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仮面ライダー3号

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By: iwaryo

ここ数年、春先に「スーパーヒーロー大戦」と銘打った
東映ヒーローの入り混じった映画が作られている。

とはいっても、このシリーズにおいて
メインを張っているのは、
大方が「仮面ライダー」であり、
ここ1~2年は特にその傾向が強い。
前作のサブタイトルが
「平成ライダーVS昭和ライダー」であったことからも、
そのことが伺えよう。
一応、この映画には東映ヒーローということで、
「獣電戦隊キョウリュウジャー」のキョウリュウレッドと
「烈車戦隊トッキュウジャー」の面々が出演していたが、
あくまでも、「付け足し」程度のものであった。
この「スーパーヒーロー大戦」のシリーズ、
第1作と第2作は、戦隊シリーズや宇宙刑事シリーズを
「推して」いたのだが、
最近ではすっかり「ライダー」が中心になり、
戦隊シリーズは添え物程度になってしまっている。
それだけ「ライダー」シリーズの人気が
高いということだろう。
今回のタイトルも「仮面ライダー3号」と、
仮面ライダーを強く押し出したものになっている。
(一応、戦隊も出てくる。
 かなり扱いが小さいようであるが……)

さて、公式な話をすれば、
仮面ライダーの第3号は、
仮面ライダーV3ということになっている。 
彼は「仮面ライダー」の後番組、
「仮面ライダーV3」の主人公で、
ショッカーやデストロンなどの、
いわゆる「悪の組織」に改造されたわけではなく、
ライダー1号とライダー2号の手によって、
改造されたライダーである。
「V3」と名乗っていたが、
本来であれば「1号」「2号」に続く、
「3号」を名乗っていてもおかしくはない。
そうしなかった理由はわからないが、
制作者(?)である1号と2号によってつけられた
「V3」という名前が、3号ライダーの正式名称となった。
(作中では、誰が「V3」と名付けたかは
 明言されなかったが
 1号と2号の作ったベルトに「V3」の文字が
 デザインされていることから、
 命名は1号、2号によるものと思われる)

もともと仮面ライダー3号というのは、
前作「仮面ライダー」内にて、登場する案もあった。
当時のことを書いた本を見てみると、
ライダーの相棒であった、FBIの捜査官・滝和也が
仮面ライダー3号の最有力候補であったらしい。
だが結局、この案は実現することなく、
「仮面ライダー」の続編「仮面ライダーV3」にて、
「V3」という3人目のライダーが誕生することになった。

では、「2号」から「V3」までの間に、
ライダーは全く作られなかったのだろうか?
実は、しっかりと作られているのである。
「仮面ライダー」91話から94話において、
ショッカーライダーなる「ライダー」が6体、
作られているのである。
この6体の「ライダー」は、
見た目にわずかな色違いはあるものの、
その基本的なデザインは、仮面ライダーそのものであった。
(基本的には1号ライダーの色違いであった。
 ショッカーライダー1~6号は手袋とブーツが黄色で、
 それぞれにマフラーの色が違っていた)
ショッカーライダーなどと名乗ってはいるものの、
その性能は仮面ライダーと全く同等で、
さらに、つま先にナイフが仕込んであったり、
両手の指先からミサイルが発射できたりと、
武装が強化されていた。

こういう風に書くと、
「なんだ、よくある偽ヒーローじゃないか」
と、思う人もいるだろう。
しかし冷静に考えてみてほしい。
ショッカーライダーへ改造された人間は、
ショッカーによって選び抜かれた人材である。
つまり、この点では、
「仮面ライダー」に劣っていない。
さらにこれを改造した技術力にしても、
ショッカーの科学陣が、
その能力を存分に発揮した筈である。
つまり、この点でも、「仮面ライダー」に
劣っているということはない。
科学技術が日進月歩で進化していることを考えると、
「仮面ライダー」を作った時点より、
「ショッカーライダー」を作った時の方が、
ショッカーの科学技術は向上している筈である。
事実、「ショッカーライダー」には
「仮面ライダー」には無い、
内蔵兵器が組み込まれている。
これは技術の進歩により、
体内機械部のコンパクト化に成功して、
その設計に余裕ができ、
新たな武器が搭載できたのだと考えられる。

食品の世界では、
決められた材料を使い、決められた製造者が、
決められた技術をもって製造した「もの」以外は、
それと認められないことがある。
「仮面ライダー」にこれを当てはめるとすると、
6体のショッカーライダーは間違いなく、
本場の材料、本場の製造者、
本場の技術によって作られている。
「仮面ライダー」に商標登録でもあれば、
この6体は間違いなく「仮面ライダー」の名を冠して、
世に出ることになる。
その場合、この6体には
仮面ライダー「3号」~「8号」が与えられる筈である。
振り返って「V3」などは、
出所の怪しい模造品、ニセモノ、パクリ、バッタモンと
罵られることになる。

今回の映画の広告を見る限りでは、
「仮面ライダー3号」は、由緒正しい(?)
ショッカー謹製の「ライダー」である。
現行のライダー、「ドライブ」との絡みが
注目されているが、
何より注目すべきは、「V3」とどう絡むかだろう。
「V3」VS「3号」。
決して負けられない戦いが、そこにはある。

今回、仮面ライダー3号に扮するのは、
あの2代目「相棒」神戸尊・及川光博である。
思わず、警察官ライダー「ドライブ」との、
「相棒」的な活躍を妄想してしまうが、
さすがにそういうことは、なさそうである。

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