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アニメ「逆転裁判」

更新日:

2週間ほど前のことである。
テレビの放送予定表に目を通していると、
こんな番組名が目に入ってきた。

『アニメ 逆転裁判 開始80時間前スペシャル』

細かい所は、少し違っていたかも知れないが、
おおよそ、このようなタイトルであった。

「逆転裁判」という名前を、聞いたことがある人もいるだろう。
これはゲームボーイアドバンスやニンテンドーDS、
ニンテンドー3DSなどで発売された、
ゲームソフトのタイトル名である。
「ストリートファイター」シリーズや
「モンスターハンター」シリーズをリリースしているカプコンが、
制作・販売を担当している。
法廷バトルアドベンチャーゲーム、と銘打たれているが、
別に法廷の中で殴り合うわけではない。
プレイヤーは、主人公である弁護士・成歩堂龍一となって、
相手の検事、証人たちを相手に、裁判を行うわけである。
この「逆転裁判」シリーズの最大の特徴が、
この裁判部分であり、アドベンチャー部分で手に入れた
証拠や証人を武器として、相手の主張を崩していくわけである。
……。
こういう風に書くと、かなりややこしく、
難しそうなゲームに思えるかも知れないが、
実際にプレイしてみると、
基本的なシステムがしっかりしているので、
意外にサクサクと楽しむことが出来る。

この「逆転裁判」シリーズは、
ナンバリングタイトルが6作(うち1作は今年6月に発売予定)、
番外編が2作、スピンアウト作品である
「逆転検事」シリーズが2作リリースされており、
ゲームの他にも、舞台化、宝塚歌劇団による歌劇化、
実写映画化もされており、
今回、満を持してアニメ化されたというわけである。
この「開始 80時間前スペシャル」に、
どんな意味があるのかは不明だが、
テレビ局側が、この番組に大きな期待をかけていることが、
このスペシャル番組からも、伺い知ることが出来る。
(ちなみに40時間前スペシャルもあった。
 どちらも見てはいないのだが……)
第1作である「逆転裁判」が、ゲームボーイアドバンスで
リリースされたのが2001年。
実に15年も前の話である。
当初はシリーズ化する予定もなかったのだが、
「逆転裁判」が受けたため、シリーズ化されることになった。
以降、15年間に渡って新作がリリースされ続け、
2015年には、シリーズ累計販売本数が
560万本を突破した。
まさにカプコンの誇る、ビッグタイトルに成長したわけである。
そんな人気ゲームのアニメ化、ということで、
テレビ局側が大きな期待を寄せるのも、無理のない所だろう。

かくいう自分も、ナンバリングタイトルはひととおりプレイし、
スピンアウトである「逆転検事」もプレイしているほどには、
このシリーズのファンなのであるが、
今回のアニメ化の話には、このTV番組表を見るまで
全く気がつかなかった。
自分の情報収集力の低さには、呆れるしかないのだが、
その辺りのことは置いておいても、
自分の好きなゲームタイトルのアニメ化である。
久しぶりにワクワクとした気持ちを持ったまま、
第1回放送の時を迎えたのである。

アニメ「逆転裁判」は、基本的にゲームのストーリーを
かなり忠実に再現している。
従って、アニメ第1話は、
ゲーム「逆転裁判」第1シナリオ「はじめての逆転」を
そのままアニメにしたものとなっている。
つまり、最初から最後まで舞台は裁判所の中だけであり、
基本的には法廷のシーンばかりであると言っていい。
ゲームの中では、もっともゲーム性の高い箇所であり、
プレイヤーはここの所で頭を使い、
証人の嘘を暴き、その矛盾を追及していくわけである。
優秀なプレイヤーは、あっという間に証人の矛盾を見つけ出し、
そうでないプレイヤーは、四苦八苦の末に矛盾を見つけ出す。
証人の証言の中に、明らかな矛盾が見当たらない場合、
証言の一言一言に揺さぶりをかけ、
証人から新たな証言を引き出し、そこから矛盾を見つけ出す。
証人をいたぶるように、ネチネチと揺さぶっていくのが
このゲームの真骨頂とも言える部分で、
プレイヤーによっては、矛盾に証拠品を突きつけ、
証人を屈服させるよりも、
証人をネチネチといたぶる方が楽しい、
と感じる者もいるようである。
早い話、この法廷シーンはプレイヤーにとって、
ゲームでもっとも楽しい部分であるわけである。
しかしこれは、あくまでも「ゲーム」として
プレイしているからこそ楽しい部分であって、
それを「アニメ」の1シーンとしてみて、
果たして「ゲーム」ほどのカタルシスを
感じることが出来るのかどうか?というのが、
この「逆転裁判」のアニメ化において、
もっとも難しい点であったに違いない。

結果は余りに微妙であった。
「ゲーム」を意識しすぎたのか、
演出に「ゲーム」と同じものを多用したため、
「アニメ」の法廷シーンとしては、
極めてミョーなものになってしまっていた。
正直、う〜んと唸らざるを得ない出来であった。
もちろん、「悪い意味で」である。

そんなこともあり、少々テンションの下がった状態で
第2回目の放送を見たのだが、
意外なことに、法廷シーンの全くない、
「ゲーム」でいう所のアドベンチャー部分については、
「アニメ」で見ると、驚くほど違和感なく、
スッキリと見れたのである。
後々のためにか、ちょいちょいと原作にはない演出を加え、
「ゲーム」そのものではない、
「アニメ」としての演出がなされていた。
その結果、1話と違って、かなり面白かったのである。
やはり、「ゲーム」独特の法廷シーンよりも、
アドベンチャー部分は、随分と「アニメ」演出に
向いているようである。

第1話でちょっとがっかりさせられた、
アニメ「逆転裁判」だったが、
第2話にして、これを覆すものを見せてくれた。
もともと好きなシリーズであるだけに、
この先のストーリーを全て知っていても、
アニメ独自の演出を楽しむことが出来そうで、
期待感が高まってきた。

どの辺りまでがアニメ化されるのかはわからないが、
(普通に考えれば、「逆転裁判」の最終話までだろうが、
 ひょっとすると「蘇る逆転」まで、やるかもしれない)
これから毎週土曜日の楽しみが増えたのは、確かである。

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