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雑感、考察

狩猟解禁、山歩きに注意。

更新日:

By: Nakae


11月15日、朝、起きて外に出てみると、
遠くの方で、銃声が轟いていた。
それも、「パンッ、パンッ」ではなく、
「パパパパンッ!」という感じの、
一斉発射的な銃声だった。
何のことはない、11月15日は狩猟の解禁日だ。
この日を待っていた猟師たちが、一斉に猟に入る日なのだ。

渓流釣りや、鮎釣りなどの場合もそうだが、
とにかく解禁日というのは、よく釣れるものである。
これは、獲物が完全に油断しているためで、
ある湖の釣り解禁日のルアー釣りなど、
第1投で釣れる確率は70%に達するともいわれている。
これと同じことが、狩猟の場合も起きるのだ。
それまでの長い禁猟期間に慣れ切っていた動物たちが、
油断している所を、狩られるのである。
自分が聞いた一斉発射は、
ハンターたちの奇襲の音だったのだろう。

日本人は、もともと狩猟民族である。
縄文時代までの日本人は、主に狩猟と漁労、
さらには木の実などの採集によって、
日々の糧を得ていた。
これが縄文時代後期になり、
大陸より稲作文化が入ってくることによって、
次第に狩猟における食料獲得の割合は、
少なくなっていった。
誰だって、成果の不安定な狩猟より、
決まった時期に収穫のある、
稲作の方が良いに決まっている。
ただ、稲作というのは、常時手のかかる作業ではない。
地面の耕起や、田植え、刈り取りなど、
手のかかる作業はあるものの、それ以外は手が空く。
当然、その期間中に狩猟を行なうことも出来る。
従って弥生時代は、稲作と狩猟、並立の時代であった。

やがて、大陸との往来が盛んになると、
「仏教」という、異国の宗教が入ってきた。
この「仏教」、どこをどう間違って入ってきたのか、
日本に「肉食禁止」という、
ワケのわからない縛りを持ち込んだ。
「仏教」の輸入先・中国には、そんな縛りはない。
もちろん、一部の僧侶たちは肉食をしなかったが、
一般信者たちは、肉を常食していた

ともあれ、日本では「肉食禁止令」が施行され、
鳥獣の肉を食べるのは、忌むべきこととされた。
ただ、「肉食禁止令」の対象となったのは、
主に家畜など、人間に飼育されていた動物で、
野生動物については、規制はゆるかった。
だが一般大衆にとって、鳥獣肉は需要が低く、
専業猟師として狩猟を行なっていたのは、
東北地方の「マタギ」など、ごく一部だけであった。
大部分の猟師は、林業・農業などの片手間として、
狩猟を行なっていた。

狩猟の法整備が始まったのは、明治時代のことだ。
1872年に「鉄砲取締規則」、
1873年に「鳥獣猟規則」、
1892年に「狩猟規則」、
1895年に「狩猟法」、
と次々に公布された。
さらに1929年、現在の猟友会の前身である、
「大日本聯合獵友會」が発足する。
これらが、現在の狩猟に関する法律やシステムの、
下敷きとなった。

数年前、友人に誘われ、
「狩猟体験会」に行ったことがある。
これは地元の猟友会が開催しているイベントで、
年々、減ってきているハンターを、
なんとか増やそうというものだ。
狩猟に興味を持っている人を招待し、
これを体験させることで、
その面白さをわかってもらおうというワケだ。
だが、せっかく猟師と一緒に山に入ったのだが、
包囲網から漏れてきたシカを撃つ、という役だったため、
結局、何も起こらないまま終わってしまった。
遠くの方で銃声が響くのを、聞いていただけである。
正直、狩猟の面白さはサッパリわからず、
「あー、狩猟には、
 こういう役目を、しないといけない人もいるんだなー」
と、しみじみ感じただけだった。

その後、別動班が狩ったシカを、麓で解体した。
こちらは普段、目にすることの出来ないものなので、
楽しく見学させてもらった。
このとき、解体されたシカ肉が参加者に配布され、
タップリと大きな固まりを貰った。
おかげで、たっぷりとシカ肉料理を堪能することができた。

そのときは友人2人と参加し、
うち1人はその後、狩猟免許を取った。
残念ながら、自分はハンターになろうという気は、
起こらなかった。

と、いうのも自分は普段、あちこちの山に登り、
その途中で様々な野生動物を見ている。
シカ、イノシシ、リス、キツネ、イタチ等々……。
大方はこちらに気づくと逃げていくが、
たまにこちらと目が合い、じっと見つめあうことがある。
なんだ、こいつ?みたいな目で、見てくるのである。
そうなると、こちらもちょっと悪戯心が湧いてきて、
「ガーッ」と威嚇してみたりする。
そうすると、むこうも「やれやれ……」と踵を返す。

そういうことを何度か繰り返しているうちに、
まあ、若干の愛着が湧いたわけだ。
さすがにそれを、鉄砲を持って追いかけ回すのは、
少々抵抗がある。

とりあえず、狩猟が解禁されて半月あまり。
これからの山歩きは、ハンターに誤射されないよう、
気をつけないといけない。

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