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ウルトラマンR/B感想 番外編

投稿日:

By: ZiJing

「ウルトラマンR/B」が折り返し地点を迎えた。

当初から、やたらコメディ色が強く、
愛染マコトやオーブダークとの関係では、
ややストーリーがグダグダになりつつあったのだが、
そこに謎の少女の登場や、妹・アサヒへの疑念などが加わって、
ストーリーはグッと盛り上がってきた。

今回は、現在、物語の中で最大の謎になっているといってもいい
「妹・アサヒとは一体何者なのか?」
という点に注目して、様々な推測をしていきたい。

湊アサヒ。
ウルトラマンに変身するカツミ・イサミ兄弟の妹で高校生。
常に丁寧語で話し、当初は持ち歩いている飴を他人に渡す仕草も見られた。
年齢についてはハッキリとしていないものの、
高校生であるため15〜18歳の範疇だろう。
1つ上の兄・イサミが19歳ということになっているので、
昔の写真などから年齢差を推測すると、15、6歳と考えるのが自然か。
母親が撮ったと思われる写真の中(アサヒは映っていなかったが……)では、
赤ちゃんの状態であったので、アサヒを生んで間もなく
母親が失踪したようである。

番組開始当初から、少々「天然」気味な所の目立つ性格だったが、
それとは別に、周りの人間との会話の中での微妙な齟齬があった。
かつて兄弟たちの母親と一緒に研究していた愛染マコトが、
彼女の子供であるカツミとイサミのことは知っていたのに、
アサヒのことを知らなかったという点や、
彼女の友人たちが、彼女の誕生日について知らなかった点、
さらには、カツミ・イサミすら覚えていないような幼いころの記憶を、
当時、生まれていなかったか、生まれていても赤ちゃん(?)だったはずの
アサヒが詳しく記憶していたという点など、
細かい言動などの端々に、違和感を感じさせるものがちりばめられていた。
そのためか、ネット上ではかなり早い段階から、
「あの妹は怪しい」という声も挙っていた。

そして12話。
記憶の中では3人の子供と一緒に撮ったはずの写真の中に、
アサヒの姿だけが映っていなかったことから、
ついに父親がこの違和感に気付き、
続く13話、その違和感を確かめるべく、
子供たちの思い出の品を整理してみた所、
アサヒにまつわるものが、何一つとして出てこなかった。
父親はますます混乱し、アサヒを疑惑の目で見る様になっていく。
そして13話のラストでついに口にしてしまった
「君は、だれ?」という問いかけ。

続く14話では、アサヒはその父親の問いかけに腹を立てるシーンがある。
さらに彼女自身、自分が「家族」であることの証拠を提示しようと
自らの過去の思い出の品を探そうとするが、
アルバム(?)をめくっていくうちに、彼女自身の顔も強張っていく。
この14話での彼女の反応を見る限りでは、
彼女自身、自分に違和感があることに気付いていなかった様子である。

と、現在、明かされている情報はこれだけなのだが、
これら一連の情報から、彼女の正体について様々な推測がなされている。
それらを見てみよう。

もっとも序盤から囁かれているのが、彼女が行方不明になった
兄弟たちの母親・湊ミオであるという説だ。
細かい所まではハッキリしていないが、
アサヒが生まれてきたのと、ミオがいなくなった時期はほぼ一致している。
さらにこの説を後押ししているのが、先に述べた通り、
カツミ・イサミの兄弟でさえ幼すぎて覚えていない出来事を、
その妹であるアサヒが記憶しているという事実だ。
この点については、父・ウシオも驚いていたが、
もし、彼女の正体が母・ミオであるとするならば、
そのときの記憶と入り混じってしまっている可能性はある。
ただ、もし、何らかの事故等によって
彼女が15年前に赤ん坊になったとしたら、
それをそのまま妹、あるいは娘としてウシオたちが受け入れているのは
不自然極まりない事態だ。
恐らくそこには、何らかの記憶改ざんが行なわれていると思われるが、
だとすれば、これは単純な事故ではなく、
なにか宇宙人でも関連している可能性が高い。
ただ、この説を否定的にしているのは、
過去の写真の中に姿が映っていない点、さらにはカツミ・イサミと違って
「思い出の品」が全く残っていない点である。
ここから導かれることは、記憶の方は改ざんされて変わっているが、
それに伴う実際の証拠については、偽造がなされていないということだ。
だとすれば、アサヒが15年前から存在しているというのはおかしくなり、
彼女は、極めて最近、本人も含め家族全員の記憶を改ざんした後に
ウシオ、カツミ、イサミの3人暮らしの中に、紛れ込んだということになる。

