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ウルトラマンR/B感想 17話・18話

更新日:

序盤から中盤にかけて、物語を大いに盛り上げてくれた
アイゼンテック社の愛染マコト社長が退場し、
なおかつ、これまでは匂わす程度だった妹・アサヒの謎についても
踏み込んできた「ウルトラマンR/B」。
いよいよ物語も佳境に差し掛かって来た感じがある。
今回は、その17話と18話について書いていく。

第17話 「みんなが友だち」

冒頭、いきなり登場する3面怪人・ダダ。
前作「ジード」に出てきたダダは、ダダカラーにペイントされた
レギオノイドに乗り込み、ウルトラマンゼロを圧倒する活躍を見せたが、
今回のダダは、完全にコメディキャラクターとしての登場だ。
(もっとも、ダダの初登場となる「ウルトラマン」においても
 彼はそのあまりの弱さから、コメディキャラクターっぽくもあった)
どうやらダダは、何者かによってどこかに閉じ込められており、
彼が「そうなった」事情を話し始める形で、物語はスタートする。

本編が始まると、再びダダ登場。
横にはピグモンもおり、どうやらパーティーの準備をしているようだ。
どうやらすでにパーティーは終わってしまったようだが、
大御所と呼ばれる存在が、そのパーティーには参加していなかったらしく、
大御所を迎えて、もう一度パーティーを開かなければならないと
困っているらしい。

一方、公園で落ち込んでいるアサヒとその友だち2人。
どうやら、アサヒの実家『クワトロM』で
ハロウィンパーティーを開こうとしたが、会場を貸してもらえなかったらしい。
そんな3人の前に現れるピグモン。
3人はその愛らしい姿(?)のピグモンを追いかけて、
森の中に建つ怪しい屋敷の中に入り込んでしまう。
そこにいたのはダダ。
だが、ハロウィンという時期柄、そのダダについても仮装だと思われたようだ。
ダダは3人の協力を得て、なんとか大御所のためのパーティーを
開催しようと目論むが、そこに美剣サキが現れる。
かなりカオスな展開ではあるが、アサヒもその友だちたちも
その展開を特にいぶかしんだりすることはない。

一方、カツミとイサミは、バイブス波の異常な高まりを感じ、
あわてて店を飛び出していく。

ポツポツと、自らの過去についてアサヒに話すサキ。
そんな2人に、ダダと2人の友だちが声をかける。
どうやらアサヒとサキにも怪獣のコスプレをさせたいらしい。
かくして、ガッツ星人のコスプレをすることになったアサヒとサキ。
しかし、その格好は怪獣娘のガッツ星人そのまんま。
これも一種のファンサービスだろうか?
そこに飛び込んでくるカツミとイサミ。
兄弟と険悪な雰囲気になったサキは会場を飛び出し、
アサヒたちは彼女を追いかけていく。
アサヒとダダがサキを説得するが、
カツミとイサミがウルトラマンであることが明らかになり、
途端、暴走するダダ。
巨大化して暴れ始めるダダに、カツミとイサミはウルトラマンに変身して
これに立ち向かう。
テレポートなどを駆使してかく乱してくるダダに、やや苦戦する兄弟。
暴走するダダは、説得してくるアサヒに縮小光線を放つが、
間一髪の所でサキがアサヒを守る。
兄弟は合体し、ダダを圧倒。
やがてダダは自らの縮小光線によって縮小されてしまう。
混乱しているダダの前に、大御所「ブースカ」が現れる。
ブースカは混乱するダダを諌め、罰としてカプセルに閉じ込めてしまう。
ブースカはアサヒたちに迷惑をかけたことを詫びると、
いつかウルトラマンも含めて、パーティーをしたいと告げて去っていく。

そしてラスト。
湊家にてささやかなハロウィンホームパーティーが開かれている中、
TVにて、美剣サキが恐るべき事実を告げる。
後、わずかで恐るべき怪獣が地球に来襲し、それを迎え撃つために
地球は爆破されてしまうと。
……とてもいい笑顔で。

