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特撮、テレビ

特捜ロボジャンパーソン〜その1

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By: zynke

特撮ヒーローというのは、カラフルである。

戦隊ものでは、それぞれのメンバーが
原色のスーツに身を包んでいるし、
ウルトラマンは、赤と銀色のハデなボディだ。
宇宙刑事はカラフルなメタリックボディで、
全身がテカテカしている。
以前に紹介した「ライオン丸」や「ズバット」は、
どちらも真っ赤なスーツに身を包んでいる。
ややカラフルさに劣るヒーローといえば、
仮面ライダーであるが、これにしても
目やマフラーなど、要所要所に使われている
パーツは鮮やかな色彩で彩られており、
比較的、抑えられた色使いは、これらを際立たせている。

この手のヒーローたちで、もっともよく使われる色は、
やはり「赤」だろう。
ウルトラマンはみんな赤いし、
ズバットもライオン丸も赤だ。
戦隊ものでは、一番目立つリーダーは
ほとんどの場合、「赤」である。

一方、赤ほどではないが「青」も結構多い。
宇宙刑事の3人目・シャイダーは青いし、
ビーファイターのリーダーも青だ。
ブルースワットのデザインも、青が基調になっている。
もちろん、戦隊シリーズでも「青」は欠かせない。
しかし、やはり赤に比べると、その数は少ない。

赤と青が、まとめて使われている場合もある。
キカイダー、キカイダー01は身体の右左が
赤と青で塗り分けられていたし、
メタルダーも、これと同じ色分けであった。
ウルトラマンでも、ティガ以降のウルトラマンは、
ボディに赤と青が配色されているパターンが多くなった。

もちろんこれ以外にも、シルバーや、黒、白など、
ヒーローたちは様々な色で、身を覆っている。
しかしやはり、ヒーローの色彩としては、
やはり「赤」と「青」がよく使われているのである。

だが、「赤」と「青」の中間色、
「紫」のヒーローとなると、これはほとんど見当たらない。
色々なヒーローを頭の中に思い浮かべてみても、
「紫」のヒーローとなるとまず浮かんでこない。
今回取り上げる「特捜ロボジャンパーソン」は、
この珍しい「紫」色をしたヒーローである。

1993年に放映された「特捜ロボジャンパーソン」は、
東映メタルヒーローシリーズの12作目にあたる。
主人公・ジャンパーソンは、
全身をメタリックパープルの装甲で覆われたロボットで、
様々な内蔵武器、重火器類を駆使して、
世の平和を乱すロボット、モンスター、人間を
容赦なく破壊・抹殺していくのである。
(一応、人間は手加減されることが多く、
 殺されることも無かった。
 ただ、モンスターへと変貌した人間や、
 サイボーグ手術でサイボーグとなった相手には、
 全く手加減はなかった)

こういう風に書けば、血も涙も無い
非情のロボットのように思われるだろう。
実際、ロボットであるから血も涙も存在していないし、
他のロボットヒーローと違って、
人間の姿に擬態することのないヒーローだったので、
(キカイダーやメタルダーなど、
 それまでのロボットヒーローは、
 普段は人間の姿に擬態しており、
 戦闘時のみ本来のロボットの姿に戻ることが多かった)
人間的な感情移入を、
拒否しているようにも見受けられた。

番組開始時、主人公のジャンパーソンは
本当に謎の存在だった。
第1話のタイトルからして
「謎の新英雄(ニューヒーロー)」である。

ストーリーとしては、極めて単純で、
1人の少女を救うため、ワクチンを運んでいる車が
ある犯罪者によって乗っ取られる。
彼は、巨大な犯罪組織「ギルド」を裏切り、
その逃走資金を得るために銀行を襲い、
逃走用にワクチン運搬車を乗っ取ったのである。
警察も手を出せない状況の中、
「ギルド」から裏切り者を抹殺するための
暗殺ロボットたちが送り込まれてくる。
暗殺ロボットはワクチン輸送車ごと
裏切り者を抹殺しようと、銃を撃ちまくり、
その流れ弾によって町中が破壊され、
辺りはまさに地獄絵図と化す。
そこに颯爽と現れるジャンパーソン。
ひとこと「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」
と喋った後、暗殺ロボットたちと戦い、
これを完膚なきまでに破壊。
そのまま、ワクチンを病院まで送り届け、
去っていくのである。

いくらサブタイトルが「謎の新英雄」だといっても、
あまりにも謎だらけである。
あの謎の多かった「快傑ズバット」早川健でさえ、
第1話で色々と話をしたが、
ジャンパーソンはただ一言、
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」だけで、
他はろくに言葉も喋っていない。
400字詰めの原稿用紙に書き起こしても、
わずか1~2行で終わってしまうレベルである。

普通、第1話でこのような演出をしていても、
第2話では主人公のバックボーンを明かし、
その戦う理由や、その所属などを明らかにするものだが、
この番組では、そのような当たり前のことは行なわれない。
第2話「俺が正義だ」(凄いタイトル……)の中でも、
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」
以上の台詞を喋ることなく、
人間に擬態して社会に潜伏している
「ギルド」のロボットを、破壊して回るのである。
一見した所では、ジャンパーソンが一般人を
撃ち殺しているようにしか見えない。
そのままジャンパーソンは「ギルド」の本部へ殴り込み、
首領・ベン藤波を抹殺して、これを壊滅させるのである。
第2話にして、悪の組織が壊滅。
どことなく「快傑ズバット」を思い起こさせる。
もっとも、アレに比べるとジャンパーソンは、
全く遊びという要素がない。
ただただ、非情に(たまに情けをかけることはある)、
冷徹に、圧倒的に正義を執行する主人公、
それがジャンパーソン(初期)なのである。

これに対する悪の組織も、ひとつではない。
ジャンパーソンに壊滅させられた「ギルド」首領、
ベン藤波の兄・ジョージ真壁率いる「ネオ・ギルド」。
(裏切り者の頻出する、ロボット犯罪組織)
女性科学者・綾小路麗子と、彼女を崇拝する変態……、
いや、科学者の集団であるスーパーサイエンスネットワーク。
実社会で強大な力を持つ帯刀コンツェルンの総帥、
帯刀龍三郎(こいつも変態)とその秘書数人。
この3つの組織が、互いの目的の達成のために
邪魔者であるジャンパーソンを抹殺しようと、
四苦八苦するのが、ジャンパーソン前期である。

ようするにこの番組では、
悪の組織の内情、構造、人間関係については、
細かく描写されているものの、
主人公のジャンパーソンにおいては、全くそれが描写されず、
悪の組織が作戦を実行しようとすると、
どこからともなく現れ、
これを完膚なきまでに叩き潰すだけの、
存在として描かれていたのである。

果たしてジャンパーソンとは、一体何者なのか?
次回は、その正体、所属が明かされる
物語の中盤について書いていく。

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