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雀荘体験〜その1

投稿日:

福本伸行が近代麻雀で連載していた麻雀マンガ「アカギ」が、
来年の2月で連載を終了するらしい。

「アカギ」といえば、白髪の天才雀士・赤木しげるの活躍を描いた
人気麻雀マンガである。
元々、この赤木しげるというキャラクターは、
同じ福本伸行が描いていた麻雀マンガ「天」に登場した
サブキャラクターである。
「天」の方では、すでに老境に入った熟年の雀士だったのだが、
「天」の作品中で、このキャラクターの人気が高まったため、
スピンオフとして、若き日の赤木しげるを主人公にした
「アカギ」が始まったわけである。
(ちなみに、「天」の中でも赤木は重要な役柄で、
 「天」の最終回は、赤木の死をもって終わっている)
元の作品であった「天」が、その連載を終了した後も、
「アカギ」の連載はずっと続いていた。
そして気がつけば、なんと27年にもわたる長期連載となっていた。

しかし、この「アカギ」を読んだことのある人間なら
誰でも知っていることだが、この27年間の連載のうち、
実に19年が「鷲津麻雀編」に費やされている。
(現在も、これが続いている)
わずか半荘6回、一夜の勝負を、
延々20年近く描いているわけである。
自分も最初は、この「アカギ」を読んでいたのだが、
この「鷲津麻雀編」に入り、さすがについていけなくなって
読むのをやめてしまった。
マジメな話、作者が死ぬまで「鷲津麻雀編」が続くと思っていたので、
これが終わると聞いたときは、正直、驚きを隠せなかった。

後に、この話を友人にしたのだが、
これを聞いた友人がこんなことを言い出した。

「「アカギ」連載終了記念に、麻雀を打とう」

また、唐突な提案である。
しかし、よくよく考えてみれば、昔は良く仲間内で打っていた麻雀も
歳をとるに連れて、全く打たなくなってしまった。
それぞれの時間が合わず、面子が揃わないということもあるのだが、
気がついてみれば、もう10年以上、
人間相手の麻雀を打っていない。
仲間内に連絡を回したのだが、この呼びかけに答えたのは
言い出しっぺの友人と自分を含め、たった3人だった。
3人しかいないのでは、通常の麻雀は打てない。
まあ、こういうことは昔も良くあったので、
そういうときは、3人麻雀、通称「三麻」を打っていたのだが、
この久しぶりの仲間内での麻雀も、「三麻」ということになった。

もう1つ、友人が提案してきたことがある。
それが「雀荘に行って、自動卓を使って打とう」というものだった。
これはちょっと魅力的な提案だった。
というのも、自分は今まで手積みの麻雀しか
やったことがなかったからだ。
1局終わるごとに、牌を裏返し、これを混ぜてから、
手で積み上げていた。
まあ、ある程度慣れてしまえば、それほど面倒なことでもないのだが、
それでも牌を積み上げながら、
これが勝手に積み上がってくれたらなぁ、なんて考えることもあった。
雀荘に行って自動卓を使うということになれば、
これは当然、生まれて初めての自動卓、ということになる。

さらにいえば、
自分は今まで雀荘という場所に、足を踏み入れたことがない。
まあ、自分が昔、よく麻雀を打っていたころは、
雀荘といえばまだ、
ガラの悪い不健康な場所というイメージが強かったので、
どうもそこに行ってまで、
麻雀を打とうという気にはならなかったのだが、
あのころから20年近くの時を経て、麻雀のイメージは変わった。
それまでの「賭博」というイメージとは違い、
あくまでも1つの遊戯としての「健康麻雀」なるものが生まれ、
麻雀に関わるもののイメージが、ちょっと健康的なものになった。
「雀荘」についても、ガラの悪い人間がたむろする、
煙草の煙の絶えない場所という、古いイメージの場所は少なくなり、
明るくて健康的な、サロンのような所も出来ているという。
そういうことであれば、一度、そこに行ってみようという気にもなる。

そんなワケで、2月の下旬の日曜日、
自分と友人2人は、姫路市内のとある雀荘へと出かけていった。

店の中に入ってみると、すぐに下足場があり、
スリッパに履き替えるようになっている。
店内は明るく、煙草の匂いなどもしない。
フロアの中には、5~6卓の自動卓が設置されており、
そのうちの1卓で、先客が麻雀を打っている。
フロアの壁際にはカウンターがあり、
客から要望のあったドリンク類や、
軽食類はこのカウンターの中で用意するらしい。

スタッフに、やってきた3人で3人打ちをしたいことを伝えると、
フロアの一番奥の卓に通された。
赤牌の有無・枚数、持ち点の量などを聞かれ、
それに答えると、すぐに卓の中の牌や点棒を調整してくれる。
自動卓というのは、1つの卓に2セットの牌が用意されていて、
一方の牌でプレイしている間に、
もう一方の方の牌を積み上げてくれる。
そのため、1局が終わるごと、全くの待ち時間なしに
新たな山がせり出されてくる。
やってみて実感したが、これはなかなか快適である。
1局終われば、中央のボタンを押すと卓に穴が開き、
その中へ牌を全て落とし込むだけで、
それ以外のことは、すべて卓がやってくれるのである。
今まで、味わったことがなかったが、文明の力恐るべし、である。

点棒については、手積みのときに一般的な、
白い、楕円形の断面の点棒ではなく、
カラフルに色分けされた、四角い棒になっている。
卓の手前側に、引き出し式の点棒入れがついていて、
その中に、点棒を入れておく。
中に入っている点棒の合計点数は、
手元の小さなディスプレイに表示される。
いちいち点棒を数えなくても、それぞれの持ち点が
一目で分かるようになっている。
(さすがに、あがった時の点数計算まではしてくれないが……)

ひととおりのことを説明してくれると、
後はご自由に打ってくださいということで、スタッフは帰っていく。
ただ、ドリンクについてはフリードリンク制になっており、
卓から注文すると、すぐにスタッフが、
指定のドリンクをサイドテーブルまで持ってきてくれる。
なんというか、本当に至れり尽くせりだ。
一応、看板には「雀荘」ではなく、
「麻雀カフェ」と書いてあったので、
本来的には、「麻雀をプレイする場所」というよりは、
「麻雀もプレイできるカフェ」というスタンスなのかも知れない。
なるほど、そういうことなら、
従来の不健康な「雀荘」のイメージが
サッパリと払拭されているのも納得である。

色々と、システムや設備について書いてきたが、
いよいよ、久しぶりの麻雀である。
特に、対人相手に打つというのは、
それこそ10年以上ぶりではないだろうか?

久しぶりの牌の手触りに、ワクワク感を覚えつつ、
東1局がスタートしたのだが、
この10年以上ぶりの対人相手のリアル麻雀は、
開始早々、とんでもない波乱の展開を迎えるのである。

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