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雑感、考察

金剛山登山〜その1

投稿日:

友人から、「山に登りにいかないか?」という連絡が来た。

基本的にこの友人は、いつも唐突に話を持ってくる。
今回のこの話も、連絡が来たのは前日であった。
あまりに急なので、どこかこの近隣の山に
登るつもりなのかと思っていると、
大阪の金剛山に登りたい、という。
近隣どころか、県外の山である。
一応、もう1人、友人に声をかけたみたいだが、
そちらの方からは、「無理」という返事が返ってきたらしい。

金剛山。
大阪府の南東部、奈良県との県境にある
標高1125mの山である。
千早赤坂村という、大阪府では唯一の「村」の中にあり、
この村は、大阪以外からやってきた人間が見れば、
大阪にもこんな田舎があるんだなぁ、と、
シミジミしてしまうような、ひなびた村である。
標高が1125mもあるが、登山口も標高500m以上の所にあるため、
山頂までの高低差は、標高の約半分ほどの600mほどになる。
今回は、もっとも初心者向きのルートである
「千早本道」を使って、山頂を目指すことになる。

友人の車にて、午前7時30分に、たつの市をスタート。
ガソリンスタンドで給油をすませた後、
山陽自動車道龍野インターチェンジから高速に乗り、
一路、東へと突っ走る。
日曜日ということもあり、高速道路は順調に流れている。
休憩を挟みながら、中国自動車道、近畿自動車道に入り、
高速道路と並走している「大阪モノレール」と並んで、
大阪府内を南へと進んでいく。
美原北インターチェンジで高速道路を下り、
国道309号線をひた走り、南東方向へ進んで行き、
千早赤阪村に入ると、周りの景色は田舎の風景に変わる。
カーナビの案内では、所要時間は2時間30分ほどになっていたのだが、
国道309号線がかなりの区間、渋滞しており、
これに巻き込まれてしまったため、
かなり予定時間をオーバーしてしまった。
10時か、10時30分ごろには登山口に到着して、
登山を開始しているはずだったのだが、
実際に登山口に到着し、山に登り始めたころには、
時間はすでに11時を回ってしまっていた。

友人と2人、リュックを背負い、登山道に足を踏み入れる。
もっとも、登山道といっても、最初のうちは、
道の脇に駐車場やトイレ、食べ物屋、土産物屋が立ち並んでいる。
「山の豆腐」という、豆腐屋(?)の看板らしいものが、
やたらと目立っているのだが、山に登る前に
豆腐を1丁食べようと言う人がいるのだろうか?
(もちろん、山から下りてきた人が食べるのかも知れないが……)
さらに「生活研究所」という、一体、何を研究しているのか
よく分からない研究施設の看板もあったのだが、
これについては、本当に全く意味の分からない建物であった。

豆腐屋と土産物屋を過ぎると、もはや人家は1軒もなくなり、
完全な山道となる。
もっとも、山道といっても、足下はコンクリートで舗装してあるので、
一般道の延長のようなものである。
だが、このコンクリートの山道は、結構な傾斜がついていて、
一緒に歩いている友人などは、すでに息を切らし始めている。
コンクリートの舗装道を過ぎると、
今度は丸太を組んで作った階段が現れる。
この「階段」は、この千早本道を登る上では
避けては通れないものだ。
と、いうか、千早本道の登山道では、そのほとんどの部分を
この階段が占めている。
基本的には段差の緩い「階段」になっているのだが、
これを登るためには、どうしてもその段数分の
膝の曲げ伸ばしを繰り返さないといけないため、
これを上手くこなせなければ、
登っている途中に膝が痛くなってくるかも知れない。
だが、階段が長く続いているということは、
それはしっかりと人の手が入っている、安全な道だということにもなる。
階段状の登山道のかなりの区間には、
道の片側に手すりが設置されているため、
これを掴みながら、歩くことが出来る。
上手く使えば、膝への負担を減らすことが出来るだろう。
(ただ、この手すりは、場所によっては
 かなり木材の腐食が進み、ボロボロになってしまっているので、
 そういう場所では、あまり頼らない方が安全である)

階段は、最初つづら折りになっており、
右へ行ったり、左へ行ったりを繰り返しながら上に登って行く。
最初の急傾斜の舗装道といい、序盤から勢いよく
高度を上げていくことになるため、
ここの所を飛ばしすぎると、
友人の様にいきなりバテてしまうことになる。
序盤とはいえ、こまめに休憩を入れて、
上手くここを乗り越えたい。
つづら折りの登り坂を超えた辺りが、ちょうど2合目となる。
ここからは、そのコースのほとんどが階段歩きになる。
時折、道が二手に分かれているのだが、
先に進めば、どの道も再び合流することになるため、
特に難しく考えず、自分の好みの道を登って行けばいい。

金剛山は、大阪府で一番高い山だけあって、
非常に登山客が多い。
そのため、前を見ても後ろを見ても、大方の場合、
他の登山者の姿を見ることが出来る。
中には、非常に山登りに慣れている人や、
トレイルランニングの感覚で山を登ってくる人もいて、
そういう人たちには、かなりのスピードで
追い越されてしまうことになる。
一緒に登っていた友人は、
そういう早足の登山者たちに釣られてしまったのか、
ついついペースを上げすぎてしまい、
途中、かなりキツそうな状態になっていた。
山歩きをする場合、周りのペースに釣られず、
マイペースを守るというのは、大事なことである。

ちなみに、今回登った千早本道は、
登山道の両脇にスギやヒノキが多く植林(?)されている。
もちろん、それ自体には何ら問題はないのだが、
ほとんどの場所が、これら背の高い樹木で覆われているために、
登山道自体の展望ポイントというのは、非常に数少なくなっている。
木々の切れ目から、展望を望めるポイントがあった場合、
そこで休憩を入れるようにすれば、
数少ない展望ポイントを、しっかりと楽しむことが出来る。
後、これは人によるかも知れないが、
この季節、スギやヒノキの立ち並ぶこの登山道は、
「花粉症」の人間にとって、結構キツいかも知れない。
自分も、登っている途中はそうでもなかったのだが、
下りになった途端、激しいクシャミが止まらなくなった。
(多分、花粉症によるものだと思うのだが……)
大きなクシャミを連発しながらの下山というのは、
正直、かなり体力を消耗するし、危険でもある。
もし、自分と同じように、「花粉症」を持っている登山者は、
この季節の登山には、注意を払うようにしたい。

登山道には、わりと目立つように「~号目」という表示がある。
ちょうど中間地点となる5合目には、
しっかりと休憩を取ることの出来る休憩所があり、
そこには、トイレなども用意されている。
この千早本道を登る登山者の多くは、ここでしっかりと休憩を取る。
もちろん、自分たちもここで休憩を取ったのだが、
ここでミョーなものを見つけた。
ウルトラマンとバルタン星人だ。
正確に言えば、デフォルメされた
ウルトラマンとバルタン星人の石像で、
ウルトラマンはスペシウム光線のポーズをとっている。
後ろに立てられている石盤には「奉納」の文字があることから、
誰かによって奉納されたのは間違いないのだが、
誰によって奉納されたのかは、よくわからない。

ここでしばしの休憩を取り、
謎のウルトラマン像に首をひねりながら、
山頂を目指して再び歩き始める。

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