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竹シーツ

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今年も6月に入り、梅雨に突入した。

今年は5月中にも、ひどく気温の上がった日があり、
全国的なニュースとしても、取り上げられた。
はたして今年の夏も、強烈な猛暑がくるのかと思うと、
ただただ恐ろしい限りだ。
だが幸いにして、現在の所は気温も上がりすぎることもなく、
湿度こそ高いものの、過ごしやすい気温が続いている。

こういう、季節の変わり目の時期になると、
どうしても寝具の選択に困るようになる。
春のままの寝具では少し暑くて寝苦しいし、
夏のようにタオルケット1枚で寝たり、
エアコンをかけて眠るには少々寒すぎる。
暑すぎても眠れず、寒すぎても眠れず、
ウマい具合に寝具の調整が出来ないと、
睡眠不足に陥ってしまうこともあり得る。

毎年、この時期になると、
市内のホームセンターなどでは、夏用寝具の売り出しが始まる。
保温性よりも、通気性を重視したものや、
素材の工夫によって、冷感を得れるようにしたモノ、
さらに汗などをかいても、それを感じさせず
快適な睡眠を得れるようにしたものなど、
その種類は、実に様々である。
また、エアコンのような室内の気温を調整する装置や、
除湿器のように、空気の湿度を下げるもの、
扇風機のように、風を起こして冷感を得るものなど、
寝具以外でも、夏用の家電が並ぶようになる。

自分の場合、夏用の寝具として愛用しているのが
「竹シーツ」である。
ひょっとしたら、この名前を初めて聞く人もいるかも知れない。
読んで字のごとく、「竹」で出来たチップをつなぎあわせた
シーツになる。
シーツとはいうものの、別段、
敷き布団の上にかけたりするわけではなく、
直接マットレスの上に敷くか、床に敷いて使うものである。
ひとつひとつのチップの大きさが、
ちょうどマージャン牌に似た大きさなので、
パッと見た感じは、一面に敷き詰めた
マージャン牌の上で寝ている感じになる。
それ、本当に涼しいの?と思われるかも知れないが、
実際、気温が30度くらいまでなら、かなり涼しく快適である。
30度を超えてしまうと、
もはや竹シーツだけではどうにもならない。
人の体温を吸収した竹シーツが、
なかなか熱を放熱しなくなるので、
竹シーツ自体が生暖かくなる。
それでも、普通の布団で寝るよりは涼しいのかも知れないが、
少なくとも、快適な寝心地ではなくなるのは事実である。
逆に夏前や、秋口などで気温が思ったより低かった場合、
底冷えのような寒さを、感じることになる。
寒いなー、と思って毛布や掛け布団をかけても、
竹シーツがどんどんと熱を排出してしまうので、
ずっと肌寒さを感じることになる。
こういう風に書くと、もの凄く使い辛そうに
感じてしまうかも知れないが、
冷感を感じさせる効果は高いので、
使いどころを間違えなければ、
かなり快適な涼しさを得ることが出来る。

と、まあ、こういう風に「涼しい」、
「冷感がある」などと書いても、
竹シーツを使ったことのない人には、その涼しさが、
いまいち理解してもらえないかも知れない。
竹シーツの涼しさを、分かりやすく例えるのならば、
板の間に直接、寝っ転がったときに感じる「ひんやり感」である。
あのときの「ひんやり感」こそが、
竹シーツを使ったときの使用感である。
竹シーツは板の間と違い、竹チップの隙間があり、
そこに空気が流れている。
そのため、竹のチップは人体から吸収した熱を
素早く空気中へと逃がしてしまうため、
ちょっと寝返りを打って、身体の位置をずらしてやると
竹チップはすぐに「ひんやり感」を取り戻すことになる。

ただ、この竹シーツ、
素晴らしい涼感を得られるアイテムには違いないのだが、
デメリットも多い。

まず、ものが竹で出来ているだけに、
布団やマットレスの質感に比べると、固い。
下にマットレスでも敷いているのなら、
若干のクッション製はあるかも知れないが、
もし、床に直に竹シーツを敷くのであれば、
それは床の上に直に寝転がっているのと変わらない寝心地である。
柔らかい布団や、クッションで寝慣れている人には、
全く馴染むことの出来ない感覚だろう。
硬い床の上で寝ているのと、同じ感覚のために、
起きたときに身体が痛くなる人もいる。
涼しさを取るか、寝心地を取るかという選択肢を、
迫られることになるのである。

また、商品によっては、
竹シーツの臭いが気になる、ということもある。
竹チップを加工する際に、薬品を使うことがあるのだが、
ともすれば、その時の薬品臭が竹シーツに残ることがある。
大方の商品だと、多少の臭いが残っていても
使っているうちに、無くなっていくものだが、
モノによっては臭いが長く残り、安眠の邪魔になることもある。
この臭いに関しては、購入する際に実物の香りを嗅いでみて、
臭いの無いものを選ぶようにすれば良いだろう。

さらに竹チップを繋ぎあわせているという構造上、
髪の毛や体毛がその隙間に、引っかかることがある。
眠っているときに体毛などが引っかかり、
その痛みで目が覚めるようなことになると、
安眠もへったくれもなくなる。

さらに「竹」という、素材ならではの問題もある。
それが、「ささくれ」である。
もともと「竹」というのは、
細い繊維が寄り集まるような構造になっている。
竹シーツ用に竹チップを加工する際、
ささくれなどが起こらないように、処理されるのだが、
それが充分でなかった場合、ささくれが発生し、
身体を傷つけることがある。
「ささくれ」が起こらない商品もあるので、
ものによっては、まったく無意味な心配になるのだが、
ささくれが発生した場合、ヤスリなどを使ってきれいに処理し、
再びささくれが起こらないようにケアしなければならない。

このように、メリット、デメリットともにある竹シーツだが、
上手く選び、使いこなせば、寝苦しい夜を解消する
最高のアイテムとなる。
(逆にいえば、ヘタをすれば、
 安眠を妨げるということでもある)

購入する場合は、事前にしっかりとモノを確認し、
ちゃんとしたものを購入するようにしよう。

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