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北緯35度線やや下の旅〜世界編

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前回、自分の住んでいるたつの市と同じ、
「北緯35度線やや下」のラインを左右(東西)にすすみ、
一体どんなものがあるのか、というのを調べてみた。
今回は、それと同じことを世界規模でやってみる。
果たして、たつの市のある「北緯35度線やや下」ライン上には、
一体、どんなものがあるのだろうか?

さて前回、「北緯35度線やや下」ライン上を、
日本から飛び出す辺りまで進んでいったのだが、
今回は、その先の話である。
東方向へ進むか、西方向へ進むか、
二通りの選択肢があるわけだが、
今回は比較的、すぐに他国領に入ることになる西方向へと
進んでいくことにする。
「GO TO THE WEST」といえば、
どことなく「西遊記」っぽいが、
今回のこれは「西遊記」とは違い、
どこかで折り返して返ってくることはなく、
そのまま地球を一周して、東から帰ってくることになる。
マゼランの地球1周の航海は大冒険記であるが、
これはそんな大層なものではないので、気楽に読んでほしい。

「北緯35度線やや下」ラインに従い、
西方向へ日本の領海を飛び出すと、
すぐに「韓国」にはいることになる。
「釜山」のやや南辺りの海上を通過し、韓国に上陸、
そのまま朝鮮半島の南端を舐めるようにして西へ進み、
「木浦」から「黄海」に飛び込み、海を渡る。
600㎞ほど海上を進むと「中国」に上陸することになる。
ちょうど「山東半島」の付け根辺りである。
ここから200㎞ほど先に進めば「徐州」。
三国志演義の前半で、舞台となった場所である。
そこからさらに西に進むと、山岳地帯に突っ込むことになる。
少し北側を「黄河」が並行して流れている。
しばらく黄河と並んで西に進むが、
やがて黄河は北へと流れを変える。
黄河の支流に沿って、さらに西に進むと「西安」「咸陽」という
中国の歴史にも良く登場する町につく。
特に西安は、かつて「長安」とも呼ばれた歴史ある町で、
唐の時代には都でもあり、西遊記で有名な三蔵法師は、
この町から旅立ち、この町へと帰って来た。
ここから西は、山岳地帯が続く。
やがてはるか北に「崑崙山脈」を見ることになると、
そこは「チベット高原」である。
この広い草原地帯を西へ、西へと進んでいくと、
南からは「ヒマラヤ山脈」、
北からは「カラコルム山脈」がせまり、厳しい高山帯になる。
「ナンガパルパット」や「K2」といった8000m峰が、
そびえ立っている一帯である。
この厳しい高山帯を越えると「パキスタン」に入る。

パキスタンに入り、
南にパキスタンの首都「イスラマバード」を眺めながら
西に進み、「アフガニスタン」へと入る。
映画「ランボー3」の舞台となった「アフガン」である。
アフガニスタンへ入ると、すぐに首都「カブール」を通過する。
しかしカブールを通過すれば、再び山岳地帯に入る。
アフガニスタンは国土のほとんどを山地が占めている国だ。
そういう意味では日本に似ているともいえる。
山地帯を西へ進むと、やがて「イラン」に入る。
イランに入ると山岳地帯は終わり、
「ステップ」と呼ばれる草原地帯と、「砂漠」が広がっている。
北に「エルブールズ山脈」を見ながら西へ進んでいくと、
イランの首都「テヘラン」に辿り着く。
この北の山脈の向こうには、
キャビアで知られる「チョウザメ」の棲む
「カスピ海」が広がっている。
テヘランの西には再び山地帯が広がっており、
これを越えると「イラク」へと入ることになる。
首都「バグダッド」をはるか南に眺めながら、
メソポタミア文明を発生させた「チグリス川」と
「ユーフラテス川」を渡って、さらに西へと進んでいくと、
「シリア」へと入っていくことになる。
このシリアを西へと横断し終わると、
目の前には「地中海」が広がっている。

