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ニセモノたち〜ライダー編

更新日:

By: iwaryo

前回、特撮ヒーロー番組の1つの定番エピソードとして、
ニセヒーローについて、ウルトラマンを例に取り上げてみた。

今回は、同じ特撮ヒーローで「ウルトラ」シリーズと
双璧をなす人気シリーズ、「ライダー」シリーズを
取り上げてみる。

まず、最初に取り上げるのは「仮面ライダー」に登場した
ショッカーライダーである。
これは、仮面ライダーを倒すためにゲルショッカーが作った、
ニセライダーということになるのだが、
もともと仮面ライダーを作ったのもショッカーなので、
ある意味、ショッカーライダーも
ニセモノではないと考えることもできる。
第91話「ゲルショッカー恐怖学校に入学せよ」から
第94話「ゲルショッカー首領の正体」まで登場していた。
仮面ライダーと違い、目の縁が黒く、
さらにブーツとグローブが黄色い。
マフラーは黄、白、緑、青、紫、ピンクである。
何本マフラーを巻いているんだ、と思ってしまいそうだが、
実はショッカーライダーは1体ではなく、6体もいるのである。
それぞれが、それぞれの色のマフラーを巻いている。
「ウルトラ」シリーズにはなかった、
ニセヒーローの大量生産である。
1体、1体がヒーローと同等以上の力を持つならば、
後は単純に数の多い方が勝つ。
戦術の基本である。
仮面ライダーが1号、2号と2人いるので、
これに圧倒できるようにという意味を込めて、
6体を製造したのに違いない。
仮面ライダーと同じ姿をしていることを利用して、
ライダーの仲間たちを騙して罠にかけたりと、
ニセモノである利点を最大限に利用していたが、
ダブルライダーの必殺技「ライダー車輪」によって、
全滅させられてしまった。
スペックでは仮面ライダー以上の力を持っており、
さらに数的な有利を持って戦っても、
ライダーたちには勝てなかった。
仮面ライダーとショッカーライダーの違いは、
脳改造を受けているか、いないかだけである。
この点を考えると、ショッカーの脳改造は、
怪人たちにとっては、大きなハンデであるようだ。

次は「仮面ライダーV3」に登場した
デストロンライダーマンだ。
第47話「待ち伏せ!デストロン首領!!」に登場した。
ちなみに「仮面ライダーV3」の中では、
V3のニセモノは登場しない。
怪人・シーラカンスキッドが化けていたもので、
V3からライダーマンへの、信用失墜を狙った。
また、少年ライダー隊本部爆破を企んだが、失敗に終わった。
これまた、ニセモノを使った作戦としては
非常に利に適った作戦を行なっている。
ちなみにマスクのVラインが、
本物はグリーンなのに対し、ニセモノは黒になっていた。

次は「仮面ライダーX」に登場したニセXライダーだ。
第29話「死闘!Xライダー対Xライダー」に登場した。
変幻自在の変身術を持つ、カメレオンファントマが化けていた。
ちなみにこのカメレオンファントマは、
仮面ライダーXのみならず、立花藤兵衛などにも変身する。
ようは変身能力を持つ怪人だったわけで、
とくにXライダーに化けたのも、その能力の一環だったわけだ。
見た目のみならず、立ち居振る舞いもそっくりだったことから、
極めて高い模写能力を持っている反面、
戦闘力ではまるでXライダーに及ばず、
あっさりと倒されてしまった。
あくまでも変身能力ありきのエピソードだった。

次は「仮面ライダーアマゾン」に登場したニセアマゾンライダー。
第23話「にせライダー対アマゾンライダー」に登場した。
これも変身能力を持つサンショウウオ獣人が化けており、
あくまでも外見上だけの虚仮威しであった。
ただ、Xの場合、カメレオンの怪人が「変身」するのはわかるが、
どうしてサンショウウオの怪人が「変身」したのか、
その意味が分からない。
アマゾンライダーに変身する前の、山本大介の姿にもなったが、
腕に装着しているギギの腕輪はマネできなかったのか、
その腕には何もついていなかった。
もちろん戦闘力も弱く、アマゾンライダーの敵ではなかった。

