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アリゲーターガー、凍る

更新日:

ちょうど、ゴールデンウィークのまっただ中、
ニュースサイトにて、こんなニュースを見つけた。

「巨大魚アリゲーターガーVS漁協
 ついに第7戦へ」

揖保川で見つかった外来魚「アリゲーターガー」を
漁協が駆除しようとしていることは、以前にも書いたのだが、
過去6回行われた「アリゲーターガー捕獲作戦」では、
ついにこれを捕らえることが出来なかった。
冬場になり、アリゲーターガーの目撃情報もなくなってしまい、
漁協の捕獲作戦も、一時中断ということになっていたのだが、
5月を迎え水温も上がり、アリゲーターガーの活動が
活発になるのを見越して、捕獲作戦を再開しよう、という話である。

揖保川の下流域、中川において80㎝以上あると見られるサイズの
アリゲーターガーが発見されたのが、去年の6月のことだ。
アリゲーターガーが発見された流域は、
水産庁の補助により事業を進めているウナギの保護区で、
またそれと同時に、アユの産卵場所でもあった。
アリゲーターガーによる、これらへの被害を恐れた揖保川漁協は、
以降、6回にわたってこの捕獲作戦を展開してきたのだが、
ついにアリゲーターガーは捕獲されることなく、
冬期を迎えることになった。
このアリゲーターガー捕獲作戦においては、
全国内水面漁業組合連合会から
秘密兵器「電気ショッカーボート」を借り受け、
これをもって、アリゲーターガーの捕獲を試みたのだが、
漁協のアテははずれ、捕獲されたのは
大量のライギョとブラックバスであった。
もちろん、このライギョやブラックバスが
アユやウナギの稚魚に被害を与えていることは確実なので、
これはこれで、いい結果には違いないのだが、
肝心のアリゲーターガーが捕獲できないのでは、どうしようもない。
年を明けて、ゴールデンウィーク明けと同時に、
アリゲーターガー捕獲作戦を再開する、という次第になった。

実は昨年、この「アリゲーターガー捕獲作戦」が行なわれていた際、
一度、その様子を観に行ったことがある。
揖保川支流・中川の一部が網などによって封鎖され、
その中を、例の「電気ショッカーボート」が動き回っていた。
問題の流域は、水の流れも強くなく、
水がゆったりとたまっている場所で、
そこを晴天の下、ボートがゆっくり動き回っているのは、
全くのどかな風景であった。
すでにこのときには、TVなどでも「アリゲーターガー捕獲作戦」が
大々的に取り上げられており、自分と同じように
この捕獲作戦を見物に来ている人間や、
マスコミ関係者も多かったのだが、
彼らの目の前へ、アリゲーターガーが姿を見せることはなかった。

あの「アリゲーターガー捕獲作戦」が再開されるという。
恐らくは、その様子がまたTVなどで取り上げられ、
以前にも増して、見物客が押し寄せてくるであろう。
いっそのこと、ネス湖のネッシーならぬ
揖保川のアリゲーターガーとして、
観光資源にしてしまったら……なんて風に
バカなことも考えたのだが、つい先日、
この揖保川のアリゲーターガーが捕獲された
というニュースが流れた。

このニュースを聞いた自分は、てっきり揖保川漁協の
第7回「アリゲーターガー捕獲作戦」が成功したのだろうと
思ったのだが、どうやら今回の捕獲は漁協の作戦とは関係なく、
全く一般の釣り人が、これを釣り上げたということだったらしい。
「アリゲーターガー捕獲作戦」の再開を報じたのが
5月1日の神戸新聞のウェブサイトで、
「アリゲーターガー捕獲」を報じたのが、
5月11日の神戸新聞のウェブサイトである。
5月11日の記事には、アリゲーターガーを抱えた
漁協の職員らしい写真が掲載されており、
やはり世間(まあ、関西の一部のみだが……)を騒がせただけあって、
なかなかいいサイズの魚体である。
アリゲーターガーが捕獲される前の情報では、
問題の個体のサイズは80㎝ほどということだったのだが、
実際に釣り上げられた個体のサイズはこれよりも大きく、
1mを超えるほどだったらしい。
普通、水中にいる魚は、実際のサイズよりも大きく見えるものだが、
今回の例では、それが全く逆になってしまっている。

その写真に映っているアリゲーターガーをよく見てみると、
ちょうど腹の下辺りに妙なものが引っ付いていた。
白く、細いものがアリゲーターガーの魚体から垂れている。
よくよく観察してみれば、どうやらそれは「つらら」のようである。
そう。
写真の中で漁協職員が手にしているアリゲーターガーは、
冷凍にされていたのである。
なんで釣り上げられた魚に「つらら」が?と思い、
改めてよくよく記事を読み返してみると、
釣り人がアリゲーターガーを釣り上げたのは、
5月2日のことであったらしい。
「アリゲーターガー捕獲作戦」再開の報が出た翌日には、
アリゲーターガーは釣り上げられてしまっていたということだ。
5月2日に釣り上げられていたものが、
どうして5月11日まで表に出なかったのかはわからないが、
アリゲーターガーが冷凍されていたのは、
これを保存するためだったようだ。
(恐らくだが、ゴールデンウィーク中は揖保川漁協が休みで、
 釣れたアリゲーターガーを
 持ち込むことが出来なかったためだと思われる)

先に書いたように、80㎝と目されていたサイズは
実際には遥かに大きく、1mを上回るレベルであった。
重量も10kg近くあり、これを取り込むのに
10分近くの時間を要したという。
(ただ、他の魚の同サイズのものに比べてみると、
 比較的短時間で取り込むことが出来たようだ。
 もともとスタミナのない魚なのか、
 それとも意外に上手くエサを食べることが出来ず、
 衰弱していたのかはわからない)
これを釣り上げたのは姫路市在住の男性で、
事前にガーの習性を調べ、太刀魚用のワイヤーとチヌ用の針を用い、
サンマの切り身をエサにして釣り上げたという。
釣り上げた時間が、午後10時ごろということなので、
状況的には、夜釣りで釣り上げたということになる。
ガー類についてちょっと調べてみたが、
これが夜行性であるという情報はなかった。
ただ、辺りが暗くなっていたために
警戒心が薄れていた可能性もある。
いずれにしても、釣り上げた男性の細やかな下調べが、
功を奏したのだと思われる。

問題のアリゲーターガーは、週明けにも水族館に送られ、
解剖して何を食べていたのかを調べられるという。
まあ、何にしても、これにて揖保川のアリゲーターガー騒動も
ようやく決着したかと思っていると、
漁協はこれからも調査を続けるという。
何でも、複数のアリゲーターガーがいた、という情報があるらしく,
今回捕らえられた個体以外にも、
ガーが生息している可能性があるそうだ。

「あれが最後の一体だとは思えない……」
という、映画「ゴジラ」のラストシーンを彷彿とさせる展開であるが、
願わくば、第2、第3のアリゲーターガーが
現れる(要は揖保川に捨てられるということだ)という展開だけは、
起こってほしくないものである。

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