続いて囁かれているのは、母親である湊ミオが、
娘であるアサヒに憑依しているのではないか?という説だ。
この根拠となっているのは、やはり兄たちでさえ覚えていない記憶を
しっかりと持っているという点で、それを憑依した母・ミオの仕業と
捉えているわけだ。
ただ、実際に写真に姿が写っていない点や、思い出の品がない点など、
過去にアサヒが存在していた物証が存在していない以上、
この説も同じ理由で否定されることになる。

さらに彼女自身が宇宙人で、兄弟の妹に成り済ましているという説。
ただこれは13話において、父から「君は、だれ?」と問われた際に
本気で腹を立てている様子や、14話で自身の存在の証拠として
自分の思い出の品を探しながら表情を強張らせている様子からして、
否定的に捉えるしか無いと思う。
なんのことはない。
彼女の存在がおかしいということは、彼女自身知らなかったのだ。
そうなると、宇宙人などが成り済ましているという説は、
その根っこの部分で成り立たなくなってしまう。

ここまで有力視されていたのは、この3つの説なのだが、
現状ではそれぞれに否定材料があり、決定的なものになっていない。
論理的に考えれば、非常に不可解な存在であり、
スッキリとした仮説すら、たてることが出来ない。

いっそのこと、ここで考えを逆転させてみてはどうか?
我々はここまで、彼女の周りにある数々の違和感から
「アサヒは2人の妹ではなく、湊家の人間でもない」と考えていたが、
むしろ逆に「彼女は間違いなく湊家の人間で、家族の一員である」
ということを前提にして、考えてみるのだ。

13話、14話において、過去の家族写真の中に
彼女の姿が映っていなかったり、さらに彼女の思い出の品も
全く残ってはいなかった描写があったが、
冷静に考えてみると、これら一連の件に関しては、
CG等を用いた合成写真や、思い出の品の持ち出しなどという手段をとれば
比較的簡単に行なうことも出来る。
少なくとも、複数の人間に自分の都合のいい記憶を
植え付けたりすることと比べれば、かなり現実的な方法といえるだろう。
記憶の改ざんよりは記録の改ざんの方が容易いに決まっている。

さらに彼女が、当時幼かったカツミ・イサミ兄弟のエピソードを
知っていた件であるが、よくよく考えてみれば、
それが本当に正しいものなのかどうかは確認されていない。
むしろ彼女が、他の記憶(例えば別の兄弟の出来事や、
テレビドラマなどのあらすじなど)を都合良く、
自分の記憶として置き換えてしまっていると判断することも出来る。

彼女の友人が、彼女の誕生日を知らなかったり、
母・ミオのかつての同僚であった愛染マコトが、
彼女の存在を知らなかったりしたのも、単に教えられていなかったり、
忘れていただけという可能性も考えられる。
(事実、愛染はカツミ・イサミについても忘れており、
 作中において思い出しているシーンがあるし、誕生日の一件についても
 彼女の友人たちが高校に入ってからの友人であり、
 まだ出会って1年も経っていない友達だったとすれば、
 誕生日を知らないという事態も起こりうる話である)

それらを踏まえた上で現在の状況を判断するとすれば、
これは明らかに、何者かが湊一家内に混乱を発生させ、
妹であるアサヒを切り離そうとしている様にしか思えない。
だとすれば、それを狙っているのは誰で、その目的は何か?

ここで考えるきっかけになるのが、
彼女の兄2人がウルトラマンであるという点だろう。
何故、あの2人がウルトラマンになれるのかは不明だが、
彼らと同じ親から生まれたアサヒもまた、血筋的な条件で言えば
ウルトラマンに変身できる有資格者であるということになる。
もし、彼女が湊一家の一員であり、
間違いなくカツミ・イサミの兄弟であるという前提で考えるのであれば、
その秘密は、やはりウルトラマンの秘密に直結するのではないだろうか?

と、ここまで色々と考えてみたが、正直どれも、
自分自身「これだ!」と納得できる結論には至っていない。
果たして、謎の多い彼女の正体は?

ますます「ウルトラマンR/B」から、目が離せない。

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