しているような子だ。

四六時中、落ち着くことなく、動き回っている。

この手の暴れん坊は、うちの家系にはいないので、

親戚一同、そのやんちゃぶりを温かい目で見守っている。

当の親だけは、小学校の入学を前にして、

全く落ち着きのない我が子を、心配している。

ここが、親が他と違う所だろう。

落ち着きなく暴れ回っていると、あちこちを破壊する。

子供のやることなので、ある程度、注意さえしておけば、

それほど深刻になることもないのだが、それでも当の子供が、

怪我をするようなことがあってはいけない。

その暴れるエネルギーを、何か他のものに向かわせればという、

彼の親の意向によって、彼にはゲームが与えられた。

いわゆるビデオゲームだ。

彼はその有り余るエネルギーを、ゲームにぶつけている。

もっとも、それだけで消費できるほど、彼のエネルギーは小さなものではない。

ほんの少し、両親が休む時間を得られる、というだけのことである。

それでも、間違いなく両親の負担は減っているようだ。

そういうわけで、我が甥っ子は、うちにやってきてもゲームをしようとする。

いつもは両親の持っている、タブレット端末でゲームをしているらしく、

うちにきてプレイステーション2などを見たときは、珍しいのか、

ほとんど一日中ゲームをしている。

弟の所には、ファミコンやらスーパーファミコンなどの、

さらにレトロなゲーム機がおいてあり、そちらではそればかりやっているらしい。

ただ、ファミコンやスーパーファミコンの場合、自分でプレイするのではなく、

他の人にプレイしてもらって、それを見ているのが好きなようだ。

どういうゲームが好きなのか?

その点に注目してみた。

好きなゲームは、「ドラゴンクエスト8」に「仮面ライダー 正義の系譜」、

「戦国無双2」、「ウルトラマン FR3」。

「ドラクエ」はともかくとして、他は購入した人間の趣味がわかる

ラインナップだ。

「ドラクエ」、「ライダー」、「無双」ともに3Dの世界の中を、

自由に動き回ることができる。

甥っ子を見ていると、その自由に動かせる所を気に入っているようで、

どれも「敵」が出てきたら、コントローラーをこっちに放ってよこす。

「無双」など半分以上逃げ回り、残りは自分にプレイさせる。

なみいる敵を吹き飛ばす所が、「無双」シリーズの面白い所なのだが、

いくらやってみるようにすすめても、それをしようとしない。

「ウルトラマン」に至っては、自分でプレイせず、

人にプレイさせてその様子を楽しそうに見ている。

どうも「敵を倒す」という行為を、意図的に避けている様子がある。

そういえば、身体が大きく、エネルギーが有り余っている暴れん坊なので、

友達との喧嘩など日常茶飯事かと思いきや、

そういうことが全くない、という。

普段の暴れぶりにも関わらず、意外な平和主義だ。

それなら両親も安心か、と思えるが、

その暴れぶりだけでも凄まじいもので、

何度か保育園に呼び出しを食らったという。

小さな子供などは、もともと落ち着きのないものだが、

親が呼び出されるというのは、よくよくのことだ。

なんとか年相応の落ち着きを、という両親の願いは、当分かないそうもない。

そういう甥っ子のプレイを良く見ていると、敵を倒すことには躊躇しているが、

ゲーム内の障害物を壊すことには積極的だ。

「ドラクエ」では壷やタルを楽しそうに壊し、

「無双」では城の中のフスマや建具を、楽しそうに壊している。

そこには何の遠慮もない。

「ウルトラマン」では、敵と戦う普通のモードはプレイしないが、

相手が棒立ちの練習モードでは、棒立ちのウルトラマンを怪獣で吹き飛ばし、

科特隊基地や大阪城などを、何度も破壊していた。

実に楽しそうであった。

どうも「モノを壊す」ということに、一種の楽しさを見出しているらしい。

「破壊衝動」という言葉がある。

発作的にわき起こる、物事を破壊したり、暴れたりしたいという衝動だ。

定義の上では、「発作的」という注釈がついているが、

実際には常時そういう欲求があるが、それを抑えている状態らしい。

その「抑え」が効かなくなった時、破壊行動に出る。

どうも暴力的な事件が起こったりすると、

これが原因である、とされることが多い。

「破壊衝動」を助長させるものとして、

アニメやゲームなどがやり玉に挙げられることも多い。

が、さすがにそれは極論だろう。

本当にそうならば、日本はもっとエラいことになっているだろう。

甥っ子の小学校入学まで、あと半年と少し。

それまでに落ち着きを持ってもらうために、塾に入れたという。

学校にはいる前に、授業というものに慣れさせておこう、ということらしい。

やんちゃな子供を持った親は、どうにも苦労が絶えないようだ。

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