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ウルトラの血族〜その3

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前回前々回と、「ウルトラ兄弟」のプロフィールを紐解きながら、
彼らの人格的な部分、人間的な、いわば「ナマ」の部分について
考察・検証を進めてきた。
今回も前回に続き、彼らのプロフィールから
その人格的な部分に迫っていく。

まず「ウルトラマン80」から、ウルトラマン先生こと80である。
この「ウルトラマン80」にはもう1人、ユリアンという名の
ウルトラウーマン(女性ウルトラマン)も登場するので、
今回は、彼女についても考察していきたい。
まずは80のプロフィールだ。

・年齢 8000歳
・職業 宇宙警備隊員(ウルトラ兄弟候補生)
    中学校教師(地球で一定期間)

実は80に関しては、明らかになっている情報が少ない。
趣味や家族構成などがわからないのは、大きなマイナス点だろう。
ただ、年齢は8000歳であり、
これはセブンやジャックの半分ほどである。
地球人の年齢感覚をあてはめるのは憚られるが、
宇宙警備隊員という職に就き、
ウルトラ兄弟候補生という、恐らくはエリートコースを
進んでいることから見ても、20台中盤くらいだろうか?
実際、地球で人間に変身し、中学校教師をやっていたときも
それくらいの年齢の男性に姿を変えていた。
(もっともこの理論が通用するなら、初代ウルトラマンやセブンなどは
 40~50代の人間に変身しないといけないが……)
ただ、地球上で一定期間にせよ「教師」を務めていたというのは
彼の来歴を推測する上で大きな手がかりになる。
地球でもそうだが、一般的に「教師」という職業に就くには、
大学において専門課程を履修し、免許を取得しなければならない。
これまでのプロフィールから、光の国にも学校(大学も)があり、
そこに教師がいることが明らかになっているので、
80もまた、ここに通い、教職課程のようなものを
履修したのではないだろうか?
結局、彼は教師になる事なく、宇宙警備隊員への道を進んだわけだが、
彼の心の中には、教育者資質というか指導者的な部分があるのだろう。
存外、将来的には宇宙警備隊で教育者として
教鞭を振るっているかも知れない。

続いてユリアンのプロフィールを見てみよう。

・年齢 7800歳
・職業 ウルトラの星の王女、宇宙警備隊員(?)

これまた、80に負けず劣らず、情報が少ない。
が、その少ない情報の中に、重大なものが混じっている。
「ウルトラの星の王女」という部分だ。
ウルトラの国では、どのような政治体制がとられているのかは、
はっきりとしておらず、わずかに
ウルトラの父は光の国において大統領ような仕事をしている
という情報があるのみである。
このことから、光の国は選挙によって政治家や首脳を選ぶ、
地球でいう所のアメリカ合衆国に近い体制なのかと思っていたのだが、
「王女」というものが存在している以上、
あの国には「王族」というものが存在していることになる。
ただ、王族ではないと思われるウルトラの父が
最高権力者になっている辺り、この国の「王族」には
政治的な実権は残っていないか、極めて限定的なものなのだろう。

気になるのは、「王女」であるユリアンが
80の幼馴染みということだ。
1国(というか1惑星)の王女と幼馴染みということは、
80自身も、王族ではないにせよ
貴族的な地位の出身なのかも知れない。
ただ、王女たるユリアンが、80の危機を知らせるために
彼女自身で地球までやってきたことを考えると、
彼女自身は相当に気の強い性格であるようだ。
80が、怪獣プラズマ・マイナズマと戦った際、
助けに入ろうとしたユリアンに対し、これを制しながら
「もし自分が戦いに負けたときは、
 新しいウルトラの戦士として地球を守れ」
と、言っており、
80は、自分を倒したプラズマとマイナズマを
ユリアンは1人で打ち倒せると考えていたように受け取れる。
そうなると、ユリアンは80以上に強いということになるが、
実際に彼女が変身して戦ったことは、1回しかないため、
彼女の戦闘力がどれほどのものなのかは、はっきりとはしていない。

さて、最後は「ウルトラ兄弟」の長兄・ゾフィーである。
シリーズには度々登場しているものの、
他の兄弟のように、地球に留まって怪獣と戦ったことはない。
つまりヘルプ専門のウルトラ戦士ということになる。
そんな彼のプロフィールを見てみよう。

・年齢 2万5千歳
・職業 宇宙警備隊隊長
・趣味 体操
・家族 父……ゾフィーが子供のころに戦死
       (ウルトラの父の親友だったらしい)
    母……すでに死亡
    祖父……ウルトラマンキングが彼の祖父という説がある

兄弟の長兄ということで、年齢ももっとも高く設定されている。
弟たちの中では、結婚している者、子供のいる者もいるのだが、
その家族構成を見る限りでは、彼が結婚している様子はない。
というか、両親とも彼が幼いころに亡くなっているので、
その身の上は、Aのそれに非常に酷似している。
ゾフィーの父がウルトラの父の親友であったことを考えると、
彼もまた、ウルトラの父と母に
引き取られていてもおかしくないのだが、
どうも、そういうことにはならなかったようだ。
(もっともAが生まれたころには、すでに彼は1万歳。
 現在の80よりも年上であった。
 ウルトラの父と母が、どれくらい前に結婚したのかは分からないが、
 ひょっとすると、彼らが結婚したころには、
 ゾフィーはすでに成人していたということも考えられる)
ウルトラ一族の伝説の超人・ウルトラマンキングが
彼の祖父という説もあるのだが、
さすがにそれならば、両親を亡くした彼を放っておきはしないだろう。
と、なると、孤児院のような施設で育てられたのか、
あるいは子供のころから人に頼らず、自分だけの力で生きてきたか、
いずれにしても、その少年時代・青年時代は
孤独の影が強かったはずである。
彼がこまめに兄弟のピンチに駆けつけるのは、
そういう孤独な少年時代の反動、という風にも考えられる。

ただ、そこまで家族(兄弟)というものに思い入れがあるのであれば、
当然、結婚して家庭を持ちたいという欲求があっても不思議ではない。
にも関わらず、結婚せずに独身を貫いているというのは、
どういうことなのか?
ひょっとすると、子供のころに味わった父親との死別が
彼の心に大きな影響を与えているのではないだろうか。
「戦死」したということは、彼の父親もまた
ゾフィーと同じ宇宙警備隊員だったと考えられる。
宇宙警備隊員という危険な任務についている以上、
彼もまた、いつ、父親と同じように命を落とさないとも限らない。
そうなった場合、後に残された家族が
かつての自分と同じ想いをするということを考えれば、
家庭を持つということを躊躇してしまうのかも知れない。

さて、ここまで3回にわたって
「ウルトラ兄弟」のプロフィールを紐解き、
本編ではほとんど描かれなかった、
兄弟個人の「ナマ」の人格の部分を考察してきた。
変わり者、女好き、ババ専、隠し子等々、
かなりアレな考察をしてしまった兄弟たちもいるが、
もちろん、あくまでもこれは彼らのプロフィールから推測した
自分の勝手な考察に過ぎない。
(特に年齢的な部分などについては、
 地球人とのあまりのスケールの違いがあるため、
 それを無理矢理、地球人の場合に置き換えて考察したのだが、
 それがゆえに随分と無茶な結論を引き出してしまうこともあった)

あくまでも、1ファンによる勝手な考察と、
肩の力を抜いて読み流してもらえれば、幸いである。

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