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あの3文字の意味〜その3

更新日:

前回前々回と、「ウルトラ」シリーズに登場する防衛チームの
名称、その由来などについて書いてきた。

「MAT」や「TAC」など、子供のころはその意味も分からないまま、
全く普通に番組を見ていたのだが、よくよくその意味を調べてみると、
やたら攻撃的な意味合いであったり、あるいは何の意味も無かったり。
わずか3文字のアルファベットの羅列に含まれている意味を、
今回も、見ていくことにする。

第6作「ウルトラマンレオ」に登場した防衛チームは「MAC」。
これは「マック」と読む。
現在であれば、やれハンバーガーショップだの、コンピュータだの
色々と突っ込まれそうなネーミングであるが、
この「ウルトラマンレオ」が放送されていた当時は、
どちらも現在ほど一般的でないか、まだ存在していなかった。
「MAC」は「Monster Attacking Crew」の略で、
日本語に直訳すれば、「怪獣攻撃隊」とでもなるだろうか?
「帰ってきたウルトラマン」の「MAT」と意味合いは似通っている。
ただ、この「MAC」もまた「ZAT」と同じく、
その母体となる組織に属しているわけではなく、
完全に独立した組織体型を持っている。
アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの主要都市上空に
それぞれの本部基地となる宇宙ステーション、
「MACステーション」を構えており、
番組内に登場していた「MAC」も、やはりこの宇宙ステーションを
基地にしていた。
(「ZAT」も、似た様な形状の基地を有していたが、
 そちらはあくまでも地上に設置されており、
 宇宙まで上がっていくことは無かった)
「ウルトラマンレオ」に登場していた「MACステーション」は、
その中のアジア本部にあたり、主人公・おおとりゲンが
所属していたのは、その中の宇宙パトロール隊であった。
この宇宙パトロール隊の隊長は、ウルトラセブンこと
モロボシダンが務めているのだが、
「ウルトラ警備隊」の場合と同じく、宇宙人である彼には
地球上でのまともな身元というものが存在していない。
(あるいは、かつての「地球防衛軍」の情報から、
 モロボシダン=ウルトラセブンというのは知られていて、
 それをも踏まえた上での人事かも知れないが……)
他のチームに比べて隊員の入れ替わりが激しく、
隊員の殉職も起こっている。
いや、そもそもこの「MACステーション」自体が、
円盤生物・シルバーブルーメに襲撃されて、組織は全滅しており、
そういう意味では、他の防衛チームに比べても、
格段にハードな職場環境であるともいえる。
超獣・ベロクロンに滅ぼされたという
設定があるだけの「地球防衛軍」と違い、
襲撃され、全滅する様が全て放送されたという点は、
視聴者である子供たちにはショックが大きかったようだ。

第7作「ウルトラマン80」に登場する防衛チームが「UGM」だ。
他のアルファベットチームと違い、
読み方はそのまま「ユージーエム」である。
「Utility Government Members」の略称であり、
直訳すれば「役に立つ政府のメンバー」となる。
これまでのような、怪獣を攻撃するぞ!という攻撃性はなりを潜めたが、
これだけでは、公的機関に所属している便利屋の様にも聞こえる。
実際には、世界各国の軍隊を統括する国際連合直轄の
総合軍事組織地球防衛軍UNDAに所属する、
怪獣・怪奇現象専門のチームということになっている。
どちらかといえば、立ち位置は「科学特捜隊」に近いだろうか?
驚くべきは、ウルトラマンAの時代に全滅したとされる「地球防衛軍」が、
また登場して来たことである。
しかも今度は、「UNDA」などというアルファベット名も持っている。
(ちなみにセブンのときは、「TDF」というアルファベット名があった)
「UNDA」の基地は、カナダ、アメリカ、北ヨーロッパ、
中央ヨーロッパ、アジア、極東、オーストラリア、アフリカに点在し、
月にもムーンベースが存在しているという。
これまで宇宙ステーションを持っていた組織はあったが、
月面基地が登場したのは、今回が初めてである。
主人公の所属している極東基地では、2000名の隊員が働いており、
その規模の大きさが見て取れる。
中学校教師として働いていたウルトラマン80こと大和猛を、
隊長の一存で「UGM」にスカウトしている辺り、
この組織もまた、かなり隊長の権限が強いようだ。
また、大和猛は一時期、教師と「UGM」隊員を兼業していたが、
(学校には「UGM」勤務のことは隠されていた)
あるいは、アルバイトの様な扱いだったのかも知れない。
もちろん、本来であれば中学校教師の職も、光の国出身で身元の怪しい
大和猛が就けるとは思えないのだが、
ひょっとしたらウルトラ一族特有の超能力的なアレで、
不正に職についていたのかも知れない。