とても平和なハロウィン回だったが、最後にとんでもない展開が待っていた。
どうもルーブは、この手の緩急のつけ方が巧みである。

第18話 「明日なき世界」

前回のラストにて、突然、地球の最後を宣告された人々。
TVでは、それに対する様々なインタビューが流されている。
中年男性、主婦と町の声が集まる中、次に画面に現れたのはバド星人。
曰く「地球も大変だねぇ。こないだ、そこの星も爆発してたよ」。
よくよく見てみれば、このバド星人、
かつてカツミ・イサミ兄弟の父・湊ウシオが製作した
「うちゅ〜ん」Tシャツを着ている。
さらに地球人と思わしき大学生のインタビューが入った後、
次は作業着を着たナックル星人が
「地球が爆発する前に、子供たちと観光に行こうかなって」
と応えている。
さらに次に画面に登場したのは湊ウシオ。
「たとえ世界がどうなろうと、私は船が港に戻るのを待ちます」と
カメラ目線で力強く応える。
この場合、何が起ころうと妻が帰ってくるのを待っています、
という意味だろうか?
画面後ろにはカツミとイサミが呆れた顔で映っていて、
最後にはウシオを無理矢理引っ張っている。
そして画面に現れるキャスターはピット星人。
ここで、どうやらこのTV番組は地球のそれではなく、
宇宙レベルで放送されているものだということが明らかになる。

家に戻ったウシオは、自分のインタビューが放送されていないことを
訝しむが、そのころ、宇宙テレビ局では、メフィラス星人とザラブ星人が
上司であるチブル星人と、映像通信で話をしていた。
どうやら美剣サキによって告げられた「地球滅亡宣告」は、
宇宙レベルで大いに話題になっており、かなりホットなネタな様だ。
途中、巨大化したサキが町を破壊するようなイメージ映像が流れるが、
これはザラブ星人がサキに化けて製作したものだ。
何とか視聴率をとろうと躍起になる2人が目を付けたのが、
TVインタビューに映っていた湊ウシオ。
なんでも彼の作るTシャツが宇宙では大人気で、
バド星では「うちゅ〜ん」Tシャツを巡って戦争まで起こったらしい。

早速、2人は地球人に化け、「クワトロM」へ取材にやってくる。
カメラの前で正装し、気取った様子でTシャツの紹介をするウシオに、
TVスタッフの2人はもちろん、カツミ・イサミ・アサヒもあきれ顔だ。
途中、番組の画面らしきものも表示されるのだが、
その画面の右上に映っている番組タイトル名が「情熱惑星」。
色々といいのだろうか?(主に権利関係的に……)
この番組の「ウシオ」回自体は2話構成らしく、
第1回の放送が終わった所で、場面は再びチブル星人と
メフィラス・ザラブ星人の話し合いへ。

チブル星人によって、さらに視聴率を求められた2人は、
今まさに話題の人物・美剣サキにインタビューを申し込むが、
どういうわけかサキの機嫌が悪い。
曰く「私はあんなにつり目じゃない!」とのこと。
どうやらあのザラブ星人のイメージ映像は、キッチリと放送されていたらしい。

次にインタビューを受けたのは、謎の宇宙人D・Dさん。
顔にはモザイクがかけてあるのだが、白黒のボディーが丸出しで
前回、ブースカによってお仕置きされたダダであることはまるわかり。
そして彼はとんでもないことを言い出す。
「ウシオってTシャツデザイナーいるでしょ?
 あの人、ウルトラの父なんですよ」
思わず「は?」と突っ込みたくなるが、冷静に考えてみれば、
確かにカツミとイサミの父親である以上、
ウルトラ(マン)の父であることに間違いはない。

