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大根栽培〜その2

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春から夏にかけて、ジャガイモを作っていた、うちの小さな畑で、
今度は秋から冬にかけて、大根を栽培することにした。

ホームセンターに通い、タネを選び、肥料を購入し、
これを土の中に混ぜ込み、畝を作り直した。
さて、いよいよ大根のタネまきである。

きれいにならした畝の上に、空き缶などをグイと押し付けて、
約5㎜ほどの深さのくぼみをつける。
くぼみとくぼみの間は2〜30㎝ほど空けておくと、
生えてきた大根が邪魔し合うことも無く、
順調に育つらしい。
くぼみをつけ終わると、そのくぼみの中に大根のタネをまいていく。
くぼみの直径は5㎝ほどで、1つのくぼみの中に
大体3〜5粒ほどまくといいようだ。
大根のタネは、2〜3㎜ほどの赤褐色の粒で、
これがあの大きな白い大根になるのか、不安になってくる。
タネのパッケージの裏側には、栽培表が印刷されており、
そこにタネをまく時期と、収穫時期が、
暖地、一般地、寒冷地に分けて記されている。
どうやら自分の住んでいるたつの市は、
暖地に分類されているようなので、
タネのまき時は9・10月、
収穫時期は11・12・1・2月となっている。
随分と長い間、収穫できるらしい。
気温の上では、20〜25度くらいのときに、
タネが発芽するらしいので、
これに従い、残暑がやや遠のいた9月の半ば過ぎに、
タネまきを行なう。
計算上では、11月の半ばごろから、
収穫できるようになるはずである。
くぼみの中にタネをまいた後、その上にうっすらと土をかぶせ、
掌で軽く固めていく。
タネが足りなくなるのでは?という懸念があったため、
最初は1つのくぼみに、3粒ずつタネをまいていたのだが、
半ばを越える辺りには、結構タネがあまりそうな感じになってきた。
慌てて、1つのくぼみに5粒ずつ、まくようにしたのだが、
結局は、いくらかのタネを余らせてしまうことになった。
(パッケージの表示によると、発芽率は85%以上ということなので、
 計算上は全てのくぼみから、1本以上の芽が出るはずである)

全てのくぼみにタネを植え付けると、
ジョウロに水を入れて、これをかけていく。
ネットで調べた栽培法では、
タネをまいたこのタイミングで水をやった後は、
全く水をやらなくてもいいらしい。
そうなると、後は収穫時期の2ヶ月後まで、
ただ、待っていればいいのだ。

タネをまいて2〜3日もすると、小さな芽が顔を出し始めた。
ひょろりとした茎(?)の上に、2枚の葉がついている。
いわゆる「貝割れ菜」状態である。
この段階で、苗を3本ほどだけ残して、
それ以外を間引いてしまう。
あまり成長の良く無さそうなものを選ぶわけだが、
正直、素人目には、ほとんどの苗が同じように見える。
そういう場合は、なるべく苗と苗の間が開くように
貝割れ菜を間引いていく。
この段階で、結構な量の貝割れ菜が手に入る。
俗にいう「貝割れ大根」である。
スーパーの野菜売り場には、これも商品として並んでいる。
そう考えれば、これも収穫物の1つということで、
キレイに洗った後、適当な大きさに刻み、
いつも食べている麦飯の中に、混ぜ込んで食べた。
「貝割れご飯」とでも名付ければいいだろうか?
貝割れ菜の爽やかな味わいが際立つ、一品であった。

ちょうどこの時期に、追肥を行なう。
残しておいた鶏糞を、2列に植え付けられている苗の間に、
パラパラとまいていく。
はたして、こんなやり方でいいのかはわからないが、
後からジョウロで水でもかければ、
溶けた鶏糞が土の中にしみこむだろう。
調べたところでは
「大根栽培は土が全て」という意見が多かったのだが、
果たして、うちの畑の土はどうなのだろうか?

さらにしばらくすると、本葉が生えてくる。
これは小さいながらも、大根の葉の形をしている。
ただ、地面からは、相変わらずモヤシのような細い茎(根?)で
繋がっているだけなので、かなり弱々しく見える。
このモヤシのような細い根が大きく太っていって、
我々の良く知る、あの大根になるというのだから、
植物の成長力というのは、本当に凄い。
この段階で、2〜3本ある苗の中から有望株を選び、
もう一度、間引きを行なう。
場所によっては、苗同士が絡まり合うようなことになっているので、
これを傷つけないように、慎重に間引く。
当然、ここでも結構な量の、間引き菜が手に入る。
これは小さいとはいえ、大根の葉そのものの形をしており、
味もまた、大根の葉のそれである。
これまた細かく刻み、麦飯に混ぜて「大根菜飯」にしてしまう。
良くスーパーのふりかけコーナーなどに、
「菜飯のもと」なる、混ぜ込み式の商品が販売されているが、
やはり生の大根葉を塩で揉んで、飯に混ぜたものは味が違う。
新鮮で香り高い、生の「葉」を使った菜飯は、
格別の味わいである。

こうして最後の間引きも終わり、
畑には選ばれた苗のみが残っている。
後は、このまま放っておけば、大根に育っていってくれるはずである。
後はもう、特に手のかかるようなことも無いだろう。
苗の生育状況が悪いようであれば、
また、追肥として鶏糞をまいてやればいいのである。

そう考えていたのだが、この後、
その油断が、大きなしっぺ返しとして、返ってくることになった。

しっぺ返しの1発目は、強風である。
うちの畑は、南側以外を建物に囲まれているので、
風の影響は受けにくいのだが、それでも強い風が吹けば、
畑の上を、風が吹き抜けることになる。
まだまだ貧弱な苗が、この風に煽られれば、
その細い茎(根?)が折れそうになり、傷つくことになる。
事実、結構な数の苗がこの強風にやられ、
根を傷つけられたり、葉を折られたりした。
だが、こればかりは、どうにも対処のしようが無い。
もっと苗を密集させて植え付けておけば、
ある程度の風には耐えられるのだろうが、
うちの畑では、すでに間引きが終了し、苗と苗の間には、
風が通り抜けるだけの充分な隙間が、出来てしまっている。
小さいとはいえ、畑全体を覆うような風よけはつけられないし、
すでに傷ついてしまった根や葉は、
なんとか自力で回復してもらうしかない。
これ以上、強い風が吹かないように祈るだけであった。

そして、しっぺ返しの2発目が、害虫の被害である。

強風の傷が癒え始めた頃、大根たちを害虫が襲った。
悪いことに、強風による傷が癒え始めているのを見た自分は、
その安心からかすっかり油断してしまい、
害虫に気付くのが遅れてしまった。
そのため、大根の葉のかなりの部分を、
害虫に食べられてしまったのである。

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