長い、長い、ユーラシア大陸の旅であったが、
それもここ、シリアで終わりを迎える。
目の前には青く輝く地中海。
そのまま地中海に飛び込み、西へ150㎞ほど進むと
「キプロス島」、さらに600㎞ほど進むと「クレタ島」だ。
両者とも、古代ギリシャ・古代ローマ時代の歴史の中で、
何度も登場する、有名な島だ。
さらに1200㎞ほど海上を西に進むと、
アフリカ大陸に上陸することになる。
アフリカ大陸最北の国「チュニジア」である。
縦に細長いこの国を、西へと横断すると「アルジェリア」に入る。
アフリカ最大の面積を誇るアルジェリアだが、
その国土のほとんどは「砂漠」地帯である。
そしてこの国の大半を占める砂漠こそが、
かの有名な「サハラ砂漠」だ。
だが、地中海に面している北部地域は雨量も多く、
草原なども広がっており、「北緯35度線やや下」ラインは、
この草原地帯を西へと進んでいくことになる。
アルジェリアを半分ほど横断すると、
高く険しい「アトラス山脈」が東西に横たわっている。
必然的にこのアトラス山脈を縦走するような形で西へと進み、
アフリカ大陸北西の国「モロッコ」へと入ることになる。
そして、そのままアトラス山脈を突っ切るようにして進むと、
地中海の西の入り口「ジブラルタル海峡」のやや南辺りで、
大西洋と向かい合うことになる。

アフリカ大陸を後にして、大西洋に飛び込む。
ひたすら西を目指していけば、
やがてアメリカ大陸に辿り着くのだが、
アメリカに上陸する手前ではるか南に島が見える。
これが「バミューダ諸島」だ。
え?じゃあ、ここってあの有名な「バミューダ海域」なの?
と思ってしまうが、バミューダ海域は
バミューダ諸島の南に広がっているので
「北緯35度線やや下」ラインを通っている限りは、
怪奇現象に襲われることもないだろう。
アフリカ大陸を出発して、およそ6000㎞以上、
ようやくアメリカ大陸の東海岸に辿り着く。
「ノースカロライナ州」「サウスカロライナ州」を越えて、
「ジョージア州」「アラバマ州」「ミシシッピ州」へ。
南北に流れるアメリカ合衆国有数の大河、
「ミシシッピ川」を越えて西へ進んでいく。
ここまで、わずかな山地はあるものの、
そのほとんどは広大な平地である。
この広大な平地の強力な生産力こそが、
世界最強の国を支えているのかも知れない。
ミシシッピ州を越え、「アーカンソー州」、「オクラホマ州」、
「テキサス州」を越え、「ニューメキシコ州」に入ると、
南北に走る北米最大の「ロッキー山脈」が横たわっている。
これを越え、「アリゾナ州」の「コロラド高原」をこえ、
「コロラド川」をこえて、「カリフォルニア州」に入る。
ここが、広大な北米大陸横断の最終地となる。
アメリカ西海岸最大の都市「ロサンゼルス」、
映画で有名な「ハリウッド」などを南に見ながら、
太平洋へとぶち当たることになる。

目の前に広がるのは、広大な太平洋。
ここに飛び込み、ここから10000㎞以上西へと進んでいくと、
前回の東方向行きの終点、
房総半島の南端にたどり着くこととなる。
かくして、「北緯35度線やや下」の旅、世界編の終点である。

たつの市と同じ、「北緯35度線やや下」ライン上には、
歴史ある中国の古都、チベットの高原、
ナンガパルパットをはじめとする8000m峰、
中東の砂漠地帯、地中海の島々、アフリカの大地、
アメリカ南部の広大な平野、アメリカ西海岸の最大の都市など、
実に様々なものがあった。
気候にしてみても、
8000m峰の連なる、夏でさえ雪の降る場所もあれば、
昼夜で寒暖の差の激しい砂漠地帯、
意外に穏やかな気候のアフリカの大地など、様々だ。
地球が水平方向に自転していることを考えると、
たつの市があった場所を、何時間後かに8000m峰や、
アフリカの大地が通過していることになる。
かつて、国語の教科書に「朝のリレー」という詩が載っていたが、
今回挙げた「北緯35度線やや下」ラインの各地は、
たつの市からの「朝のバトン」を
リレーしていく各地でもあるのだ。

さて、今回はたつの市を基準にした
「北緯35度線やや下」ラインで、ぐるりと地球を一周した。
良く考えてみれば、同じように
たつの市を基準にした「東経135度線ちょっと左側」ラインで、
地球を一周することも出来る。
(もちろん、極点を越えた時点で、
 西経45度線ちょっと右になってしまうのだが)

いずれは、こちらもやってみたいと思う。

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