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宮本武蔵~出生地

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剣豪、という言葉を聞いて、誰を思い浮かべるだろうか?

日本には、剣豪といわれる人間が大勢いる。

塚原卜伝、柳生十兵衛、千葉周作、上泉信綱。

それぞれが、非常に有名な剣豪で、彼らを主人公にした小説などもある。

だが、日本の剣豪の中で、もっとも有名な剣豪といえば、宮本武蔵である。

今回は、この宮本武蔵の出生地に焦点をあてて、書いていきたい。

宮本武蔵が有名になったのは、吉川英治の小説「宮本武蔵」が出てからである。

この小説は、昭和10年から朝日新聞に連載され始めた。

それから途中1年半の休載期間を経て、5年間連載された。

後に単行本化され、たちまちベストセラーとなった。

以降、吉川英治の「宮本武蔵」は、ロングセラーとなって、

時代小説ファンに愛され続けている。

ひとつ断っておかなければいけないことは、この吉川英治の小説以前にも、

宮本武蔵の名前は知られていた。

ただ、あくまでも講談の主人公という視点で見られていて、

吉川英治が小説化する際にも、「なぜ、今更講談の主人公を……」という

反対もあったという。

この古いイメージを打ち壊し、現在の武蔵像を作り上げたのが、

吉川英治であったわけだ。

この吉川英治の小説「宮本武蔵」では、

武蔵は美作・大原で生まれたことになっている。

現在の岡山県大原町だ。

大原町は岡山県の東の端、兵庫県との県境に接した所にある。

直線距離で5kmほどいけば、武蔵が13歳で初めて決闘をした地、

兵庫県佐用町平福に着く。

そういう事情もあり、そこにもっとも近いこの大原を武蔵の生誕地と、

設定したのだろう。

この根拠となっているのは、明治42年(1909年)に、

熊本県の宮本武蔵遺蹟顕彰会が、当時の資料をもとに編纂した「宮本武蔵」だ。

この顕彰会は明治44年に大原町を調査して、

「武蔵は竹山城主・新免家の家来、平田武仁の実子で作州生まれ」と、

断定した。

吉川英治の小説は、これをもとにして書かれている。

恐らくはもっとも、よく知られている武蔵の生誕地で、

当の大原町も「武蔵生誕の地」として、強くアピールしている。

武蔵の残した資料に「五輪書」がある。

これは武蔵が晩年、熊本の霊厳洞にこもって書き上げた、

彼の「技と思想」をまとめた書物である。

書き上げるのに2年の月日を費やし、描き上げた文字数は、

のべ3万2千字にも及ぶ。

この冒頭部分に、「生国播磨」と書かれている。

武蔵自身が、その生誕地を播磨としている。

これを信じるのならば、美作・大原説は間違っていることになる。

では武蔵は、播磨のどこで生まれたのか?

もっとも有力視されているのが、高砂市米田である。

武蔵の養子、宮本伊織が書き残した小倉碑文には、

「播州の英産、赤松末葉、新免の後裔、武蔵玄信号二天」

と記されている。

武蔵、そしてその息子が、武蔵の生国を「播磨」としている。

しかもかつて播磨地方に大きな勢力を誇った、

赤松一族の末であると書かれている。

さらに伊織は、高砂の米田天神社、加古川の泊神社を修復した際に、

棟札を奉納しており、それに伊織の祖先が米田に住んだ経緯や、

武蔵や彼の親族の動静についても、書かれている。

これによると、武蔵は播州米田の地侍「田原家」の末裔とされ、

幼少時に美作の平尾無二之助の養子になったとある。

宮本伊織の小倉碑文、そしてこの棟札と、武蔵の息子・伊織の

書き残したものは、すべてのこの高砂市米田をさしている。

もうひとつ、播磨で生誕地候補としてあがっているのが、

揖保郡太子町宮本説だ。

この根拠となっているのが、宝暦12年(1762年)に出版された、

播磨の地誌「播磨鑑」の記述だ。

この中に、「宮本武蔵は、播州揖東群鵤の辺り、宮本の産なり」とある。

「播磨鑑」が出版されたのが、武蔵の死後100年以上たっている点、

他にこれに関連する資料が残っていない点などから、

その信憑性は高いとはいえない。

ここから近い龍野の「円光寺」で、武蔵が剣術指南をしていたこともあり、

この辺りも武蔵にとって無関係な土地ではない。

そういう武蔵滞在の伝聞が、伝えられるうちに変化していき、

たまたまあった「宮本」という地名から、そういう説が生まれたのかもしれない。

以上、3つの生誕地候補を紹介した。

知名度の点では美作・大原、信憑性の点では播州米田、

播州太子町宮本説は他の2説に比べると、説得力は弱い。

総合的に考えてみると、高砂市米田説がやはり説得力がある。

ただどの生誕地も、武蔵にとって縁の深い場所であることは、間違いなさそうだ。

次回は武蔵の代名詞、「二刀流」について書いていきたい。

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