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ウルトラマンR/B感想 14話〜16話

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「ウルトラマンR/B」も、いよいよ折り返し地点を超えた。

コメディタッチの強い作品であるが、
作品中には「謎」がちりばめられており、
折り返し地点を過ぎたこの段階に至っても、
そのほとんどが「謎」のままである。
今回はその14話から16話までの感想を書いていく。

第14話 「お前は誰だ」

前回、近年の「ウルトラ」シリーズ恒例の総集編とも言える回だったのだが、
そのラストシーンでは、娘であるアサヒの記録が全く残っていないことに
不信感を抱いていた父・ウシオがアサヒに向かって
「君は、だれ?」と聞いてしまった。

冒頭、町の中に現れる怪獣・グビラ。
そしてこれと対峙するウルトラマンロッソとウルトラマンブル。
全く緊張感に欠ける戦いだったが、戦いの途中で突然グビラの体が縮み、
そして消えてしまう。
グビラを呼び出していた愛染マコトのジャイロも
煙を吹き出して壊れてしまう。

所変わって湊家では、父・ウシオが落ち込んでいた。
アサヒに対し「君は、だれ?」と聞いてしまった結果、
アサヒは怒って家出してしまっていたのだ。
家を飛び出したアサヒは、町で鯛焼きをヤケ食い中。
そんなアサヒの前に、謎の少女・美剣サキが現れる。
意味不明の言葉を発するサキと、完全な天然のアサヒ。
2人の会話は全くのチグハグながらも、
何故かアサヒはサキを気に入ったようだ。
サキの言葉から、アサヒは自分が自分であるための証明をしようと思いつくが、
気がついたときにはサキの姿はなく、
アサヒの前には2枚のルーブクリスタルが。

アサヒが家に帰ってきたが、父・ウシオへの態度は冷たい。
落ち込む父。
アサヒから新たなルーブクリスタルを受け取ったイサミは、
その真贋を調べるために、クリスタルをスペクトル分析器で分析する。

一方、ジャイロが壊れてしまった愛染マコトは、アイゼンテック内の自室で
ウルトラマンオーブ「ごっこ」に勤しんでいた。
どうやら愛染マコトに憑依している生命体・チェレーザは、
過去に本物のウルトラマンオーブに出会ったことがあり、
彼に強い憧れを抱いていたらしい。
そんな彼を冷めた目で見つめる美剣サキ。
彼女は愛染マコトに、壊れたジャイロに変わって自分の持っている
「本物」のジャイロを貸し与える。

スペクトル分析の結果、アサヒの持ち帰ったクリスタルは
間違いなく本物であり、さらに従来のクリスタルの6倍ものパワーを
持っていることが判明する。
その事実に浮かれるイサミと、その入手経路から警戒を強めるカツミ。
一方、アサヒは自分の存在を証明するために、
自らの思い出の記録を探し始めるが、その表情はたちまち曇って行く。

サキのいう「本物」のジャイロを使い、
怪獣・グルジオキングに変身する愛染マコト。
町中で破壊活動を始めたグルジオキングを止めるため、
カツミとイサミもウルトラマンに変身して戦いを開始するが、
先ほどのクリスタルの扱いに対する意見の対立もあり、連携はいまいちだ。
対して、「本物」のジャイロを使っているためか、
グルジオキングのパワーは圧倒的で、2人の切り札である
オーブリングを使った光線技も全く歯が立たない。
切羽詰まった2人は、最後の手段としてアサヒから渡された2つのクリスタル、
「ウルトラマン」と「ウルトラマンベリアル」を使おうとするが、
ジャイロによってクリスタルは弾かれ、使うことが出来ない。
そんな2人に、グルジオキングの容赦ない一撃が加えられた。

相変わらず、謎の多い展開であるが、
前回、切り札になったオーブリングがすでに通用しなくなるという
ドラゴンボールも真っ青になるほどのインフレぶり。
この点は前作の「ジード」よりもヒドい。

第15話 「まとうは極」

グルジオキングの一撃をくらい、変身が解けてしまった2人。
一方のグルジオキングも、サキによってその動きを封じられる。

怪獣の活動は停止しているものの、今回の敗北でカツミとイサミは
再び兄弟喧嘩を始めてしまう。
アサヒはアサヒで、調べてみた家族の記録の中に自分の姿が無く、
不安感を隠せない。
イサミは1人、活動を停止しているグルジオキングを観察していたが、
突然グルジオキングは活動を再開し、イサミを火球で攻撃する。
間一髪の所を、兄・カツミに救われ、2人はウルトラマンに変身、
再びグルジオキングに挑む。
前回とは違い、2人で連携して攻撃を加えるが、
それでもやはりグルジオキングには通用しない。
グルジオキングの攻撃を受け、倒れ伏す2人。
しかし、そんな2人にアサヒは「兄弟2人なら、何でも出来る」と
かつての母の言葉を伝え、激励する。
その言葉を受けた2人は、改めて前回使うことが出来なかったクリスタル、
「ウルトラマン」と「ウルトラマンベリアル」のクリスタルを使用する。

兄弟それぞれが「ウルトラマン」「ウルトラマンベリアル」のクリスタルを
使用することにより、「火」「水」「風」「土」のクリスタルが同時に発動、
そして現れた「極」のクリスタルを使用することにより、
2人は1人のウルトラマンに合体した「ウルトラマンルーブ」へと変身する。