視聴率を求める2人はついに暴走を始め、とんでもない「やらせ」を始める。
ザラブ星人がアサヒに化け、彼女が何者かに捕まったという設定を作り、
ウシオを助けに行かせて、その様子を撮影しようというのだ。
娘(ニセモノ)のピンチに店を飛び出して行くウシオ。
店のパソコンの画面にはその様子が映し出されており、
「ウシオは地球を救えるのか?」「そして娘の運命は?」
と煽るような文字が。
ひょっとしてこれ、生放送なのか?
たまたまその画面を目にしたカツミとイサミも、あわてて店を飛び出して行く。
そうして誰もいなくなった店の奥から、
何も知らないアサヒ(本物)が怪訝そうな顔をのぞかせる。

一方、あちこち迷いながら、ようやく捕われのアサヒ(ニセモノ)の所に
辿り着いたウシオ。
アサヒ(ニセモノ)はウシオにネタばらしをするが、その途端に爆発する爆弾。
どうやらメフィラス星人がリアリティを出すために、
ザラブ星人にも知らせず本物の爆弾を用意していたらしい。
ドキュメンタリーらしかった番組は、いきなりバラエティの様相を呈してくる。
現場には「地球爆破爆弾」と書かれたタンクと、謎のカウントダウンマシン。
そこに到着するカツミ・イサミと、巨大化して暴れ始めるメフィラス。
カツミ・イサミはウルトラマンに変身して、
メフィラス星人との戦いを開始する。

父・ウシオが必死で爆弾の解除(っぽいゲーム的な何か)に挑む後ろで、
メフィラス星人と戦うウルトラマン兄弟。
カウントダウンマシンには何本かのコードがあり、
間違えたコードを切ると、会場に仕掛けられた別の爆弾が爆発するようだ。
何度かの失敗の後、カウントダウンギリギリで爆弾の解除に成功し、
ザラブ星人と抱き合って喜ぶウシオ。
さらにその後ろでも、無事、兄弟がメフィラス星人を撃退していた。

ラスト、「クワトロM」での平和な日常が流れ、
さらにそこに番組のエンドロールが流れる。
どうやらここまでが、宇宙TVで放送されていたらしい。
そしてそれを見ていた美剣サキが
「どうせ地球は爆発するのに……」
と呟くのであった。

2回ほど続いた、コメディ色の強い回。
17話では、怪獣界の大御所として「快獣ブースカ」が登場。
元番組である「快獣ブースカ」は、
「ウルトラマン」と同時期に放送されていた円谷プロの特撮番組。
「ウルトラマン」と違いコメディタッチの作品である。
つまりブースカは初代ウルトラマンと並ぶ、
円谷プロのレジェンドと言えなくもない。
そういう意味では、かの「セブン」でさえ、
彼の前では大きな顔が出来ないともいえる。
まさに「大御所」である。
ただ、怪獣界の「大御所」と聞いて、当初、
かの怪獣王がでてくるのか?と思ったが、さすがに彼は出てこないらしい。
18話は、カツミ・イサミ・アサヒの父親である
「湊ウシオ」に焦点の当たった回。
嫁さんは失踪、息子2人はウルトラマン、娘はよく分からない謎の存在と、
ある意味、ハードな人生を送っている彼だが、
実は彼自身が宇宙戦争の原因となりうるほどの存在であった。
(Tシャツデザイナーとして)
捕らえられたアサヒがニセモノであると判明しても、
そのニセモノすら助けようとするウシオの懐の深さには、
ただ、脱帽するしかない。
こんな彼だからこそ、あのワケのわからない家庭をまとめていけるのだろう。
彼が一日も早く奥さんと再会できるよう、祈らずにはいられない。

地球にとんでもない危機が訪れることが明らかになった「R/B」。
本来ならば、そこに向かってストーリーは盛り上がっていくはずなのだが、
どういうワケか、相変わらずこの作品はホームコメディの色が強い。
残り話数も少なくなってきて、残る謎(そのほとんどが、
未だに残っているような気がするが……)はキチンと解明できるのか?
期待しながら続きを待ちたい。

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