次は「仮面ライダー(新)」に登場した、ニセスカイライダーだ。
第48話「4人のスカイライダー 本物はだれだ?」に
登場した。
ブーツとマフラーが黄色だったので、
ショッカーライダーを意識していたようだ。
サブタイトルからは、3人のニセライダーが
登場するように思えてしまうが、
実は登場するのは怪人・ドロリンゴが変身した1体だけで、
残りの2体は、これが分身したものであった。
ショッカーライダーとは違い、
怪人変身型のニセライダーである。
本物のスカイライダーの信用を失墜させるのが目的だったらしく、
子供をいじめたり、ひき逃げしたりしていた。
実にやることがせこい、イヤなニセライダーだが、
ニセライダーとしては、むしろそっちの方が正しいあり方なのか?
怪人変身型のニセライダーには珍しく、
ライダーの技までマネすることが出来た。
(威力が一緒だったかは分からないが……)

次は「仮面ライダースーパー1」に登場した、
アンドロイド・スーパー1である。
第37話「巨腕コマ怪人!灯台の死刑!!」に登場した。
(サブタイトルが、かなりおかしなことになっているが……)
これは怪人・コマサンダーの能力をテストするために
作られたアンドロイドなので、ライダーと戦うことはなかった。
ライダーのニセモノらしく、マフラーが黄色であった。
本物のスーパー1と同じく、冷熱ハンドを使うことが出来たが、
他のファイブハンドも使えることが出来たのかは不明。
ただ、ショッカーライダーの場合と違い、
スーパー1はジンドグマに作られたわけではないので、
本当にスペック的にスーパー1に迫っていたのかは、
わからない。
ただ、スーパー1の強さは、本体のスペック的な強さよりも、
変身者・沖和也が身につけている「赤心少林拳」にあるので、
スペック的に本物に迫ったとしても、
本物とは桁違いに弱い可能性もある。
だとすれば、怪人の性能テストというよりは、
怪人に自信をつけさせるための、
噛ませ犬的なニセモノだったのかも知れない。

最後は「仮面ライダーBlack RX」に登場した、
ニセ1号ライダーである。
主人公ライダー以外に化けたという点では、
デストロンライダーマンと同じである。
第45話「偽ライダーの末路」に登場した。
マリバロンの妖術によって蘇った霊界怪人・ガイナニンポーが
変身しており、寸分違わず1号ライダーと同じ姿であった。
10人の先輩ライダーの中に紛れ込み、
一緒に行動していたが、当の10人ライダーたちでさえも、
そのことを指摘されるまで、誰も気がつかなかった。
恐らく2号ライダーという、
全く同じ顔のライダーがすでにいるため、
誰も1人増えていることに気がつかなかったのだろう。
(もちろん、視聴者もいわれるまで気付かなかった。
 ある意味、完璧な変身ともいえるが、
 10人ライダーに混じってうろうろしていただけで、
 特に悪事らしきことはしていない。
 一体、何のために変身していたのか?)
本物と違い、言葉を発することが出来なかったため、
問いつめられて、あっという間に正体が露見した。
変身タイプであることを考えると、
能力もライダーには全く及ばないと思われる。
サブタイトルに「偽ライダー」と入っていたが、
これほど意味のないニセライダーも珍しい。

さて、「ライダー」シリーズに出てきた、
7つのニセモノについて書いてみた。
「ウルトラ」の場合と違い、
本物と同等であることをウリにしたものは意外と少なく、
変身能力によって、見た目だけを変えたものも多い。
ただ、「ウルトラ」シリーズにない特徴としては、
ニセモノの数を多くする場合があることだ。
ロボットのようなニセモノを作る場合、
やはり数を増やすというのは、
単純ながら効果的な方法なようだ。

「ライダー」シリーズでは、平成シリーズに入ってからは
ニセモノが全く使われなくなってしまった。
そのような「定番」に頼らなければならないほど、
ヒーロー番組としての、縛りがなくなったためだろう。

「ライダー」シリーズに、ニセモノが復活するとき、
それはニセモノを使った、
新しいパターンのストーリーを生み出したときだろう。
はたして「その」時はやってくるのか?
期待して待つことにしよう。

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