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ポテトチップス鮒ずし味

更新日:

前回、冒頭部分で書いたように、
ついに「ポテトチップス鮒ずし味」を入手した。
(ついでに「ポテトチップスぼっかけ味」も)

この「鮒ずし味」の発売にあたっては、
インターネットのニュースサイトでも取り上げられ、
お菓子の新味としては、なかなか異例の注目が集まった。
近畿地方で限定販売されるということで、
11月13日の発売開始日を楽しみに待っていたのだが、
どうしたことか、いざ11月13日を迎えてみても、
この「ポテトチップス鮒ずし味」は、全く店頭に並ばない。
この日以降、スーパーやコンビニに出かけていくたびに
スナックコーナーをチェックして回り、入荷されていないかを
確認していたのだが、目当てのものは全くやってこない。
やはり、たつの市のような僻地には、
この手のものは回ってこないのかなー、と、半ば諦めかけていたとき、
友人から、市内のスーパーで販売されているという情報が入ってきた。
自分は早速、出かけていき、そのスーパーで
「ポテトチップス鮒ずし味」(と「ぼっかけ味」)を購入してきた。
それぞれのパッケージには、鮒ずしとぼっかけの写真が印刷され、
それぞれ「滋賀の味」、「兵庫の味」と書かれている。
さらにパッケージには、それぞれ琵琶湖と神戸の町並みのイラストが
入っており、「ご当地」を強く意識していることを感じさせる。

まずは「ぼっかけ味」の方を開封してみる。
それほど匂いは強くなく、わずかに醤油っぽいような匂いが
漂ってくる。
もちろん、肉っぽい風味もあるのだが、いかんせん、
匂い自体が強くないため、これが「ぼっかけ味」だ、
という認識が無ければ、正直、バーベキュー味とか、
照り焼き味といわれても納得してしまうだろう。
口の中に放り込んでみると、普通のポテトチップスの味に
甘辛さが追加されている。
肉らしき味も感じないではないのだが、
やはりそこら辺は抑えめな感じである。
美味しいか美味しくないかでいえば、まあ確かに美味しいのだが、
やっぱりどこかで味わったような感覚があり、
それほどの斬新さは感じない。
まあ、ポテトチップスに「九州醤油味」という商品があるが、
ちょっとそれに近い味といえるかも知れない。
「ぼっかけ」ということなので、どこかにコンニャク要素が無いかな?
と、気にしてみたのだが、こちらは全く感じることが出来ない。
しかし、裏の原材料表示を見てみれば、
そこには確かに「こんにゃく粉」の表記がある。
ポテトチップス本体に練り込むことが出来ないのだから、
恐らくは微量ながら、完成品にふりかけてあるに違いない。
まあ、コンニャク自体、味はほとんど無く、
そのプリプリとした歯ごたえを楽しむ所が多いので、
微量なこんにゃく粉をかけてみた所で、
ほとんど味は感じられないのかも知れない。

さて、ひととおり「ぼっかけ味」を楽しんだ所で、
いよいよメインである「鮒ずし味」の方に取りかかる。
こちらの方は、万人受けする「ぼっかけ」と違い、好みが極端に別れる。
好きな人は、こんなに美味いものはないといい、
嫌いな人は、こんなにマズいものはないという。
評判を聞く限りでは、味自体はそれほど強烈でもないのだが、
何せ匂いが非常に強烈だという。
一説によれば、その匂いの強さはくさや(焼く前)や納豆と
ほぼ同等の強さだという。
くさやについては自分も食べたことはないが、
納豆については、自分は普通に食べられるし、
それほど、その匂いが強いと思ったこともない。
だから納豆がいける自分なら、きっと鮒ずしもいけるはずだと
自分に言い聞かせ、袋を開封してみた。
……。
そのまましばらく固まっていたのだが、
特に匂いが漂ってくるというようなことはない。
肚を決めて、開封した袋の口に鼻を近づけてみて、
ようやくその匂いが漂ってきた。
なんとも不思議な匂いである。
自分は子供のころ、鮒を釣って遊んだことがあるが、
そのときの鮒の匂いとは全く違う感じだ。
少なくとも生臭くてダメだと、顔をしかめる匂いではない。
しかし、どこかで嗅いだことのある匂い。
目をつぶって、その匂いの記憶をたどっていくと、ふと思い当たった。
そうだ。
これはスーパーの鮮魚コーナーの匂いである。
それも生魚をそのまま並べている小汚い鮮魚コーナーではなく、
全ての魚がきっちりとパッケージされている、鮮魚コーナーの匂い。
いずれにしても、匂い自体が非常にかすかで、
食べていても、ほとんど気にならないくらいである。
味自体は、ノーマルのポテトチップスに酸味と旨味が追加されているが、
これまたどちらも主張が穏やかで、強烈さは全く無い。
これなら、特にマズいという評価も出てこないだろう。
良くも悪くも、無難な味という評価しか出てこない。
正直にいわせてもらえれば、もっと強烈な匂いと味のものを
想像していただけに、肩すかしを食った感じは否めない。
ブーイングを浴びるのを恐れて、無難な味にまとめたのか、
そもそも元の鮒寿司自体、それほど強烈な味でないのか?
多分、前者の方だろう。
少なくとも、袋を開けた瞬間に感じた匂いの弱さは、
納豆やくさやと、同レベルではなかったはずだ。
強烈さをなくし、なるべく香りを穏やかにすることで、
多くの人に鮒寿司への興味を持ってもらいたかったのかも知れないが、
いかんせん、匂いを弱くしすぎてしまったため、
鮒寿司の持つ、本来の強烈な個性が
無くなってしまっているのではないだろうか?
(自分自身、本物の鮒寿司を食べたことがないため、
 そちらとの比較をすることが出来ないのだ)

実際に、ネット上でこの「ポテトチップス鮒ずし味」を食べた人の
感想を見てみると、普通のポテトチップスとは違う、
異質な匂いを感じている人は多かったようだが、
これが食べられないほど、匂いが強いと感じる人はいなかったようだ。
味に関しては、ほぼ全ての人が「酸味」について言及しており、
こちらの評価の方は問題なく及第点だ。
匂いに関しては、

・さきイカの匂い
・本物の鮒寿司を、数万倍に希釈した匂い
・独特の発酵臭
・本物を良く再現した匂い

と、その評価も様々である。
本物の鮒寿司を食べたことのある人の感想を見ると、
やはり匂い自体は弱くなっているものの、
鮒寿司の匂いの再現には成功しているようである。
原材料表示を見れば、たしかに鮒パウダーなるものが
含まれているのだが、それ以外にも鮭エキス、貝エキス、
魚醤パウダー等が使われており、それらの使用量は
鮒パウダーを上回っている。
ここら辺が、製造側の妥協の跡、だろうか?

さて、今回の「JPNプロジェクト」第2弾のラインナップだが、
その中に1つ、「鮒ずし味」にひけをとらない、強烈なものがあった。
それが鳥取の「味」、「砂丘をイメージした珈琲味」である。
鳥取県とコーヒーにどんな関係があるの?と、突っ込みたくなるが、
2016年には鳥取県で「世界コーヒーサミット」も開かれており、
どうやら鳥取県は、コーヒーを推しているようである。
果たして「珈琲味」のポテトチップスとは、
如何なる「味」に仕上がっているのであろうか?

興味はあるものの、鳥取県とは地方が違っているため、
これが兵庫県で販売されることはない。
残念。

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