さて、ここから一気に時代が飛ぶ。
「ウルトラマン80」の後、しばらくの空白期間を経て、
「ウルトラマンティガ」が始まるのだが、ここで世界観の刷新が行なわれ、
それまで同じ世界観で語られていた「ウルトラ」シリーズが、
全く新しい世界観のもとで再開されることになった。
これ以降、作品ごとに世界観の刷新が行なわれることもあり、
旧シリーズと世界観を共有する作品は、「ウルトラマンメビウス」まで
待たねばならなかった。
そして現在の所、昭和の「ウルトラ」シリーズと世界観が地続きなのは、
この「ウルトラマンメビウス」まで、ということになっているのである。
その「ウルトラマンメビウス」の防衛チームを見ていこう。

「ウルトラマンメビウス」の防衛チームは「GUYS」という。
読みは「ガイズ」だ。
アルファベット3文字という括りが、ついに無くなってしまった。
この「GUYS」は、「Guards for UtilitY Situation」の略となっている。
「Y」をとっている箇所が、いかにも無理矢理な所が笑える。
直訳すれば「あらゆる状況に対応する防衛隊」とでもなろうか。
こちらも「UGM」と同じで、どことなく便利屋的な感じを受ける。
まだ「防衛隊」と入っているだけ、マシかも知れないが。
25年前、当時の防衛隊であった「UGM」が解散した後、
各国が協力し、10年かけて創設されたのが「GUYS」である。
総本部はニューヨーク沖にあり、各国の「GUYS」には、
それぞれ実動部隊である「CREW GUYS」が配備されており、
本作の主人公も、ここの所属になっている。
公海、宇宙、南極圏と、それぞれに専門のチームが配備されている辺り、
従来の組織より、より細かな分業がなされているようだ。
ただ、そもそもの話、10年程で「GUYS」を創設するのであれば、
どうして実戦経験の豊富な「UGM」を解散させたのか、理解に苦しむ。
「ウルトラマン80」以来、怪獣・宇宙人の出現がなく、
いくら世の中が平和になったように思えても、
これに対応できる防衛力を無くしてしまうというのは、
さすがに自殺行為と言わざるを得ない。
もっとも、それだけの期間、怪獣が出現せず、宇宙人も来なければ、
「GUYS」だって骨抜きになってしまうのは、無理からぬ話だ。
25年の空白期間を破り、怪獣が出現した際(メビウス第1話)、
この怪獣との戦闘で「CREW GUYS」は
1人を残して全滅するのである。
その後、新メンバー加えて新結成されたのが、
この番組で活躍することになる「CREW GUYS」なのである。

この「GUYS」には1つ、面白い制度がある。
実は「GUYS」にはライセンスが必要で、これは16歳から
誰でも取得することが出来る。
もちろん、ライセンスをとったからといって、必ず「GUYS」に
入隊しなければならないわけでもない。
事実、25年間、怪獣の出現していない世界では、
「GUYS」の実態など、あってない様なものだろう。
この世界での「GUYS」ライセンスは、
持っていると就職に有利という程度のものらしいから、
いわばこの隊員資格は「危険物取扱者」などの資格と、
価値的にそう変わらないものなのかも知れない。

さて、ここまで3回にわたって、
「ウルトラ」シリーズの防衛チームについて見て来た。
多用されるアルファベット3文字のチーム名。
意外に攻撃的なそのネーミング。
世界的な防衛組織が乱立し、全くまとまりのない地球。
チーム名に意味が無かったり、わりと誰でもライセンスがとれたりと、
その内実は、かなり愉快なものであった。

最近の新作では、防衛チームという設定自体が見直され、
それに代わる様々な試行錯誤が繰り返されている。
これもまた、シリーズが一所に留まらず、
成長を続けているという証だろうか?
それでもまたいつか、怪しいアルファベット名の防衛チームが
「ウルトラ」シリーズに帰ってくる日もあるかも知れない。

オールドファンの1人としては、そのときを楽しみに待ちたい。

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