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泳ぎ

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梅雨も明け、夏本番という空気になった。

気温は連日30度を超え、ニュースを見ていると
40度近い気温が記録されているという。
まさに「猛暑」である。

こういう時期になると、海にでも泳ぎにいきたくなる。
幸いにもたつの市は、10年前の市町村合併によって
海に面した町になった。
たつの市の面している瀬戸内海は、内海だけに波も穏やかで
海水浴を楽しむのには絶好の海である。
子供を連れていっても、波が小さいため
安心して遊ばせておくことが出来る。

ただ、連日の猛暑を考えれば、
海よりも、むしろ川に泳ぎに行く方が良いかも知れない。
海の水は、結構、ぬるくなってしまうものだが、
川の水の場合、気温がどんなに高くても
一定の水温を保っていることが多い。
特に水のきれいな上流部において、その傾向が強い。
流れがある分、若干危険性が増すものの、
渓流ゆえの冷たい水と涼しい空気は、
この猛暑の中にあっては、何ものにも代え難い魅力がある。

海や川へ水遊びに行く場合、
重要になってくるのが、泳げるか否か?ということである。
もちろん、泳げなくても海や川で遊ぶことは出来るが、
その遊びの幅は、グッと狭まってしまう。
さらに泳げないということは、危険を招くこともある。
水の中で遊んでいて、
突如として深みにはまり込んでしまったり、
水の流れや、波などによって、足のつかない場所へと
流されてしまうことがある。
こうなったとき、泳げるのと、泳げないのとでは、
その危険度が大きく変わってしまう。
泳ぎが出来るのであれば、たとえ足がつかなくても
チャパチャパと泳いで安全な場所に移動することも出来る。
しかし、全く泳ぎが出来なければ、
足がつかなくなった時点で、生命の危機がやってくる。
近くに誰かがいれば、助けてもらうことも出来るが、
不幸にして近くに誰もいなければ、
問答無用で命の危機がやってくる。

自分は幸いにして、泳ぎは達者である。
遠泳だろうが、立ち泳ぎだろうが、素潜りだろうが、
ある程度はこなすことが出来る。
海の上にプカプカ浮かんで、そのまま昼寝をすることも出来る。
ただしこれらは誰かに学んだものではなく、
全くの我流である。
小学生の低学年のころは、ほとんど泳げず、
それを心配した母親に
スイミングスクールに通わされたりもしたが、
それで泳ぎが上手くなるようなことはなかった。
学校のプールの授業でも25m泳ぐのがやっとで、
それ以上はとても無理、
という程度の実力しかなかったのである。
この状況が一変するきっかけになったのは、
家族でよく行っていた海水浴である。

なぜ、我が家はそんなに良く海水浴に行っていたか?
実はうちの父親は一時期、海上自衛隊に入っており、
そこで素潜りの技術を覚えた。
父親はその素潜りの技術を生かし、
サザエを採ることを趣味の1つにしていたのである。
つまり我が家の海水浴は、
その趣味のついでの家族サービスだったわけだ。
父親がサザエを採っている間、
子供たちは近くで泳いで遊んでいる。
母親はもう致命的なほどに運動音痴であり、
全く泳げなかったために、海には入らない。
自分と妹は浮き輪を使ってチャプチャプと泳ぎ、
まだ小さかった一番下の弟は、
母親と一緒に波打ち際で遊んでいた。
やがて弟が大きくなり、浮き輪で沖に出たいと言い出した。
そうなると、必然的に一番上であった
自分の浮き輪が取り上げられ、弟へと回された。
かくして、浮き輪無しの海水浴が始まったのである。

ああ、それで泳ぎを……、と考える人もいるかも知れないが、
それはまだちょっと早い。
自分は浮き輪がないから泳ぎを覚えよう、
と考えるタイプではない。
浮き輪がなければ、
何か代わりのものを見つけようとするタイプだ。
幸いにも海には様々な漂着物がある。
流木、プラスチック製のブイ、大きな発泡スチロールの塊。
これらを水の上に浮かべ、それにしがみついていれば
充分に浮き輪の代わりを果たしてくれたのである。
砂浜でこれらを水に浮かべ、
そのままチャプチャプと岩場へと泳いでいく。
岩場に着いたら、水中眼鏡をつけて水の中に潜る。
ちょっとした海中散歩である。
息が苦しくなってきたら浮かび上がり、
浮き輪代わりの流木なりブイなりにしがみついて、息を整える。
そうして息が整ったら、再び水の中に潜る。
これを繰り返すことによって、我流ではあるが素潜りを覚えた。
だが、流木などはまだいいのだが、
発泡スチロールの塊などは、風を受けて流されてしまう。
風が強いときなどは、浮かび上がっても近くに見当たらず、
かなりヤバいことになったこともある。
何度か溺れて、死にそうな目にあったこともあるのだが、
父親はどこかでサザエとり、母親は砂浜で妹や弟を見ているので、
自分の危機に助けがくることはなかった。
というより、保護者たちは
毎回、平穏無事に海水浴が終わったと思っていたらしいが、
その裏で、息子は結構ヤバいピンチに陥っていたのだ。
ここに来て、ようやく泳ぎを覚えなければマズい、
と気付いたのである。

さて、自分はどうやって泳ぎを覚えたか?
実はあまり大したことをしていない。
それまで流木などに、しっかりとしがみついていたのを
ちょっとずつ緩めていっただけである。
まず、両手でしがみついていたのを、
小脇に抱えるようにして、片手をフリーにしてみた。
そうするとフリーになった手を動かすことによって、
推進力も得れるし、揚力を発生させ身体を浮かせることも出来る。
やがてこれに慣れてくると、
流木などを小脇に抱えるのではなく、
片手で掴むだけになった。
後は手足を適当に動かして、
前に進んだり、身体を浮かせるだけだ。
その状態に慣れてしまうと、もう泳げるようになっていた。
手足をゆっくり動かすだけで、いくらでも水に浮いていられたし、
そのまま手足を平泳ぎっぽく動かせば、
身体は前に進んでいった。
そう、自分は泳げるようになったというよりは、
流木などと同じように、「浮ける」ようになったのである。
自分の泳ぎは、その状態で適当に手足を動かしているだけである。

こうなってしまえば、何も怖いものはない。
強烈な流れのある所にでも行かない限りは、
わりと自由に泳げるし、
少々波が高くても、流木のように
その波に合わせて浮かんでいるだけである。
潜ることも出来るし、水に浮かんだまま昼寝だって出来る。
まさに自由自在である。

さて、今回書いた自分の水泳習得法だが、
誰でも比較的簡単に習得できると思うが、
その反面、危険な目に合うこともある。
試してみる場合は、1人でやらず、
誰かに見てもらい、安全だけは確保してやってほしい。

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