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山で出会ったおかしな人たち~その1

更新日:

日本は山国なので、それこそ星の数ほどの山がある。

具体的に数を挙げると、

2万5000分の1の地形図に記されている

山の数(名前の記入されている山)は、実に16667山である。

名前の記入されていない山もくわえると、それこそどれだけあるかわからない。

山に登る人には、ふたつのタイプがある。

ひとつは同じ山に登る傾向の強い人。

ひとつは同じ山に登ろうとはせず、常に新しい山に登ろうとする人だ。

前者は健康のために毎日登山をしている人や、

地元の名山を愛しているあまり、その山にばかり登っている人だ。

いわばひとつの山のスペシャリストといえる。

後者はいわゆる、ピークハンターと呼ばれるタイプだ。

自分の登った山を、一種のコレクション感覚でとらえている人だ。

例えば、最近流行っている「日本100名山」制覇、などというのも、

後者のタイプになるだろう。

大いなる冒険心を持っている人ともいえるし、

コレクター気質の人ということもできる。

厳密にいえば、この2種類だけではなく、

この両者のハイブリッドタイプというのが、存在する。

全く新しい山にも登りにいくが、

機会があれば一度登った山にも登る、という人だ。

多分、ほとんどの登山者は、このタイプではないだろうか。

長い休みが取れた時や、しっかりと資金が用意できたときのみ、

離れた場所の山に登りにいくが、

普段は、近場の山や、地元の低山に登っている人だ。

かくいう自分も、このタイプである。

遠征することもあるが、99%は地元の低山に登っている。

そういう場合でも、少しでも変化を求め、

あちらこちらの山に登ったり、2度目は違うルートで登ったりする。

そうすることによって、そこそこ新鮮な気持ちで、

山に登り続けることができるからだ。

播磨地方は高い山がないので、登山自体が非常に低迷している。

地元の山に登っても、よそからの登山客に会うことは稀で、

地元の人間に出会うばかりである。

しかも、登山者の数も非常に少なく、登山している間、

誰にも会わないようなことも普通である。

関西でも人気のスポット、例えば六甲山や伯耆大山などに比べれば、

もうほとんど無人に近い。

だから山で出会う人、というのは悲しいほどに少ない。

しかし何度も繰り返して山に登っていると、

「?」と思ってしまう人に出会うことがある。

今回は、少しぼかしを入れながら、

自分が山で出会ったおかしな人たちを紹介する。

1・香水を大量にふりかけた、山ガールたち

相生市のT山に登ったときのことだ。

山頂から下り始め、しばらく進んだ所で3人組の「山ガール」と行き違った。

相生市の山で若い女性(といっても30代中盤くらいだが……)と

遭遇することは、奇跡といっていい。

挨拶をして行き違ったのだが、その瞬間に鼻を突く強烈な香り。

思わず、むせ返りそうな香りであった。

行き違った後も、登山道がしばらく匂っていたことを考えると、

とんでもない匂いをまき散らしながら、山を登ってきたことになる。

こんな山の中で、そんなに香水の匂いをまき散らしても、

アピールできるのは、せいぜい年金暮らしの爺さんがいい所で、

若い男性などほとんどいないのだが……。

自分は匂いにはわりと寛容で、

山頂で煙草を吸っている人がいても気にならないのだが、

このときの強烈な香水の匂いだけは、忘れることができない。

2・ちぐはぐなおばさんペア

同じく相生市のT山でのことだ。

やはり下りの途中で、1組のペアと行き違った。

おばさんの2人組だったのだが、その格好が対照的だった。

1人はしっかりとしたザックを背負い、登山靴を履き、

服装も登山ルックでばっちりと決めていた。

両手に登山用のダブルスティックを持ち、少し過剰な装備じゃないの?と、

思ってしまうような、完璧な登山スタイルだった。

そのまま日本アルプスにでも、登っていけそうである。

ところがもう1人のおばさんは、全くの普段着で、

靴も運動靴ですらない町歩き用のものだ。

バッグも普通のハンドバッグで、あまつさえ手には日傘をさしている。

そこら辺の町中を歩いているおばちゃんが、そのまま山の中に来た感じなのだ。

え、このおばさん、山歩きに来てるんだよね?と、混乱してしまった。

しばらく見ていると、恐ろしいことに、

パーフェクト登山スタイルおばさんは息を切らし、

ハンドバッグと日傘のおばさんは、平然と山道を歩いている。

疲れている様子など欠片もなく、汗すらかいてないようだ。

なんというか、ひどく混乱させられた2人組だった。

3・うちわを持ったおじさん

やはりT山の話になる。

このT山は低山のため、真夏の日中はとても登っていられる状況ではない。

気温が35度近く、直射日光が降り注ぐ山道のため、

夏場は早朝登山をする人が多くなる。

かくいう自分も、夏場の低山は早朝登山しかしない。

そのときに見た、おじさんは凄かった。

白いタンクトップに、白いステテコ。

足はビーチサンダルだ。

首にタオルを引っ掛け、のそのそと山を下りてきた。

自宅でくつろいでいる田舎のおっさんが、

そのまま山に登ったようなものだ。

しかも手にはうちわを持ち、忙しそうに自分をバタバタと仰いでいる。

いや、そんな格好で山に登って、虫に刺されたりしないのだろうか?

ひょっとしたら、これでもかというほど、

虫除けスプレーを吹き付けているのかもしれない。

見る人が見れば、「山を舐めるなー!」と発狂しそうなスタイルだ。

たしかにT山は毎日登山もさかんな、お手頃登山の山だが、

軽装登山にも程があるだろう。

……少し量が多くなってきた。

残りは、次回にまわすことにする。

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