2人の合体した新形態「ウルトラマンルーブ」の力は圧倒的で、
先ほどまでは全く成す術がなかったグルジオキングの攻撃も軽く受け流し、
新武器「ルーブ光輪」を使って、グルジオキングを倒した。

兄たちの勝利を喜ぶアサヒだったが、
その鍵となった母の言葉「兄弟2人なら、何でも出来る」という言葉には、
自分自身が含まれていないことに気付き、その事実に愕然となるのだった。

ついに登場した「ウルトラマンルーブ」。
多くの視聴者が予想していた通り、やはり2人のウルトラマンは合体して、
1人のウルトラマンになった。
もともと「ルーブ」は1人のウルトラマンだったのだろうか?
しかし先ほども書いたが、「ルーブ」は本当に強さのインフレがすごい。
ひょっとすると、この「ルーブ」も
次回くらいにはコテンパンにやられたり……?
あまり、考えたくない事態である。
そして、まるでジェットコースターのような起伏ある展開を見せる
アサヒの「謎」に関わるストーリー。
「ルーブ」はホームドラマ的な作りになっているそうだが、
ホームドラマって、もっとほのぼのしたものではなかったか。

第16話 「この瞬間が絆」

冒頭、ウルトラマンルーブに敗北し、ボロボロになった愛染マコトが
アイゼンテック社に帰ってきた。
どうやら、サキのジャイロを使った愛染マコトはジャイロに取り込まれ、
本人の意思とは関係ない所で暴れさせられていたらしい。
愛染マコトはサキの正体、その目的について問いつめるが、
逆にサキの力によって愛染マコトと、それに憑依していた
宇宙生命体・チェレーザは強制的に分離させられ、排除されてしまう。

同じころ、湊家でも騒動が持ち上がっていた。
また、アサヒが家出したのである。
父・ウシオはアサヒの写真や、思い出の品が全く残されていないことを
かなり不審に思っているようだが、イサミはただの偶然だと主張する。
だが、さすがにこれはウシオの言っていることの方に、理がある。
母親が出て行くときに、妹のものだけ全て持っていったというのも、
母親が15年前にいなくなっていることを考えると、
持っていけたのは、アサヒが生まれたころのものだけ、ということになる。
それ以降のものも全て存在していない、となると、
これは確かに、記憶を改ざんされているか、
誰かが定期的に湊家に忍び込み、アサヒの思い出の品だけを選んで
持ち出しているということになる。
それだけならストーカー等の犯罪とも考えられなくはないが、
やはりその考えには無理があるか。
イサミは、アサヒの持っている携帯のGPS機能を使って、
彼女のいる位置を割り出す装置を作り上げ、アサヒを探しにいこうとするが、
そのとき、町に怪獣・ネロンガが出現した。

町の送電線から電力を吸い上げるネロンガに対し、ウルトラマンに変身して
攻撃を仕掛ける2人だったが、わずかに戦っただけでネロンガは姿を消す。

一方、町の公園ではアサヒがサキに相談を持ちかけていた。
自分は一体、何者なのか?
相変わらず、サキの返答はなんだか意味がよく分からないが、
イヤだ、イヤだ、といいつつも、結局はアサヒの相談に付き合うサキ。
意外に面倒見のいい性格なのかもしれない。
だがしばらくの後、アサヒとサキの前にカツミとイサミがやってくる。
どうやら例の装置を使って、家出したアサヒを探していたらしい。
3兄弟が揃った前で、サキはジャイロを取り出し、再びネロンガを呼び出す。

姿を消せるネロンガ相手に苦戦するカツミとイサミ。
しかし、妹・アサヒという自分たちの守るべき者を前に奮起した2人は、
ネロンガの透明化を無効化し、その上で合体してウルトラマンルーブに変身。
その圧倒的なパワーでネロンガを倒した。

アサヒはカツミ・イサミと共に家に帰り、家族の絆が戻る。
そしてそのとき、誰も見ていないTVが
アイゼンテック社の社長が、愛染マコトから
美剣サキに変わったことを告げていた。

正直、アサヒに関する「謎」は、ますます深まった感じだが、
話の中では、それはもうどうでもいいことになったっぽい。
決して、どうでもいいことでは無いと思うのだが。
一方、愛染マコトに憑依していたチェレーザがいなくなり、
彼は全くもとの人間に戻ってしまった。
これからはもう、ウルトラマンオーブダークは出てこないのだろうか?
(よくよく考えたら、オーブリングはカツミたちが持っているので、
 どのみち、もうオーブダークには変身できないのだが……)
さらに、彼の代わりにアイゼンテック社の社長となったサキ。
果たして彼女の目的は、何なのだろうか?

さて、今回は「ウルトラマンR/B」14話から16話までについて
書いてみた。
愛染マコトが退場し、あらたに美剣サキが社長になるなど、
舞台設定には大きな変動があったのだが、
こちらの方はどうも緊張感がない。
愛染マコトにせよ、美剣サキにせよ、どうも芯からの悪党っぽくない所が
その原因かもしれない。
「ジード」のときのベリアルや、伏井出ケイとの大きな違いだ。

むしろ、そういった外的な部分よりも、湊家のゴタゴタの方が
よほど深刻に感じてしまう辺り、
製作者の思う壷にハマっているのかもしれない。

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